こんにちは。武田塾御茶ノ水本校のフジです。
いよいよ10月に入りましたね。 お店に並ぶ服装が秋服に変わり、コンビニなどでは秋限定の美味しい食べ物が目白押しになってきましたね（*^^*）
今回、紹介する本はそんなちょっと肌寒くなってきた秋の入り口にぴったりな心温まる作品です。
小暮写眞館 （宮部みゆき作 講談社）
★あらすじ
花菱家の新たな住まいはスタジオがあるような写真館だった。写真館が営業を再開したと勘違いされたのをきっかけに主人公・花菱英一（通称；はなちゃん）のもとに不可思議な写真が舞い込む。少し気味が悪い写真の謎をひも解くとそこにはいろんな人の“伝えたかった想い”が詰まっていた。
★お勧めポイント
物語は「まあ、いいけどさぁ」が口癖の面倒見がよいはなちゃん視点で進んでいきます。ある時は“コドモ人生常勝将軍”の弟・ピカに小言を言ってはカウンターを食らったり、ある時は賢くてモテるはなちゃんの親友・テンコのいい肴にされていたり、ある時は息子をはなちゃんと呼ぶ少し変わった両親に振り回されたり、ある時は口と愛想が悪い不動産屋の女・垣本のことが気になったり…。写真の謎とはなちゃんを取り巻く周りの人との関係性が丁寧に描かれている作品です。誰もが持っている優しさや温かさ、“伝えたかった想い”に触れることで、読み終わった後には周りの人に少しやさしくなれたり、自分の気持ちに素直になれたりすること間違いなしです。
いかがでしたでしょうか。次回もお楽しみに。
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