こんにちは！
武田塾新石切校です！
センター試験の代わりに、大学入学共通テストが2021年度入試から実施されました。そのことは知っているものの、共通テストに関する情報がまだまだ少ないので、不安に思っている人も多いでしょう。
そこで今回は、共通テストとセンター試験の違いを各教科ごとに徹底解説します。そのうえで、対策として何をすればよいか伝授します。ぜひ、ご一読ください。
センター試験と共通テストの違い
センター試験と比較して共通テストは、思考力・判断力・表現力が問われる内容に変わっています。さまざまな種類の資料を提示し、考えさせる問題が多い傾向にあります。
以下にそれぞれの教科ごとに、センター試験との違い、特徴、対策方法について詳しくご説明していきます。
【英語】
➀違い（配点・問題数・時間）
- リーディング200点、リスニング50点だったのが、リーディング100点、リスニング100点に変更。それに伴って、リスニングの問題数が25問から32問程度となった。
- 発音・アクセント・語句整序との単独問題がなくなり、リーディングは6問すべて長文となった。リーディングにおいて、設問文も英語で書かれるようになった。
- リスニングの第3問以降が、2回読みから1回読みとなった。
②特徴
〈リーディング〉
Webサイト、ブログ、雑誌、メモなど、日常生活に密着したテーマが増えました。出題の仕方としては、長文に加えて複数の資料や図表などを提示し、同時に処理する力を問う形式を採用しています。ここで、速読力と思考力が試されます。新設問として、fact（事実）かopinion（意見）かを問う問題が登場したことも、特筆すべき点です。
〈リスニング〉
内容自体は、センター試験とあまり変わりません。ただ、音声情報とグラフや表など視覚情報との同時処理が求められる問題が増えた点は、留意すべきです。後半は1回しか読まれないので、他の表現への言い換えなどを瞬時に見つける思考力が問われます。
③対策
長文数が増えたので、語彙力の強化が必須です。また、さまざまな種類の長文に慣れておくことも大切です。さらに、速読力を強化するため、シャドーイングの練習も欠かせません。
【数学】
➀違い（配点・問題数・時間）
- 数ⅠAのみ、60分→70分に増加
②特徴
基礎的な計算力や定理・公式を扱う力が問われる問題もあるものの、一番の特徴は、背景となる文章を理解し、自分で数式を作る問題が目立つ点にあります。つまり、思考力にスポットがあたるようになったと言えます。問題文をよく読んで、必要な情報を抜き取り考える時間がかなり増えました。
また、他の科目と同様、日常に根ざした課題がテーマになっている問題があります。それを、数学的に解決していくことが求められます。
全体的な難度は、センター試験よりアップしていると言えるでしょう。
③対策
計算重視から思考重視となったため、直前の対策だけではとても太刀打ちできません。基礎固めを終えたら、理屈をしっかり理解するため、講義系参考書を用意すると良いでしょう。解くというより、読むだけで価値があるものを使ってください。もちろん、インプットしたものをアウトプットするため、模試を上手く活用することも大切です。
【国語】
➀違い（配点・問題数・時間）
変わらない
②特徴
どれだけ知識があるかよりも、思考力・判断力を重視した問題が多く見受けられます。「論理的な文章」「文学的な文章」に加え、「実用的な文章」を使った問題が出題されていること、異なる分野・種類の文章を組み合わせた複数の題材による問題が登場したことは、大きなポイントです。また、どの選択肢が正しいかではなく、最も適切かを答える問題も、共通テスト特有のものです。
漢文についても、一筋縄ではいきません。四字熟語・故事成語を片っ端から暗記するのではなく、背景知識や成り立ちの理解も、今後求められるようになるでしょう。
とにかく、センター試験と比較して、かなり難しくなったと言えます。よって、時間配分がより厳しくなったということは、間違いありません。
③対策
共通テストの国語は、とにかく時間との戦いです。80分間で4つの文章を読み、問題を解けるようになるためには、準備が必要です。
まず、漢字や語句の意味などを出来る限り覚えましょう。それを武器に、共通テスト特有の「実用的な文章」・複数の題材による問題をはじめ、色んな種類の文章に触れ、読解力を養います。その際、時間制限を設けて解くことを忘れないでください。
力がついてきたと思ったら、新傾向の設問は含まれていないものの、同じ80分のテストであるセンター試験の過去問に挑戦してみると良いでしょう。
【理科】
➀違い（配点・問題数・時間）
変わらない
②特徴
もともと生活関連の問題が多かった科目については、あまり変化が見られません。変更点としては、兼ね備えている知識のみでは正解を導き出せない問題が増えた点にあります。
共通テストにおいては、資料から知り得た情報や知識をもとに考察する力が求められます。また、馴染みのない図やグラフ、問題文から情報を得て整理する力や、複数の資料を比較して考察する力が問われる問題も見受けられます。
③対策
共通テストでは、思考力が必要となります。ただ、思考力は一朝一夕では身に付きません。まずは、教科書をベースに、知識を身に着けることから始めましょう。その際、知識を断片的に入れるのではなく、なぜそうなるのかと思考を広げたり、実際の現象や実験、図やグラフと関連づけて理解することが大切です。
それがある程度できたら、問題演習を通してアウトプットすることで、情報を読み取り整理する力などを身に着けていきます。
【社会】
➀違い（配点・問題数・時間）
変わらない
②特徴
社会でも、「思考力・読解力」を試す問題が多く出題されます。一問一答の問題集で対応できるような切り取られた知識を問う問題ではなく、生徒同士の会話、ディベートや新聞記事から歴史的事項の連想を促す問題が増えています。
また、資料問題、図表や地図を利用した問題が目立つ点も大きなポイントです。
③対策
教科書の地の文（太字ではないところ）を読み込むことが重要です。その時、用語のバックグラウンドをきちんと理解しながら読み進めることを意識しましょう。また、教科書のみならず、視覚資料として図版集や地図帳を手元に置き、地図や図表にこれまで以上に目を通すことも大切です。
そこからさらに、データであればその裏付けを考えたり、地図ならその地図が示す時代の背景を調べたりといった風に、広げていけるといいですね。
まとめ
共通テストの導入によって、知識のみでは太刀打ちできない問題が増えました。思考力・判断力・表現力が問われるテストになっています。
今回は、具体的に各教科どう変わり、どのような対策が必要なのかご説明しました。ぜひ参考になさってください。
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