こんにちは、武田塾川西能勢口校です。
今回は2025年度以降の共通テストの変更点をまとめていこうと思います。
2006年度以降に生まれた学生必見です‼2024年度に受験の生徒で浪人を考える際にも参考にしてください。
新科目「情報」
「情報」は新学習指導要領で必履修科目となっている「情報Ⅰ」から出題されます。
今の指導過程では「社会と情報」「情報科学」が選択必履修科目となっていますが、新課程では「情報I」が共通必履修科目、「情報II」が選択必修科目となる予定です。
近年の急激な情報技術の発展を受けて、高まってきた情報リテラシーの重要性を反映した形になります。
今の過程では避けて通ることのできたプログラミングは避けることができなくなっています。
パソコンを使える、情報を上手く処理できるだけでは乗り切れない可能性があります。
令和3年3月に大学入試センターにサンプル問題が掲載されています。
サンプル問題はこちら
大学入試センターが発表したサンプル問題は大問3問構成となっています。
出題形式は選択式のマーク問題と穴埋め式のマーク問題の2種類で構成されています。
第1問
第1問は、会話文をベースとする問題です。
問いは4問構成で、図や画像を見て考える問題や、会話文の流れを読み取って答える問題が出題されています。
各小門を詳しくみていくと、問1は、東日本大震災の際に情報化がもたらした利点や問題点について扱われ、問2ではOffice系のアプリではSmartArtと呼ばれるような、図形を使用して数値を分かりやすく纏める能力が問われています。
問3では画像のデジタル変化に関する知識が問われ、問4ではIPアドレスに関する知識が問われています。
各問で小問3問ずつ出題されています。
合わせて6ページ程の内容となっています。
第2問
第2問では、データ、プログラムの構造の理解、プログラムの作成能力などが問われています。
問いは3問構成で、与えられた情報、選択肢を正確に理解し答えに辿り着く問題となっています。
第2問全体として選挙に関連付けて出題されていていますが、選挙に関する知識が問われる問題はありません。
具体的には問1では得票に比例して当選者数を割り当てるプログラムの穴埋め問題になっています。
問2では問1では上手くいかない条件での別のプログラムについて考える問題です。
問3では各政党の当選者数を求めるプログラムに新しく条件が加えられ、その条件を加味した上でプログラムを修正していく問題になっています。
第3問
第3問では、データの関係性や、傾向を読み取り、考察する能力が問われています。
問いは4問構成で「強いサッカーチームと弱いサッカーチームの違いはどこにあるのか」というテーマについて各問を通して分析していく問題となっています。
各問いを見ていくと、問1は与えられた様々な関係図から答えを導き出す問題となっています。
散布図、ヒストグラム、相関関係のデータが掲示されました。
問2は散布図を元に、答えを導く問題が出題されていました。
問3は与えられた合計点や、平均点や、標準偏差などから読み取れることを選択肢から選ぶ問題となっています。
問4は与えられたデータについて相関関係が存在しているかどうかを考える問題となっています。
全体として情報の知識は勿論のこと、数学のデータの分析の知識も多く問われています。
グラフや表から情報を読み取る際に、データの分析の知識が必要となっています。
数学IAのデータの分析の問題を解けるようにしていれば問題なく解けるような知識量ではありますが、数学IAを受けない人には難しい問題となりそうです。
科目の再編、廃止と数学C
「地理」、「歴史」、「数学」は再編されます。
「地理」「歴史」は現在、10科目の中から最大2科目を選択することになっていますが、再編案では6科目から最大2科目を選択することになります。
「数学」は現在、6科目ですが、3科目に再編されることになります。また、「簿記・会計」と「情報関係基礎」は廃止されることになりました。
数学 | 地理・歴史 | |
現在の科目 |
「数学Ⅰ」「数学A」「数学Ⅱ」「数学B」「簿記・会計」「情報関係基礎」 |
「世界史A」「世界史B」「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」「現代社会」「政治・経済」「倫理」「倫理、政治・経済」 |
再編後の科目 |
「数学I、数学A」「数学I」 「数学II、数学B、数学C」 |
「地理総合、地理探究」「歴史総合、日本史探究」「歴史総合、世界史探究」「公共、倫理」「公共、政治・経済」「地理総合、歴史総合、公共」 |
最も大きな影響がある変更は、数学Cの復活だと思います。
現在の数学ⅠA、数学ⅡB、数学Ⅲに含まれる範囲もいくつか変更されます。
新課程での数学は、数学ⅠA、数学ⅡB、数学ⅢCの6分野で構成されます。
新課程と旧課程での学習内容の変更点を大まかに見ていくと、次のようになります。
数学Aの「整数の性質」が「数学と人間の活動」という単元と入れ代わり、数学Bの「ベクトル」と「確率分布と統計的な推測」が、「統計的な推測」と「数学と社会生活」という単元になります。
数学Ⅲからは、「平面上の曲線と複素数平面」がなくなります。
復活する数学Cには、「ベクトル」「平面上の曲線と複素数平面」「数学的な表現の工夫」が含まれる予定です。
「整数の性質」がなくなることで一見、整数問題がなくなったように思えますが、実際には「数学と人間の活動」という新しい単元の中に含まれていてあります。
また、今までは大多数の方が授業すら受けていなかった期待値問題が確率に含まれる形で必須問題となります。
今まで数学Bに含まれていた「ベクトル」は、数学Cに含まれ文系では触れない単元となる可能性が出てきました。
共通テストの数学は、「数学Ⅰ・数学A」「数学Ⅰ」「数学Ⅱ・数学B・数学C」の3種類となります。
「数学Ⅰ・数学A」は、数学Aから2項目出題され、全問回答しなければなりません。
「数学Ⅱ・数学B・数学C」は、数学Bから2問、数学Cから2問出題され、3問選択となる予定です。
国公立を目指す生徒は文系理系を問わず、数学Cを少なくとも1単元解く必要が出てくるので負担が増える可能性があります。
理系の生徒は、数学IA、数学ⅡB、数学ⅢCのすべての範囲を勉強していくことになると思われ、文系の生徒は、数学ⅠA、数学ⅡBの全範囲に加えて数学Cの一部を勉強することになると思われます。
最後に
新科目「情報」と「数学C」の復活が受験生に大きな影響を与えるでしょう。
共通テストに変更が入る年の浪人には気を付けましょう。
中高で習ってこなかった範囲や、科目が入試で問われることになります。
しっかりと学校で習ってきた現役生との戦いにハンディキャップを背負うことになります。
2025年に受験を迎える学生の皆さんは、今後の入試センターの発表にも注目していきましょう。
現時点の発表から大きく変更点が出る可能性もあります。
共通テスト以降のときにも情報が一転二転としました。共通テストまで1年を切っての変更事項もありました。
今後の動向には注視が必要です。
どんな変更が来ても大丈夫なように広く勉強を進めていきましょう。
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