こんにちは、武田塾佐賀校です。
皆さん、現代文の読解の学習、ついつい手を抜きがちではないですか?
「日本語だし、なんとかなるだろう」
「本をよく読むから、読解とか得意だと思う」
「点数に波があるけど、解ける時は解けるから大丈夫」
そんな風に楽観的に考える受験生が多過ぎます!!
現代文の読解には、数学と同様に明確な解法があります。
それを押さえていないと、いくら沢山の問題を解いても安定した得点には繋がりません。
今回はそんな現代文の解法をご紹介していきます。
また、この解法は現代文だけでなく、英語の長文読解や小論文などにも役に立つものなので、現代文を受験で使わない方も是非目を通してくださいね!
4つの人格
現代文を読み解く上で大切なのは
4つの人格(視点)があることを意識することです。
4つの人格(視点)とは、以下の4種類です。
A:筆者
文章を書いた人
・試験の問題として使われるということは知らずに、本文を書いた
・本文中においてオリジナルの造語を出したり、比喩表現を駆使したりする
B:出題者
文章を読んで問題を作った人
・基本的に筆者・採点者とは別人である
・筆者や解き手とは違う視点で本文を捉えることがある
C:採点者
解答を採点する人
・基本的に筆者・出題者とは別人である
・実際はどうであれ、本文は読んでないと思ったほうがいい
D:自分
文章を読んで問題を解く人
・本文や正解とは一切無関係
・個人としての思想や考えを持っている
まずは、この4種類があるということを強く意識しましょう。
4つの視点の捉え方
では、上記の4つの視点をどのように捉えていくべきか、図を用いて紹介していきます。
正しい捉え方
本文を読んだり、問題を解いたりする時には、点線の左側だけを意識します。
自分の主観は常に、本文の内容や正解とは完全に切り離されたところにあると考えましょう。
間違った捉え方
こちらは間違った捉え方です。
自分の考えや主観を通じて本文を読むことで、筆者の考えを読み解こうとしています。
現代文を苦手とする人、または点数が安定しない人のほとんどが、無意識のうちにこの読み方をしてしまっています。
正しい解法
ではついに、問題の種類ごとの解法をお伝えしていきます。
まずは、読解をする時に必要な部分だけにしぼった図を下に載せておきます。
数学の集合で使う表現を使って表しています。
∩という記号は「キャップ」と読み、「かつ」という意味を持ちます。
つまり、A∩Bは「AかつB」という意味です。
本文中から抜き出して答える問題
出題例:本文中の[ ]に当てはまる言葉を選べ。
[ ]の指す内容を、本文中から○○文字で抜き出して答えよ。
こういった問題は、A∩Bの視点だけを使って解きます。
・本文中の表現を忠実に使う。(記号・句読点も同様)
・出題者がどのように本文を捉えたかをくみ取る。
・採点者に読みやすいようにしよう、などは考えない。
この3点を守って解答を導き出しましょう。
本文の内容に沿って答える問題(抜き出しではない)
出題例:――とは何か/○○とはどのような意味か?
――とあるが、それはなぜか。理由を○○文字で答えよ。
こういった問題は、B∩Cの視点だけを使って解きます。
・出題者がどのように本文を捉えたかをくみ取る。
・本文を知らない人(採点者)にも分かるようにまとめる。
・代名詞や本文中で筆者がオリジナルで作った言葉は使わない。(比喩表現も含む)
この3点を守って解答を導き出しましょう。
本文の要約
出題例:本文の内容を○○文字以内にまとめよ。
こういった問題は、C∩Aの視点だけを使って解きます。
・本文中の主張に忠実に従う。
・本文を知らない人(採点者)にも分かるようにまとめる。
・本文中の筆者オリジナルの言葉には、必ず説明を加える。(比喩表現も含む)
この3点を守って解答を導き出しましょう。
本文の内容を踏まえて自分の考えを述べる問題
出題例:本文中の――に関して、あなたの考えを○○文字程度で述べよ。
こういった問題は、A∩B∩Cの視点を使って解きます。
・本文の要旨から反れない。
・出題者が本文中の――をどのように捉えたかをくみ取り、可能な限り合わせる。
・本文を知らない人(採点者)にも分かるようにまとめる。
・本文中の筆者オリジナルの言葉には、必ず説明を加える。(比喩表現も含む)
・個人的な思想を述べない!
この5点を守って解答を導き出しましょう。
「『あなたの考えを述べよ』という問題なのに、個人的な思想を述べたら駄目なの!?」
と驚いた方もいらっしゃると思います。
そうです、駄目なんです。
あなたの個人的な思想や考え方を書いてしまったら、それはもう解答ではなくて日記です。
受験で、個人の考えや思想が評価されることはありません。
個人的な表現欲や探究心は大学に入った後に発揮してください。
受験で目指すべきは、採点者から見て減点しづらい解答です。
それだけを考えてください。
まとめ
今回は現代文の読解問題の解法を紹介していきました。
どんな種類の問題であれ、絶対に守るべきことは以下の1つ。
個人の主観は一旦全て捨てる!
まずはこの1点を守り切った上で、問題ごとに合わせた解法を取り入れてください。
また、この解法を英語長文の読解や小論文などにも是非取り入れてみてください。
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