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【共通テスト】英語の共通テストのキーワードと解き方・コツ(第4問)【あと19週】

第4問8

こんばんは。武田塾佐賀校の出口です。

先々週は「第1問・第2問」の攻略法

先週は「第3問」の攻略法を解説していきました。

 

今回は第4問の解き方のポイントを解説!

共通テストも後半に差し掛かり、しっかり読まないと解けない問題が増えてきましたが、

それでも効率的な解き方は存在します

第4問(5問)

2つのメールの文章と、棒グラフ・表を組み合わせて解く問題です。

人名、地名、路線名など、大量の固有名詞が登場するのが特徴で、

いかに早く「固有名詞同士の関係」を理解できるかがカギとなります。

 

第4問の心構え(状況説明)

第4問を解答する最大のポイントは、状況説明をしっかり読むことです。

第3問までは説明を読まなくても解けますが、

大問4(と大問6)は時間を多少かけてでも状況説明を読んだ方が、時間短縮につながります

第4問2

(説明文の文量は増えていますが、その分重要度も増しています)

ここから次の6つの情報を読み取ってください。

Q1. 登場人物は誰ですか?固有名詞を挙げてください。

Q2. それぞれの人物は、あなたにとってどんな存在ですか?

Q3. あなた(You)は、どこにいて何をしようとしていますか?

Q4. あなたの計画していることは、登場人物とどのような関係がありますか?

Q5. 登場人物の関係は、上下関係ですか?対等ですか?

Q6. 情報をやり取りしているのは誰ですか?

 

上の画像の第4問を例に実践すると、こんな感じになります。

Q1. 登場人物は誰ですか?固有名詞を挙げてください。

 EmmaとNatsuki

Q2. それぞれの人物は、あなたにとってどんな存在ですか?

 Emmaは英語の先生で、Natsukiはクラスメイト

Q3. あなた(You)は、何をしようとしていますか?

 (姉妹校の生徒を迎える)スケジュールを調整している。

Q4. あなたの計画していることは、登場人物とどのような関係がありますか?

 Emma(先生)の手伝いとして、(生徒である)あなたとNatsukiが、姉妹校の生徒を迎える計画を立てている。

Q5. 登場人物の関係は、上下関係ですか?対等ですか?

 (Q2とQ4から考えると)Emmaが上、あなたとNatsukiが下の関係

Q6. 情報をやり取りしているのは誰ですか?

  EmmaとNatsuki

 

これらの情報を踏まえた上で、メールの文章を読み始めましょう

第4問の心構え(1通目のメール読解)

ここからは読まないと解けない問題が続きます。

しかし、読んだとしてもスムーズに理解できる内容ではありません

大事なのは、確実な解き方を身につけることです

ポイント1 図にしてメモに残す

第4問3

人間の短期記憶は1分程度しか持ちません。読んでいる間に、初めの方を忘れます。

だから、問題用紙の空いたスペースにメモを取りましょう。

 

メモを取る際は、Why以外の4W1Hに絞って書いてください

つまり「誰が(Who)」「いつ(When)」「どこ(Where)」にいて、そこで「何があるか(What)」。

そして「どのように移動するか(How)」。

 

大量の固有名詞が登場するので、まずは固有名詞同士の関係を探ることが大事です

 

ポイント2 その段落に書かれている「ひとつ」を探す

この第4問はメールでのやり取りがテーマになっています。

メールでやり取りしているのですから、

普通は1通目が「質問」のメールで、2通目が「質問の答え」のメールです

 

そして、英語では「一つの段落には一つの内容しか書けません」。

つまり、質問したいことが6つあれば、少なくとも6つ段落が必要です。

 

裏を返せば、「それぞれの段落に、1つ質問が隠れている」ということ。

6段落あれば、6つ質問がある可能性が高いです。

 

それぞれの段落で何を聞いているか、探してみましょう

1通目のメールは、じっくり読むのではなく、質問を探すことを前提に読んでください。

 

第4問の心構え(2通目のメール読解)

文章は2つですが、書かれている内容は1つです。

決してバラバラに読むことが無いように。1つのメモにまとめていきましょう

ポイント1 1枚目で書いたメモを修正するために読む

第4問4

二通目のメールは、「なんとなく」で読んではいけません。

二通目は、メモを修正するために読むのです。

「メモとどこが違うか・どこが変わったか」、それだけに注目してください。

 

あくまで注目すべきは、「誰が(Who)」「いつ(When)」「どこ(Where)」にいて、そこで「何があるか(What)」。

そして「どのように移動するか(How)」。

 

「なぜ(Why)」などの修正に関係のないところは、読む意味はありません。

必要になってから読めばよいです。

 

この図が完成すれば、問4の大部分は十分解けます。

第4問5

問1~問4 作成した図を使って解答する

第4問6

第4問のほとんどの問題は、図をきちんと作れていれば解けます。

その上でこの問題のポイントは3つ。

○必ず修正後の情報に従うこと(2通とも読んでから問題を解くこと

○出発か到着かに気を配ること(地名だけで判断しないこと)

○グラフは極端な値に注目すること(グラフはなんとなくで見ないこと

 

ポイント1 必ず修正後の情報に従うこと

共通テストは英語のテストです。

1通目だけ見て解くなど、英語を十分に読まずに解こうとすると、誤答するように作られています

 

例えば今回の場合は、1通目の第一段落に次のような内容が書かれています。

Will they arrive at Azuma Station at 9:39 am and then take a taxi to the school_

この情報と表だけ見れば、9:39にアズマ駅に来る101番の電車に乗ると考えられるでしょう。

 

しかし、これが罠です。

一筋縄でいかない大学入試の、しかも後半の問題で。

1通目の前半だけ読めば解ける問題が来るわけがありません

 

2通目を見ると、案の定訂正されています。第一段落の内容は、何もかも違ったのです。

...they'll arrive at the station at 9:20 a.m., and then catch the school bus.

 

第4問は、2通のメール両方を読んで、初めて解けるようになっています。

早とちりすることなく、まずは2通を図にするところから始めましょう

 

ポイント2 出発か到着かに気を配ること

移動する問題を解く時は、

①どこからどこに移動するのか

②出発時刻なのか、到着時刻なのか

の2点を注意して読みましょう。

 

例えば、次のような文があったとしても「6:30 p.m.」という記述に飛びついてはいけません。

「英語のテストなのに、数字だけ見れば答えが分かる」ことはあり得ないのです

...our guests can still be back at the hotel by 6:30 p.m. for dinner, as the hotel is only a few minutes' walk from Kaede station. 

 

大事なのは、数字以上の情報を把握すること。

この6:30が出発時刻/到着時刻のどちらなのか

「6:30までに」なのか、「6:30より後」なのか、それとも「6:30くらい」なのか。

 

以下に書かれている語句が重要です。覚えておきましょう。

~まで by, until, till, before
~から from, after
およそ~ about, around, almost, nearly
出発する leave, depart, be off, start, head, take off
到着する arrive, reach, get to, land

 

上の例では be back by 6:30 p.m. (6:30までに戻る)、a few minutes' walk from Kaede station(楓駅から徒歩数分)とあるので、6時半より数分早い時間に楓駅に着く電車を探せばよいということが分かります。

 

書かれている時間そのものではなく、書かれている条件に間に合う時間を探しましょう。

 

ポイント3 グラフは極端な値に注目すること

第4問7

グラフを見る時は、「最大値」「最小値」「最も変化が大きい箇所」の3つを確認しておきましょう

 

令和3年度の試験においては「when it is least busy (一番人がいない時)」「spend the most on entertainment (エンターテイメントに過ごす時間が最も多い)」という「最大値・最小値」を問うもの、「big difference in the length(長さが大きく違う)」という「大差」を問うものが見られました。

 

今後全く同じ問題が出題されるとは限られませんが、そのグラフの特徴的な部分は注目してください。

 

問5 図を使わずに解く問題

As the third option, which would be the most suitable for your program?
(あなたの計画の第3の選択肢として、一番しっくりくるのはどれ?)
1. Hibari Amusement Park  2. Hibari Art Museum  3. Hibari Castle  4. Hibari Space Center

共通テストも後半に差し掛かると、1つの解法だけでは解けない問題も登場します。

ここに引用した問題は、「4W1Hに着目した図を描く」という方法では解けません。

「第3の選択肢」といっても、文章中に登場する選択肢は2つだけ。

本文中にはAmusement ParkもMuseumもCastleもSpace Centerも登場しません。

 

このような問題は、どのようにして解けばよいのでしょうか?

 

「4W1Hの図」で解ける限り解く、残りの問題はWhyで解く

この問題を解くカギは、このブログ記事の最初にありました。

 

あくまで注目すべきは、「誰が(Who)」「いつ(When)」「どこ(Where)」にいて、そこで「何があるか(What)」。

そして「どのように移動するか(How)」。

 

「なぜ(Why)」などの修正に関係のないところは、読む意味はありません。

必要になってから読めばよいです。

 たいていの問題は4W1Hの図を描けば解けます。

 図を描く方法で解けない時、初めて「Whyなどの修正に関係のないところを読む必要性が生まれる」のです

 

 では、この問題を実際に解いてみましょう。

 

4W1Hの図を描いても解けない問題の解き方

① 問題文に登場する珍しい語句をピックアップする

As the third option, which would be the most suitable for your program?
(あなたの計画の第3の選択肢として、一番しっくりくるのはどれ?)
1. Hibari Amusement Park  2. Hibari Art Museum  3. Hibari Castle  4. Hibari Space Center

選択肢の語句を探すのは「ひっかけ問題」に引っ掛かりに行くようなもので、あまりお勧めできません。

ここではthirdという語句を探してみます。

 

The two main afternoon locations, the aquarium and botanical garden, are good ideas because both schools place emphasis the scientific education, and the purpose of this program is to improve the scientific knowledge of the students. However, it would be wise to have a third suggestion just in case. (2通目のメール、第2段落)

ありました。

 

② Why?の答えになる部分に注目する

 問4まで使ったやり方、「Whyを無視して4W1Hの図を描く」方法では解けませんでした。

 そのやり方で、問5がなぜ解けなかったのか。

 それは「問5ではWhyの部分が必要だから」。

 

 そこで、なぜ第3の選択肢が必要なのか、その段落を読み込んでいきます

 Why?の答えになる表現、"Because ~", "Since ~", "As ~", "To ~"の4つを探しましょう。

The two main afternoon locations, the aquarium and botanical garden, are good ideas because both schools place emphasis the scientific education, and the purpose of this program is to improve the scientific knowledge of the students. However, it would be wise to have a third suggestion just in case. (2通目のメール、第2段落)

ありました。

 

「両校が科学教育に力を入れていて、このプログラムの目的が生徒の科学的知識の涵養にあるから……」

なんだか難しいことを言っていますが、科学に関係ある施設なら正解になりそうです。

 

③ Why?の答えになる部分に合う選択肢を選ぶ

because both schools place emphasis the scientific education,
 to improve the scientific knowledge of the students

1. Hibari Amusement Park  2. Hibari Art Museum  3. Hibari Castle  4. Hibari Space Center

 

 このプログラムは、「水族館」「植物園」と、科学に関係ある施設を巡っています。

 この4つの選択肢の中で、「科学」と聞いて一番連想しやすいのは?

 

 ここまでヒントがあれば、もう答えははっきりしますね。

 4番のHibari Space Center(ひばり宇宙館)です。

 

第4問の解法

 以上をまとめると、第4問はこの3つのやり方を使えば解けそうです。 

① 説明文を見て、人物や背景を理解する。

② Whyを除いた4W1Hに着目して、2つのメールの内容を1つの図にまとめる

③ 図を見て解けない問題は、単語スキャニングの後、Why?の答えに着目する

 

速読の技術:スキミングとスキャニング

ここまで読んだ方の中には、気づいた方も多いことでしょう。

 

この解き方、英語の速読法として有名な「スキミング」と「スキャニング」そのままです

 

スキミング(skimming)とは、文章をざっと読む方法

例えば、先ほどの「4W1Hに注目して読んで、Whyなどの細部は無視!」という読み方です。

話の内容を素早く把握できる反面、文章の細かい部分まで読み取ることができません

 

スキャニング(scanning)とは、必要な情報を探す方法

例えば、このシリーズでたびたび登場する「単語スキャニング」がそれです。

文章の細かい部分まで読み取ることができる反面、

文章の流れを無視して途中から読むために、内容を誤解してしまうことが多いです。

 

一般的な「センター試験(共通テスト)裏技本」の落とし穴は、

スキャニング(単語スキャニング)ばかりを推奨して、スキミングの訓練を行わない点にあります。

 

今から読む文章がどんな内容か把握せずに、どこに何が書かれているか把握せずに、

「裏技」として選択肢の単語をやみくもに探し続ける。

結果として、単語を探すのに時間がかかってしまいますし、

よく読まずに内容を誤解したまま選択肢を選んでしまいます。

 

そんな非効率的なやり方を許すような共通テストではありません。

 

 

でも、スキミングで文章の内容を把握し、どこに何があるか分かった状態で、

細部を問われた時だけ、スキャニングを実施すれば。

最短の時間で確実に答えを得ることができます。

 

 

勉強はがむしゃらにやるものではありません。

土台を身につけたら、あとはやり方なのです。

 

一番は実践だという思い込みから問題文の単語をいちいち初めから探す、ということを何か月も繰り返す人よりも。

必要な語句を全て覚えた状態で、スキミング・スキャニングを練習した人の方が点数が良い。

これは自明のことです。

 

専門家を利用して生きていこう

この世には、大学入試に精通した人がたくさんいます

 

例えば、人間の学習・記憶の仕組みを学んだ教育者

英語などの各教科に特化した専門家

大学入試に登場する問題やその解法を調べる分析者

 

そういった人たちの力を借りることができれば、

自分ひとりで勉強するよりも効率よく勉強できると思いませんか?

 

では、どうすれば力を借りられるのでしょうか?

 

答えは、塾です。

 

大手の塾・予備校では、教育者・専門家・分析者が協力して「受験勉強を効率良く行うための方法」を作り上げています。

専門家たちの力を借りるために、受験生は塾に通うのです。

 

そんな大手の塾の中の1つ、武田塾では、

1人1人に合わせたカリキュラムを編成し、効率よく勉強の成果を積み上げることで、

いわゆる「逆転合格者」を多数輩出しています。

 

「1年間のカリキュラム」ではなく、「1人1人に合わせたカリキュラム」であることも看過できないポイント。

年度途中からでも問題なく入塾することができます。

 

まずは、以下のリンクから、武田塾とはどんな塾なのか話を聞いてみましょう。

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理由を見つけて判断を何かと待ちたくなる気持ちは分かります。

でも、この瞬間から、少しだけ前を向いてみませんか。

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