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有名大学数学良問解説 パート②~東京大学の基本的な内容の問題から~

武田塾瀬戸校 有名大学の「数学良問解説」-その2-  

皆さん お元気ですか? 

現役で息子を東大に合格させたノウハウや生活習慣管理術などを中心に、

大学入試の問題解説などもおこなっております!!

 

前回に引き続き、大学入試で出題された数学問題の内、

特に取り上げるに値する良問につき解説していきたいと思います。

 

 前回は2003年に東大理系で出題された問題でした。

今回は、東大ですが文系で 1991年に出題された次の問題です。

良問解説パート② 1991年度 東京大学 入試問題 文系数学 大問1

問題:関数f(x)=x³-2x²-3x+4の、区間-7/4≦x≦3 での最大値と最小値を求めよ。

 

この問題を見てどう思いましたか?

「何だ、計算するだけで簡単に解けそう!

東大だけど文系だから簡単なのかな?」

と思ったかもしれません。

 

しかし、この問題は、普通に計算して解こうとすると、

計算がとっても大変なことが分かります。

聞くところによると、

東大文系受験生の完全正答率は2%程度だったそうです。

簡単そうに思えても、侮ってはいけません。特に微分積分

それでは一緒に解いてみましょう!

関数f(x)は3次関数なので、f(x)を微分して、この関数の極大、極小を考慮して進めていくと考えやすいはずです。

f(x)=x³-2x²-3x+4

f(x)を微分すると

f'(x)=3x²-4x-3

f'(x)= 0とすると

x=(2±√13)/3

ここで、α=(2-√13)/3,β=(2+√13)/3 とおくと、最大値はf(α)か、区間右端のf(3)かになるので、2つの大小を比べる必要があります。

 

これは、y=f(x)は-7/4<x<α,β<x<3で増加関数、α<x<βで減少関数となり、f(α)が極大値、f(β)が極小値になるからです。

 

ちなみに。。。

増減表を書くと、こんな感じになります。

x -7/4 α β 3
f'(x)   0 0  
f(x)        

 

グラフ3

 

ここで、(α,f(α))を通りx軸に平行な直線を引く。

その直線とy=f(x)とが交わる点の内、x>βの位置で交わる点のx座標をα'とおく。

このときf(x)-f(α)=0が成り立つ。

    f(x)-f(α)=0

⇔ x³-2x²-3x+ 4-( α³-2α²-3α+4) = 0

⇔ x³-2x²-3x-α³+2α²+3α=0 の解は

α、α、α’とおける。

(αが2回あるのは2重解だからです。)

3次方程式の解と係数の関係より

α+α+α'=2 ⇔ 2α+α'=2 であるから、

 

α’= 2-2α

 = 2-2((2-√13)/3)

   = 2-(4-2√13)/3

   = (2+2√13)/3

 

α'-3= {(2+2√13)/3}-3

       = (2√13-7)/3

     =(√52-√49)/3 > 0

 

よって、α<0<3<α'なので、f(α)=f(α')>f(3)より、x=αでf(x)は最大となる。

 

したがって最大値は

f(α)={(α/3)-(2/9)}f'(α)-(26α/9)+(10/3)

      =-(26/9){(2-√13)/3}+10/3

      =(38+26√13)/27

 

ここでどんな計算をしたのか見てみよう。

三次関数の極値を求める計算では、f(x)をf'(x)で割ると楽に計算できるようになることがある。

数式

今回はこの形を用いた。

これにαを代入するとf'(α)=0であることから上記のような計算となった。

この計算過程は複雑な数値を代入するときに威力を発揮するので、ぜひ覚えておこう。

 

また、f(x)-f(β)=0の解のβでない方をβ'とおくと、上述のα'と同様に考えることができる。

3次方程式の解と係数の関係より

β+β+β'=2 ⇔ 2β+β'=2 であるから、

 

β’= 2-2β

 = 2-2((2+√13)/3)

   = 2-(4+2√13)/3

   = (2-2√13)/3

 

β'-(-7/4)= {(2-2√13)/3}-(-7/4)

                = (29-8√13)/12

              = (√841-√832)/12>0

 

よって、-7/4<β'<0<βなので、f(β)=f(β')>f(-7/4)より、x=-7/4でf(x)は最小になる。

 

したがって、最小値は

f(-7/4)=(-7/4)³-2(-7/4)²-3(-7/4)+4

           =(-343/64)-(49/8)+(21/4)+4

     =-143/64

 

解答
解答1

ひらめき

 

アドバイス 「図を描いて考えよう!」

優秀な学生はこの問題を図を描かずに頭の中だけで解きますが

みなさんは図を描いて解いて下さい。

その方がミスなく解けますし、問題を解いている最中に自分が何をやっているのか明確にすることができます。このことにより、本番などで混乱や焦ることなく受験に挑むことができます。

東大入試では文系でも計算の工夫を必要とする問題や計算力が必要な問題が出題されやすいです。このことは天下の東京大学であっても基本的な問題を今の東大受験生であっても解けるのかどうか見ていることを示しています。

東京大学の入試問題はオーソドックスな問題から閃きが求められる問題などがありますが、しっかり勉強すれば十分に合格点が取れます。この機会に東京大学の赤本を手にとって興味のある分野、自分の得意とする問題を見てみましょう!

 

job_juku_koushi

 

有名大学の「良問解説」はいかがでしたか?

この記事を最後までお読みくださいまして誠にありがとうございました。また、これからも東大に限らずいろいろな問題の解答について書いていきたいとおもいますので、是非こちらのほうのチェックもお願いします!

なによりこのご縁を大切にしていただけたら嬉しいです。

 

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