青森県南、岩手県北の高校生・受験生の皆さん、こんにちは。
八戸市中心街、VIANOVAビル２Fの武田塾八戸校です。
学部（学問）系統を知る第４回目。
社会科学系統の学問をたどりましょう
法学部
名前で学ぶことを想像しやすい学部ですね。
もちろん、法曹コースとして裁判官・弁護士・検察官を目指す人も多いですが、その他の世界で活躍する人も多く出ている学部です。
法学科・法律学科
法律を学ぶいうと、六法全書片手に条文を片っ端から暗記するというイメージがあるかもしれませんが、決してそればかりではありません。
まず、開設されている主なものを紹介すると
・法学科 ・法律学科 ・総合法律学科 ・法律／政治学科 ・法学政治学科
等が挙げられます。
法律を学ぶ大きな目的は、リーガルマインド（法的なものの見方や考え方）の習得が最大の目的です。
人間社会で起こる事故や事件、法律争いなどについて法律の条文に当てはめるという作業により、実際の生活を法律と絡めたものの見方を鍛えているのです。
この世の中をすべて法で裁くというのは倫理との兼ね合いもあり難しいところもありますが、ある問題を解決するために法律の定義から考えるとどうなるかを常に考えています。
みなさんも、法学者によって立場が違っている場面をテレビなどで見たことがあるのではないでしょうか。
解釈は法学者の立場や思想、時代背景によってもそれは変わってくるといえるのです。
時には人の一生にも影響を与える大変な学問ですが、人の助けとなることも多いです。
人間社会を円滑に進めるための一つの道具である「法」。
じっくりと法と向き合うことが出来る学科です。
企業法・経済法・国際法 etc.
日本の法律は、六法全書の名にもある通り、
憲法・商法・刑法・民法・刑事訴訟法・民事訴訟法
の6つが中心を占めています。
それ以外にも法律は数多くあり、大学によっては細かい内容を学ぶことが出来る科も存在します。
例えば
・企業法学科 ・経営法学科 ・ビジネス法学科 ・経済法学科 ・経済システム法学科 ・国際関係法学科
などがあります。
国際法学では国際間の法律や政治問題を扱うことになります。
国連職員や外交官を始め、国際性のある職域で活躍できる人材の育成を目標とします。
現代の国際社会では、外交・安全保障・国際紛争・難民・商取引・婚姻などの問題が絶えず起きています。
こうした問題にどう取り組むかを大きな研究テーマとしています。
国際法を学ぶことにより、日本のみならず世界の多様な価値観を併せ持つ考え方を必要とし、現在の国際関係を批判的に検討する眼とグローバルな諸問題を建設的に議論できる力を身に付けましょう。
政治学・社会学
政治学科は政治塾ではありません。
そのため、政治家を目指す人のみが目標とする学科ではありません。
公務員を目指す場合もありますが、マス・メディアの世界や金融・広告の世界に向かう人もいるようです。
政治学科
・政治学科 ・国際政治学科 ・政治経済学科
などが挙げられます。
法律学科と対をなす、法学部の2本柱と呼べるようです。
政治に対する理論・政策・歴史などを体系的に学び、政治現象の仕組みや成り立ちを理論的に解明するとともに、現状分析を行うなどの実証的な検証を行うことが多いです。
政治分野は法学や経済学をはじめ、社会学などとも密接に関係しているためそれらの知見も必要となるでしょう。
国際政治学では外交史や国際法に触れられることもあり、国際法学科とのつながりも深いと言えます。
国や自治体を動かす中心にある政治とは何かに、正面から切り込んでいく学問です。
行政学科
・政治行政学科 ・自治行政学科 ・地域行政学科
などがあります。
政治行政の問題点を発見し、原因を見極め解決していく能力の養成を目的とします。
行政側からのみではなく、有権者や市民の立場からも分析が必要となり、公共性と社会性を備えた人材の育成を目標としています。
政策学科
・総合政策学科 ・地域政策学科 ・政策イノベーション学科 ・公共政策学科 ・文化政策学科
などが主な学科です。
政策を立案し、実行するための知識や技術を身に付けます。
政治学・法学・行政学をはじめとし、経済学や社会学とも密接な関係にあり、総合科学的な色彩が強いと言えるでしょう。
専門科目も多彩で、隣接諸科学も幅広く学ぶことが可能です。
経済学・経営学・商学
続けて経済・経営・商学分野を紹介していきます。
政治と同様、経済を考えることなしに社会は回りません。
社会の仕組みの根幹研究の一つとも言えそうな、重要な学問類です。
経済学系
・総合経済学科 ・現代経済学科 ・経済経営学科 ・経済政策学科 ・地域経済学科 ・公共経済学科 ・産業経済学科 ・金融学科 ・ファイナンス学科 etc・・・
などなど、まだほかにも挙げられます。
細かな分類をすると、様々な学科が設けられています。
世の中の経済活動を大局的な視点から理論的に解明していくことが大きな目的です。
人間の経済活動の仕組みや機能、発展の法則を研究し、人間の生活に必要な財貨やサービスの生産・分配・消費活動へのアプローチを行います。
文理で分けた場合には「文系」に入れられる学問となっていますが、みなさんも予想できる通り、数学の見地は外せません。
入試では数学必須となっている大学も珍しくはありません。
一例を挙げると、「経済統計」「確率」「線形代数」などの数学科目がカリキュラムに含まれているようです。
この数学的見地に加え、歴史、文化、思想、環境、政策・・・ などの社会的内容とを兼ね合わせ、幅広い教養をベースとした広い視野での研究が必要となります。
経営学系
・経営経済学科 ・地域経営学科 ・企業経営学科 ・管理科学科 ・マネジメント学科 ・ビジネス戦略学科 ・経営戦略学科 ・経営情報学科 etc・・・
といった学科です。
主なテーマは、企業の経営管理や組織の在り方、経営戦略とマーケティング、会計情報処理や資金調達法などなりますね。
経済を回す上での3大要素の一つである企業を運営するための様々な知識を学びます。
商学や会計学とも切っても切り離せない関係であり、金融や証券市場、簿記や財務とその学びは広く用意されています。
起業を考える人もいるようですが、それ以外にも金融・保険業、流通業、商社など、幅広い活躍の場に飛び立つようです。
商学・会計学系
最後は商学・会計学系統の紹介をしましょう。
・商業学科 ・貿易学科 ・マーケティング学科 ・会計情報学科 ・会計ファイナンス学科 ・金融学科 etc・・・
といったところでしょうか。
商学の研究対象の中心は、生産者と消費者をつなぐ流通で、企業戦略やマネジメントを含めて流通に関わる様々な現象を研究します。
会計学では企業経営において最も大切なことの一つである資金の流れが研究テーマとなります。
経営者や管理者には必須のスキルといえますね。
ここまで紹介してきた3つの学問系統はすべてにつながりがあり、科をまたいで研究テーマがかぶっていることも多いです。
なお、経済・経営・商学、どの学部からでも公認会計士や税理士を目指すことが可能です。
おわりに
どれだけきれいごとを言っても、現代社会はお金を抜きには回りません。
現金を使わず電子マネーが流通するといってもそれは変わりません。
対等の価値をもった共通の何かで支払いをする、という人間が生み出した一つの結晶の回り方についてぜひ研究してみてください。
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