みなさんこんにちは!武田塾神保町校です。
3/24に、教科の枠組みが変更となる大学入学共通テストの情報が公開されました。
中にはサンプル問題が出された科目もあり、令和4年高校入学者(これから中3になろうとしている生徒)には驚きの話ばかりです。
特に世間を騒がせたのは「情報」という科目です。
今までの5教科とはまた別に入った新しい科目で、必修単位となっていることから全員が授業を受けるものになります。
今回は、情報のサンプル問題から、どのような科目なのかについてお話していきます!
理系科目っぽいけど文理共通のような内容
まず「情報」と聞くと、理系科目なんじゃないか?と思ったはずです。
しかしサンプル問題を見る限り、正直どちらでもないなというのが私の感想でした。
サンプル問題は3問構成で、大まかには以下の構成です
第1問 情報発信の仕方と通信などへの知識 (文系タイプ)
第2問 情報処理とプログラミング (理系タイプ)
第3問 情報の読み取りと分析 (情報というより数学っぽい?)
第3問は、現行の共通テストの数学Ⅰの内容と似ています。
第1問は知識問題が中心、第2問はプログラミングで問題が見にくいですが、
やっていることはそこまでプログラミングの知識を必要としません。
何かしらの言語で書かれた内容を理解する思考力が求められています。
現代社会においては英語と同じくらい大切な教科です。
現状必須科目となっている、英数国に並ぶ科目になる可能性も十分にあります。
情報Ⅰはなぜ必修化した?
情報Ⅰの学習目標は、文部科学省が次のようにしています。
情報科では,情報に関する科学的な見方・考え方を重視するとともに,問題の発見・解決に向けて情報と情報技術を適切かつ効果的に活用するための知識及び技能を身に付け,実際に活用する力を養うとともに,情報社会に主体的に参画する態度を養うことを目指している。
この目標の下で、情報Ⅰで4つの項目を学習することが必修化しました。
・情報社会の問題解決
・コミュニケーションと情報デザイン
・コンピュータとプログラミング
・情報通信ネットワークとデータの活用
こんなこと社会に出て何か役に立つの?
と言われたら、「少なくとも理科社会よりはある」と自信を持って言えます。
しつこいようですが、現代社会は「情報化社会」です。
ITやAIへの理解が乏しいと、簡単に世間から置いてけぼりを食らいます。
そんな中で、学校教育として情報を学ぶということは、とても良い機会になるはずです。
サイバー犯罪という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?
コンピュータや電気通信技術を悪用して、金銭を盗んだり、個人情報を抜き取る犯罪です。
これらは実はある程度のことなら自衛することができます。
情報関係の知識が乏しいと、自らコンピュータウイルスに汚染され、不利益を被ってしまうのです。
小中学校でも、ネット上のマナーなどが学習指導要領上で組み込まれていますが、
更にその延長上にある科目として、現代社会を生きる上で必須なことを教えてくれるのが「情報」という科目なのです。
将来プログラミングなんて使う予定ないんだけど……
学習指導要領改訂後の情報にはプログラミングが教科書に中に必ず入ってくるのですが、
これはプログラミング自体ができるようになってほしいという内容ではありません。
プログラミングという媒体を通して、
どうしたら理論的に求めたいことを導くことができるのか?
ということを教えてくれています。
狙いとしては数学とテイストが似ていますね。
実際にサンプル問題も、プログラミング知識が豊富とは言えない私でさえ
excelなどの知識を使えば解答できるような内容でした。
将来プログラミングを使わないという人も、仕事をする上でexcelやgoogle spreadsheetを使用しなければならないという場面が出てくると思います。
いわゆる表計算ソフトと呼ばれるソフトを使うときに、どうしても覚える必要がある「関数」という仕組みを情報では学習します。
下手したら英語や数学よりも実用的な学問です!
まとめ:情報は実学!
大学入試センターが実施する情報Ⅰが、どのような層に必須受験となるかはまだ分かっていません。
(個人的な予想は全員必須で、英数国情の4科目が今後の柱になるのではないかと思っています)
しかし試験に出るかどうかよりも、中等教育の中でこれ以上ない実学的なポジションとして
情報という科目を全員が触れることになったことは、私もすこしうれしく思います。
受験科目として勉強するというより、この科目は体得しなければいけない学問です。
科目が増えるからと言ってそこまで労力が増えるわけでもありません。
新設科目が増えるからと言って気負わず、これまで通りの勉強を続けていくことが大切です。
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