こんにちは！武田塾府中校です。
今回は「日本史・世界史って覚えるだけで大丈夫なのかを徹底検証」していきます。
日本史・世界史って覚えるだけで大丈夫なのかを徹底検証！
暗記が得意でないために、日本史や世界史に苦手意識を持つ生徒がいます。
しかし、歴史科目はホントに暗記作業だけなのでしょうか？
答えはNOです。
特に共通テストから史料問題が増えたことで、私大受験もそれに準ずるように変化し、暗記だけでは合格できないようになっています。
といっても、暗記と考察力の両方が満遍なく必要なわけではなく、必要最低限を暗記し、他を考察で補う力が必要なのです。
今回の記事では、なぜ、考察力が必要なのかという理由と、考察力の鍛え方についてお伝えします。
一問一答形式はもう出てこない！
まず、共通テスト及びほとんどの大学入試で「Q. 1932年5月15日に当時の首相が暗殺された事件の名前は？ A. 五一五事件」という問題はほとんどありません。
単なる一問一答形式で出題されることは無くなったと言っていいでしょう。
日本史で高得点を取るためには用語の暗記だけでなく、
用語の内容、きっかけ、その結果・影響を自分で説明できることが必要です。
用語の内容、きっかけ、その結果・影響を自分で説明できることって？？
「五一五事件で言えば、海軍の青年将校によって首相の犬養毅が暗殺された事件のことを指す」
「きっかけとしては、1929年にニューヨークの株式市場大暴落が原因で生じた世界恐慌が、日本にも衝撃を与え、昭和恐慌に発展した。
また、1930年のロンドン海軍軍縮条約で戦艦の保有・建造数に制限がかかり、海軍の政府に対する不満が高なっていた。
それもあって、関東軍は独断で満州の直接支配を試み満州事変を起こす。
恐慌で貧困に陥っていた国民は資本家とそれを助長する政府に恐慌の原因があると考え、
反政府的な活動をする海軍に賞賛の声をおくり、民間団体が蔵相や資本家を殺害する血盟団事件を起こす。
これに感化された海軍将校が犬養毅を暗殺した」
「白昼堂々と軍部が政府の要人を殺害する暴力行為のクーデターであったが、首謀者は裁判で死刑にならず、
この軽い処分が後の二・二六事件の引き金になったと言われており、本来なら犬養毅の所属していた立憲政友会から次の首相を決めるが、
政界が軍部を恐れ、海軍大将である斎藤実が次の首相になり、民主政治が崩壊して、軍人が首相になる時代が到来した」
内容、きっかけ、結果・影響を一語一句暗記するのはほぼ不可能ですが、
キーワードだけを覚え、自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
五一五事件に関しては、「犬養毅」「海軍」「恐慌」「軍縮条約」「不満」「血盟団事件」「民主制崩壊」
のキーワードを元に友達にも説明できるよう流れを把握しておきましょう。
スムーズな暗記には「きっかけ」の理解が重要！
また、出題傾向に対応するためでなく、暗記のためにもきっかけや影響を理解しておくことはとても役立ちます。
例えば五一五事件を説明することができれば、犬養毅の後の首相が斎藤実であることを覚えるのはそれほど難しくないことだと思います。
歴史は全て繋がっているので流れを意識することはとても重要です。
一問一答等で暗記量を増やすことも重要ですが、
学校のテストや小テストで点数が高いけど模試の精度が良くない人は、
流れの理解が曖昧になってしまっているので歴史の流れを理解することに焦点を当ててください。
「歴史の流れを理解する」ために何をすればいい？？
逆に、流れを理解するために、10〜20年ごとに出来事の年号を覚えたり、天皇の移り変わり、将軍の移り変わりを覚えたり、総理大臣の移り変わりを覚えたり、
明治初期であれば誰がどの藩出身なのかを把握しておくことが大いに役立ちます。
これらとキーワードさえ覚える時ことができていれば、共通テストやMARCHレベルの受験で追加の学習が必要になることはないでしょう。
おススメの参考書や勉強方法
これから歴史を始める人はまずは、「一度読んだら絶対に忘れない日本史の教科書」「一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書」から始め、
「時代と流れで覚える！ 日本史b用語」「時代と流れで覚える！ 世界史b用語」で基礎用語とキーワード・要職の移り変わりを覚えるようにしましょう。
※注意点※
最初から山川の一問一答に取り組もうとする人が多いですが、
基礎が固まってない状態では覚えることが多すぎる上に、流れがわかりやすく書かれているわけでもないので、
時間だけかかってしまい、覚えることは非常に難しいです。
結論：暗記だけではダメ。歴史の流れを説明できるようになろう！
受験の合否を分けるのは難しい語句を覚えているかどうかよりも、流れを自分の言葉で説明できるくらいに把握できているかどうかなので、
基礎的な箇所から土台を固めていくことを心がけてください。
さいごに
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