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「社会科は暗記科目じゃない」この言葉と受験【大泉学園駅の塾】

 

 

1.理想と現実

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「社会科は暗記科目ではない」

「思考力が大切」「暗記一辺倒の勉強じゃだめだ」

こんな言葉を耳にしたことはないだろうか。

センター試験から共通テストに移行するにあたり

暗記中心の勉強は昭和の詰め込み教育として

思考力を中心にする問題を多く出題する共通テストに移行した。

その中で一般には暗記科目と扱われる社会科にもその風潮が導入された。

だがそれは本当に目的を達成できているのか。

 

暗記しない科目はあるのか

 

筆者は高校時代社会科が好きであり社会科を大学でも学ぶつもりでいた。

だが国立大進学を目指す上で5教科7科目をやる中で数学をやる際最初は暗記科目と考えた、

が周りからは反対も声を受けた。

だがしかし、話していると根本からずれていると気が付いたのだ。

筆者は公式や解法の基礎を覚えない限り解けないので

その段階の話をしていたのだが周りはそのあとの段階について話していたのだ。

私は数学が苦手だったため数学を専攻してる人などからしたら異論はあると思う。

だが私は数学も基礎は暗記であり覚えないことには

思考力や読解力が要される問題は解くことができないと考える。

 

2.社会科とは

 

一方社会科はどうだろうか。

共通テスト等のレベルは暗記でこなせるだろう。

筆者は受験生として受けた実感としてそう感じた。

だが「暗記科目ではない」と呼ばれるのはいったい何の話だろうか

その前に社会科とは何を学ぶのか、歴史を学ぶ意味について話したいと思う。

「高校の勉強程度教養であり無駄な科目なんてない」

そんなことを言う人もいるが私は好きではない。

なぜなら教養とは時代や環境によって変わるものであるからだ。

なら歴史をわざわざ学ぶ意味とは何だろうか。

私の好きな言葉を紹介したい。

 

「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目になる」

 

これは元ドイツ大統領ヴァイツゼッカーの言葉である。

これには歴史の上で数々の間違いとされる行為を犯してきた

ドイツ大統領だからこその言葉であり、重みが生まれると思う。

「後になって過去を変えたり、起こらなかったことにするわけにはまいりません。

しかし、過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となります。

非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすいのです。」

これはそのフレーズが生まれた演説の一説を持ってきたものだが歴史を学ぶ意味、

それは過去の過ちを繰り返すことなくより良い未来につなげるため。

そう読めるのではないか。

歴史とは現在につながっており歴史の終着点が現在の社会や人間について学ぶ公民につながるのである。

歴史、公民を学ぶことで社会について学び、現在の社会を見る目を養う科目である。

社会科の学問には当然思考力が要求され、

社会について学び、実践的に考えるため暗記科目ではないといえるだろう。

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3.「社会科は暗記科目」であるのか

 

その問いの答えとしては今まで述べたように暗記科目ではないと答える。

だが受験ではその限りではない。

社会科はその性質上前提として要求される知識が多く、

他科目に比べ暗記の要素が強い。

高校のカリキュラムではそこまで時間が潤沢ではなく、

受験対策の必要もある。そのため基礎を問う共通テストでは

暗記科目として向き合って問題ないとされ暗記科目と呼ばれるのであろう。

つまり社会科は暗記科目ではないと言っているのは

学力の高い人間が過去の勉強の蓄積の上で語っているものであり、だれもが暗記を行ってきた過去があるのだ。

 

まず暗記とは

 

今までに述べたように暗記とは必要なものであると考える。

現在の思考力重視や脱暗記と

呼ばれるものは暗記の上で成り立つものであり

暗記から上のレベルでの学習を行うことを目指していると考えられる。

受験においても国立大学や早稲田大学の入試問題を見てみると

論述法の問題が多くありその中には暗記したものを理論的に説明するものや知識を前提として

思考力を問う問題が多くあります。

つまりレベルを上げれば上げるほど暗記したものを生かし思考する問題が増える。

暗記は高度な思考力を養い、

思考するための前提として必要なものである。

今回は社会科について話しましたが社会科以外にも学習とはすべて同じと考える。

極端な例を出せば足し算も習得の過程には覚える、

理解する、活用できるようになる。

の三段階でありその暗記の範囲が少ないだけで基礎は暗記が欠かせないのである。

 

 

4.受験と暗記

 

先ほどから長々と話をさせていただいたが私が伝えたいのは

「暗記は悪ではなく必須のものである」といったことだ

受験勉強において「〇〇は暗記科目ではない、

思考力が要求される」と言われたときに一度立ち止まって考えてほしい。

思考力を問われる段階にあるのか。基礎はきちんと覚えたうえで理解できているのか。

その視点が抜けているのに思考力を鍛える問題をこなしたところで成長へは遠回りとなってしまう。

耳障りのいい言葉に惑わされることなく

本当に必要のあることを見極めること。

それが受験において成功となるために必要なことである。

 

5.結論

私は、社会科は考え現実社会を見つめるための学問であり、暗記科目ではないと考えている。だがしかし受験においては一部の私立大や国立大学個別試験以外は基礎を問われるものが多いため暗記で対応できると考えている。

受験において大切なことは暗記を避けるのではなく自らの志望校や学習レベルに応じて必要な学習を見極め、適切な学習を行うことが合格への近道である。

 

以上

 

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