こんにちは！武田塾函館校講師の小野です。
高校時代、私は英語ディベート部というマイナーな部活に所属していました。
最初はあまり英語ディベートを好きになれなかったです。訳のわからないことをやっているなと思っていました。
しかし、高校２年生あたりから急に楽しくなってきて最終的には県大会は優勝し、全国大会に出場できるまでになりました。
こんな感じでどっぷり英語ディベートの沼にハマった結果、その副産物かは知りませんが英語と何故か数学の成績が上がりました。
（でも英語だけをやっていたいと思っていたので、受験勉強への切り替えが上手く行かず、理系なのにセンター化学２７点、生物４５点を取ってしまった。）
今回は、悪魔的な英語ディベートについて、私の担当教科である英語と数学と絡めてお話したいと思います。
●そもそも英語ディベートとは
あまり聞き慣れませんよね、英語ディベート。
そもそもディベート自体が日本語でも日常的に行わないことなので、尚更です。
なので、「ディベートとは何か」から定義づけていきます。
ディベートとは、簡単に言ってしまえば、一つの論題について、肯定側（affirmative side）、否定側(negative side)から論理的に議論するものです。
例えば、
「共通テストの道入について賛成か否か」という論題に対して、
「～というデータから〇〇という結果が導かれるので共通テスト賛成！」という肯定派と、
「△△というデータから、□□と結論付けられるので、共通テスト反対！」と主張する否定派が、
いかに自分たちの主張が相手よりも論理正しく、正当であるかを議論し、第三者（judge）にどちらの意見が客観的に見て納得できるかを判断してもらいます。
最終的に、ジャッジの方にじぶんたちの意見のほうが納得できる、と言われたら勝ちとなります。
この一連の流れを、私が所属していた英語ディベート部では名前の通り英語で行っていました。
●英語ディベートをやって英語の成績が上がった理由
英語ディベートやってんだから英語の成績上がって当然だろ！
と言われそうですが、そのとおりだと思います。
なぜなら、みなさんが部活に充てている時間を、私は一応部活という形を通してではありますが論題に関わる英単語を覚えたり、英語で自分たちの主張（constraction）を書いたり等、英語に充てているからです。
英語の勉強時間の絶対値がまず違います。
逆に、英語ディベートやってるのに英語の成績が下がったら大問題ですよね。
こんな言い方をすると「英語ディベートやらなきゃ英語は伸びないのか！」と言われそうですが、そんなことは有りません。
「英語ディベートをやれば、英語の成績が上がる」は必要十分条件では有りません。
個人的な体験談ですが、英語は毎日やれば伸びます（特に語彙は）。
ただ、間違えないでほしいのは「努力の方向×努力量」が全体として上がれば英語（英語に限った話ではありませんが）の成績は伸びますよ、ということです。
がむしゃらにやったら成績は少しは伸びると思いますが、勉強のスタイルとしては長く続かないと思います。
私が急に英語ディベートを楽しい！と感じられたのも、時間をかけてやっていく中で英単語や英文の作り方といった基礎が固まったからだと思います。
応用＝基礎×基礎だとディベートを通して学べました。
●英語ディベートをやって何故数学の成績が上がったか
ここで、話を「英語ディベート」に戻します。
私がやっていたのは競技型のディベートでしたので、勝たないといけません。
では、勝つためには何が重要になるかというと、「～というデータから〇〇という結果が導かれるので論題に対して賛成（反対）！」の「～というデータから〇〇という結果が導かれるので」というその主張に至った過程・理由になります。
「なんとなくいけないことっぽいから共通テストには反対しとこっかな」では勝利の女神は微笑みませんよね。
むしろ呆れて泣き出すと思います。
では、これだと何が駄目なのか。
お分かりだと思いますが、説得力が皆無なのです。
なんで反対なの？の、なんで？が無いからです。
何かを主張したいのならば、主張と理由はセットでないといけません。
この、「主張と理由はセット」という考え方は数学、特にも証明問題で威力を発揮します。
なぜディベートの考え方を数学にも当てはめられるかというと、数学も見方を変えればディベートと同じく、論理正しさが求められる学問だからです。
私の場合は、計算力が上がったから数学の成績が上がったというよりは、数学の考え方を知ったから数学の成績が上がったのだと思います。
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