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共通テストが得意な人と苦手な人の違い 「思考力」を身につける勉強法

大学受験生の勉強法

こんにちは。武田塾佐賀校の出口です。

今回は共通テストで得点できる人とできない人の勉強の違いを解説します

 

どれだけ良い参考書を使って、どれだけ良い先生に教わっていたとしても、

日々の勉強法に問題があれば共通テストで得点は難しいです。

 

自分の勉強法に問題はないか、チェックしてみましょう。

 

共通テストとは、「思考力」が問われるテスト

2020年度にセンター試験が終わり、2021年度から共通テストが始まりました。

SNSなどで反応を見てみると、

共通テストになって、簡単になった!」と歓迎する人もいれば、
共通テストは難しい、全然解けない!」と嘆く人もいます。

共通テストが得意な人と苦手な人の違いは何なのでしょうか?

覚えればOKのセンター試験、読み解けばOKの共通テスト

センター試験と共通テストの大きな違いは、「問題形式の変化」です。

センター試験と共通テスト

センター試験は、「範囲の広い定期テスト」

センター試験は、出される問題がある程度決まっている試験でした

それぞれの単語の発音・アクセント、文法問題のパターンなどを暗記したり、
過去問を繰り返し解答して出題パターンに慣れたりすることで、
得点を引き上げることができました。

出題内容がある程度決まっており、暗記で点数を伸ばせることから、
センター試験は学校の定期テストに近い性質を持っていたと言えます

 

共通テストは、「難解な読書感想文」

一方、共通テストは、知識を分かりやすい形で問うことはほとんどありません

そもそも問題文が大変に長く、「問題文を正確に読み解く」ところから一苦労。
その上で、「問題に添えてある資料を、分析しながら読み解く」必要があり、
それらを読み解いても、「答えを出す方法」から考えなければなりません。

未知の長文を読まされること、知識やパターンの暗記では得点できないことから、
共通テストは、学校の定期テストと全く異なる性質を持っていると言えます。

 

共通テストで得点するのに必要なモノ

結論から言えば、「思考力」です。

 

より細かく分ければ、

①与えられた情報を素早く正確に把握し、

②求められる答えに必要な情報を逆算して考え、

③情報を利用して、答えまでの過程を正確になぞる

このような能力が必要になります。

 

共通テストに必要な思考力が身につくかは、日ごろの勉強のやり方次第です

公式を覚えて終わり。

答えが正しければ、満足して終わり。

解説を読んで、納得して終わり。

誰かの考えに乗っかっているだけでは、共通テストに必要な思考力は育ちません

 

答え合わせ一つとっても。

考える癖がある人は、公式の意味を考え、模範解答1行1行の意味を考え、別の解き方が無いか考えています。

 

同じ内容を勉強していても、考えている人と考えていない人で、見えている景色は全く異なるのです

 

共通テストで得点できない人の勉強法

共通テストが苦手な人の特徴はズバリ、
「定期テスト前の詰め込み勉強に慣れてしまった人」です。

「勉強 = 教科書を覚える」と考えている人、と言いかえてもよいでしょう

 

定期テストは、出題範囲・出題パターンが決まっています。
定期テストの勉強は、教科書を覚える。テスト本番で分からなければ、テスト範囲の公式を使う。

このような勉強スタイルでは、共通テスト本番に通用しません

 

では、どのような勉強スタイルをしている人が問題なのでしょうか

1.定期テスト直前に、マーカーを引いた部分を丸暗記する

マーカーペン

定期テスト直前に、教科書を丸暗記して、
それを「テスト勉強」と言い張るのは今すぐやめてください。

確かにこのやり方なら、
先生が分かりやすく作った、範囲の狭い定期テストなら得点できます。

 

しかし共通テストでは、丸暗記の知識は役に立ちません

暗記だけでテストを乗り切ってきた人は、共通テスト本番で痛い目を見るでしょう。

 

2.授業中はずっと黒板の内容や先生の言葉を書き写している

コピー機

同様に、授業中に黒板の内容・先生の発言を書き写しただけで「勉強した」と考えるのもやめましょう

 

書き写しただけでは覚えたことになりませんし、
覚えていたとしても、問題に出た時に解けるかどうか分かりません

 

言われた内容をただ写すのではなく、

「自分の言葉で説明すると、どうなるだろう?」
「過去に習った内容と、なにか関係あるかな?」
「先生が問題を出すなら、どんな問題文が考えられるだろう」

このように、考える癖をつけなければ、共通テストで活かせる知識になりません。

 

3.分からないところを、そのまま放置している

知識は丸暗記したが考えない人

授業中に分からないところが生まれても、
先生に聞いたり、自分で調べたりせずに放置してしまう生徒がいます。

 

分からないところを放置しているために、

次の授業の内容が理解できず、

「授業中はノートを写す以外の勉強ができない」

「テスト対策は丸暗記に頼らざるを得ない」

 

毎日の「分からない部分の放置」の積み重ねが、共通テストでの大失敗に繋がっています

 

大切なのは、「どう勉強するか」

定期テストで点が取れるけれど、模試では点が取れない。

そう悩む人の多くは、勉強する内容ではなく、勉強する方法に課題があります

 

本当に大学に行きたいと思うのなら、

定期テストで点を取るためだけの「覚える勉強法」から、

共通テストでも点が取れるような「考える勉強法」に、

勉強法を切り替える必要があります

 

 

共通テストに必要な「思考力」を分析する

共通テストで高得点を取るためには、どのような思考力を身につければよいのでしょうか?

筆者は、共通テストに必要な思考力は4種類あると考えています。

1.現代文の読解力

現代文を分析しながら読む人

まず、共通テストで必要なのは「文章を正確に読み解く能力」

この能力は、国語の現代文の勉強で鍛えることができます

 

しかし、この現代文の勉強をさぼっている人が非常に多いです。

漢字の勉強、難しい言葉の勉強、文学史の勉強をしている人はたくさんいますが、

「現代文の読み方」を勉強している人はほとんどいません

 

現代文の読解力が足りない人の特徴

いわゆるケアレスミスが多いです。問題文を読んだつもりでも、

・大事な部分を読み落としている

・分からない単語を放置している

・主張―根拠の関係や対比関係を分析していない

・自分の言葉で説明できない

このような状態のため、
問題文のヒントを見落としたり、
問題が求めている答えとは別のものを答えたりしてしまいます。

 

2.考える余裕を持つための、必要十分な知識の練習量

 

英単語

次に、「入試に必要な範囲を全て覚え、いつでも思い出せる」練習量です

「単語が分からないから、問題文が読めない」
「問題文は読んだけれど、肝心の公式を忘れた」

せっかく問題文を正確に読み解く力があっても、
知識が無いために解けないのはもったいないです

知識の練習量が足りない人の特徴

①覚えたはずなのに、思い出せない

「覚える」と「思い出す」は別のスキルです。

丸暗記に時間を使いすぎて、問題を解く時間が少ないと発生します

「覚えるのに使った時間の2.3倍、問題を解くのに使うと良い」と一般に言われています。

 

②なんとなく覚えて、なんとなく解いている、そしてすぐ忘れる

人間は、必要のない知識は忘れるように出来ています。

定期テストの前だけ集中して勉強し、それ以外は授業を聞いているだけだと発生します。(覚える時間の不足)

定期テストが終わった瞬間に、脳が「今まで勉強した知識は、テストが終わったから忘れても良い」と判断するからです。

過去に勉強した知識を自分から復習するなど、忘れさせない工夫が必要です。

 

3.勉強した内容の理解の深さ

体系的に整理してプレゼンする人

3つ目は、共通テストで「公式などを自在に使い分ける」能力です

共通テストは、どの公式を使えば答えが出るか、分かりづらくなっています

だから、1つ1つの公式を覚えていても、

それらの意味を理解していなかったり、
公式の使い分けを知らなかったりしたら、

共通テスト本番では使えない知識になってしまいます。

 

知識が整理できていない人の特徴

定期テストでは点数が良くても、模試では得点できません

例えば、英語では「見たことがある単語を選ぶ」、数学では「まよわず習った公式を使う」。

出題範囲の狭い定期テストでは通用するのですが、

模試になると、以下のように失点がかさみます。

「初見の問題で解き方が分からない」

「思いついた解法をとりあえずあてはめたものの、途中で行き詰まる」

「なんとなくそれらしい答えを書く」

 

共通テストで得点できる「思考力」がつく勉強法

1.分からないことを放置しない

分からないことを放置しない

共通テストで取れない人・取れる人の違いは、勉強に向かう意識から異なります

共通テストで取れない人

共通テストで取れない人は、「定期テストで点数を取ること」を目標にします

毎日勉強するのは大変なので、ついつい形だけ覚えて終わりにしたがります。

だから、分からないことが生まれた時も、
「テスト前にまとめて覚えればいいか」と考えてしまい、
復習を後回し

覚える力は伸びても、考える力は全然伸びません

 

共通テストで取れる人

一方、共通テストで取れる人は、「今勉強した内容が、身についていること」を目標にします

勉強で分からないことが生まれたら、
分からない部分を調べます

今の自分が何を理解して、何を理解していないか。
何が出来て、何が出来ていないか。
自分の状態を客観的に把握して勉強できているので、勉強のコスパが高いです

また、分からないことがない状態で、次の勉強に入れるため、
新しい内容もスムーズに理解できます

それに、テスト前だけ勉強する人に比べると、
復習の回数が全く異なります

 

ここまで取り組めば、点数が伸びない方が不思議です

 

2.「自分が分からないこと」を探す

分からないところを探す

ただ聞いているだけの「受け身の勉強」よりも、

自分で積極的に勉強する「攻めの勉強」の方が、

勉強の効率は高いです

(いわゆる「アクティブラーニング」です)

 

だから、考えて勉強する人は、

「誰かに聞かれたら、答えに困る場所」を積極的に探しています

 

共通テストで取れない人

共通テストで取れない人は、「分かった」と思った段階で勉強をやめます。

例えば、英語で下のような勉強をしたとしても、

If it is fine tomorrow, let’s go to the beach.
(もし明日晴れたら、ビーチに行こうよ)
whenやifの後など、時や条件を示す副詞節の中では、未来のことを述べる場合も原則として現在形を用いる。

「太字のところを覚えて終わり」とか、

「whenやifの後だと現在形になるんだ」とか、

自分なりの結論が出たら、そこで勉強を止めてしまいます

 

共通テストで取れる人

共通テストで得点できる人は、誰かに説明できるレベルまで勉強を続けます。

これは、言い換えれば

「誰にどの部分を質問されても、答えられるように準備しておく」ことです

 

例えば、英語で下のような勉強をした場合、

If it is fine tomorrow, let’s go to the beach.
(もし明日晴れたら、ビーチに行こうよ)
whenやifの後など、時や条件を示す副詞節の中では、未来のことを述べる場合も原則として現在形を用いる。

 

勉強できる人は、先生や友達にどんな質問をされるかを考えて

それぞれの質問に答えられるように調べています

「太字のところを覚えて終わり」という人とは、明らかに勉強の質が違っています。

whenやifの後など→「whenやifの他に、どのような単語がありますか?」

時や条件を表す→「時や条件を表さない副詞節があるのですか?」

副詞節の中では→「副詞(節)って何ですか?」

未来のことを述べる場合も→「過去のことを述べるときも現在形なのですか?」

原則として→「原則ということは、例外があるんですか?」

現在形を用いる→「現在形って何ですか?原形とどう違うんですか?」

 

「なんとなく覚えて、公式を当てはめて、解けたら終わり」ではなく、

解き方のプロセス・解き方が使えない場合などを把握したうえで、なぜその解き方になるかを説明できる」。

 

だから、解き方が分かりづらい共通テストでも、

自分で解き方を考え、一つ一つステップを踏みながら答えを導けます。

 

3.普段から何を学ぶか・学んだかを明確にしている

日々の勉強の目的がはっきりしている

共通テストで得点できる人は、勉強の理解度を第一に考えます

だからこそ、分からないところがあれば調べるなど、

納得いくまで勉強に集中することが出来ます。

 

一方で、得点できない人は、目先の結果を第一に考えます

例えば、「定期テストの得点」や「勉強したという体裁」がそうです。

インプットの質にこだわらずに勉強しているため、

勉強時間に対する効率が悪くなりがちです

共通テストで取れない人

「○時間勉強したら終わり!」と、勉強を時間で区切っている人が多いです

ページ数基準でも理解度基準でもないため、

「勉強時間を乗り切るためのダラダラした勉強」になりがちです

 

「音楽を聴きながら勉強する」など

勉強に集中することを二の次にする人もいます

(単純作業や運動でない限り、音楽を聴くと効率が落ちます)

 

その結果、

「問題を解いたから、解説をろくに読まず終わる」
「勉強中分からないところが生まれても、勉強時間が終わったから止める」

そんな本末転倒な事態になりかねないのです。

 

結果、

間違った理由も分からない、

ポイントも把握できていない、

その日何を学んだか覚えていない、

そんな質の低い勉強となってしまいます

 

共通テストで得点できる人

「今日の目標は○○が出来ること」のように、

「学習単元の理解」や「参考書のページ数」を事前に決めて勉強に臨む人が多いです

 

音楽を聴きながら勉強するなど、

ダラダラと勉強していてはいつまでたっても終わらないので

必然的に勉強に集中するようになります

 

また、勉強の質にこだわっているため、

間違えた問題を解きなおしたり、

分からないところを探して調べたりすることにためらいがありません。

 

勉強の癖を強制する方法

一度勉強の悪い癖が身につくと、自力で脱することは難しいです

 

知らず知らずのうちに、「分かった」のハードルがどんどん下がっているからです

初めは「分からない部分が出てきて困っていた」のに、

やがて「テスト前に一気に勉強すればいいや」と放置するようになり、

ついには「授業を聞いているだけ」「参考書を買うだけ」が勉強になるように。

 

こうなってしまっては、質の高い勉強を望むことはできません。

外力を借りて、勉強の癖をなおす必要があります

 

共通テストで得点できる人のような、

「理解度第一に、分からない部分がなくなるまで積極的に勉強する」癖、

「人に説明できるほど、文章をしっかり読んで練習する」習慣をつける必要があります。

 

武田塾佐賀校は、勉強の癖・習慣化に着目します。

毎週の個別指導で、勉強習慣を改善し、成績が伸びる癖を身につけさせます。

 

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