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【共通テスト日本史】年代整序問題の解き方をご紹介!

皆さんこんにちは!大久保駅から徒歩1分の武田塾大久保校の講師Fです!

毛利元就

↑毛利元就の「3本の矢」の教え。

もう夏休みが終わってから約1ヶ月が過ぎてしまいました。

あっという間ですね・・・。

 

さて、共通テスト日本史で正答率が低く出がちな出題形式は何だと思いますか?

そう、年代整序問題(3文の並び替え)です。

対策に困っている人も多いのではないでしょうか?

今回は年代整序問題の解き方をお伝えします!

 

 

では、まず2023年度本試験(年代整序問題)の正答率を見てみましょう!

 

2023年度本試験の正答率(年代整序問題)

大学入試センターが公表している正答率データ(今年度から正答率が公開されるようになりました。過去問演習の際に参考にするとよいです)によると、2023年度本試験(平均点59.75)の年代整序問題の正答率は以下の表の通りです。

解答番号 正答率
49.0%
44.7%
13 48.6%
18 38.3%
23 61.6%

このように、

ほとんどの問題で正答率が50%に届いていません。

ですが、共通テストで8割以上を目指す、または日本史で点を稼ぎたい人は確実に得点しなければなりません。

では、どのような年代整序問題が出題されるのでしょうか?また、どのように解けばよいのでしょうか?

 

 

年代整序問題の出題パターン

①現代語で書かれた文の整序

 *減少傾向にあります。

 

抽象的現代語で書かれた文の整序(歴史用語なし

 例)2023年本試 第2問問3、第5問問2

 *増加傾向にあります。抽象的な文から歴史用語・時期を想起することが求められています。

 

➂芸術作品(仏像・絵画・建造物など)の整序

 例)2023年追試 第1問問2

 

➃史料文の整序(新傾向

 例)2022年本試 第2問問4

   2023年追試 第2問問3

 

⑤地図の整序(新傾向

 例)2021年本試 第2問問1

 

 

年代整序問題の解き方

前近代or近現代の判断

まず、並び替えたい3つの文・資史料・地図が、前近代に関するものなのか、近現代に関するものなのかを判断します。

なぜなら、前近代近現代かによって解き方が変わってくるからです。

 

ちなみに、前近代と近代の区分は「ペリー来航19世紀半ば」を基準にすることが普通です。

 

ペリーの似顔絵イラスト

前近代(ペリー来航より前)の場合

前近代の年代整序問題は以下の順番で解きます。

①各文の時代を特定する。

 例)奈良時代、平安時代、鎌倉時代など

 

➁各文の世紀を特定する。

 例)9世紀、10世紀、11世紀など

 

➂世紀を前半・中盤・後半に分ける。

 例)7世紀前半、7世紀の中盤、7世紀の後半

 

➃天皇or権力者を特定する。

 例)推古天皇、斉明天皇、天武天皇

   藤原不比等、橘諸兄、道鏡

 

センター・共通テストの年代整序を分析してみると、①だけで解けることも多いです。3つの文が同じ時代であれば、①→➁→③or➃で解きます。

 

ここからわかるように、前近代の年代整序問題では、むやみやたらな年号暗記は必要ありません(ただし、キーポイントとなる出来事の年代は覚えておくべきです。)

 

時代や世紀特定のヒントが設問文に書かれていることがあります。設問文によく目を通す習慣をつけましょう。

  

近現代(ペリー来航より後)の場合

続いて、近代の年代整序問題は以下の順番で解きます。

①各文の時代を特定する。

 例)幕末、明治時代、大正昭和戦前期など

 

➁各文の年代10年ごと)を特定する。

 例)1890年代、1900年代、1910年代など

 

➂各文の内閣を特定する。

 例)山本権兵衛内閣、寺内正毅内閣、原敬内閣など

 

センター・共通テストの年代整序問題を分析してみると、①→➁→➂の順番で解くと解答にたどり着くパターンが多いです。

 

ただし、10年ごとの年代や内閣を特定しづらい内容を並び替えさせる問題もあります。その際は重要事項(廃藩置県大日本帝国憲法発布日清戦争日露戦争第一次世界大戦など)を基準にして、それとの前後関係を考えるという解き方もあります。

 

また、年代整序問題でよく扱われるテーマを以下に挙げておくので変遷を整理してみるとよいでしょう。

①条約改正の過程

➁自由民権運動の変遷

➂教育制度の変遷

➃社会主義運動の変遷

など

 

 

解き方を実践しよう

解いてみる

では、先程示した解き方を2023年本試験の問題を使って実践してみましょう!

問題を手元に用意して第2問 問2を解いてみてください。

 

↑学問の神様です。誰でしょうか?

 

解けましたか?

解答は➃(Ⅱ→Ⅲ→Ⅰ)です!

 

解き方のプロセスを確認しよう

これは前近代の並び替えですね。なので前近代の解き方を使います。

時代を特定します。

Ⅰは「菅原道真の左遷」なので平安時代です。Ⅱは「長屋王の変」なので奈良時代です。Ⅲは「藤原種継暗殺事件」なので平安時代です。

あとはⅠとⅢの順番が分かればよいですね。

 

世紀を特定します。

Ⅰは平安時代中期なので10世紀です。Ⅲは平安時代初期なので9世紀です(平安京に遷都する前と考えてもよいです)。

これで順番が決まりました!

 

ちなみに、

➃天皇を特定してもよいです

Ⅰは醍醐天皇、Ⅲは桓武天皇です。これでも時期を特定できます。

 

 

最後に

歴史用語の丸暗記を中心に勉強していては年代整序問題は解くことができません(特に抽象的な内容から具体的な歴史用語を想起するときに困ります)。

 

普段から、時代世紀用語の内容理解因果関係の理解各時代や文化の特徴を一つ一つ自分の頭に納得させながら学習を進めていくようにしましょう。

 

今回は以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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