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歴史的な視点から大学をみてみる①「看板学部って何?」

 

 こんにちは。武田塾御茶ノ水本校です。

今日は少し歴史的な視点から大学を眺めてみようと思います。
歴史的な視点とは、建学の精神を見てみると、その大学が何に力を入れているのか見えてきます。

今回は、多くの受験生が受けるであろうMARCHを中心にみてみます。

明治大学
 "明治大学は、封建的な社会から近代社会へと変容する時代に、個人の権利を確立し、自由な社会を実現するために、フランス法学を教授する明治法律学校として、1881(明治14)年に創立されました。学部の増設にともなって総合大学となった現在でも、創立時からの伝統によって確立された建学の精神「権利自由,独立自治」に基づき、自由と自治の精神を養うことを明治大学の理念としています。

 「権利自由、独立自治」は、個人の権利や自由を認め、学問の独立を基礎として自律の精神を養うという理念を広く普及させることを意味しています。「個」の確立を通じて近代化を図るべきであるとの視点のもと、近代市民の育成を目指し、創立以来有為な人材を数多く輩出してきました。「個」の確立を基礎とした教育方針は、「個を強くする大学」という理念へと継承されています。"

青山学院大学
"青山学院の歴史は、米国メソジスト監督教会が日本に派遣した宣教師によって創設された3つの学校、1874年にドーラ・E・スクーンメーカー女史によって麻布に開校された「女子小学校」、1878年にジュリアス・ソーパー博士によって築地に開校された「耕教学舎」、そして1879年にロバート・S・マクレイ博士によって横浜に開校された「美會神学校」をその源流とします。

青山学院大学は、この青山学院を母体として1949年に新制大学として開設され、2009年には開学60周年を迎えました。伝統を大切にしながら、21世紀の総合大学としてあるべき姿を求めて、常に変革をしています。"

立教大学
"アメリカ聖公会の宣教師、チャニング・ムーア・ウィリアムズ主教が日本に渡ってきたのは、まだキリスト教の布教が禁じられていた1859年のことです。偉大な志を持って伝道に従事したウィリアムズ主教は1874年、東京築地の外国人居留地に英学と聖書を教える私塾を開きました。わずか数人の生徒で始まったこの小さな学校は「立教学校」と呼ばれました。これが現在の立教大学の始まりです。その後、立教大学(英語名セントポールズカレッジ)と改称、すべて原書による宣教師たちの授業は人気を呼び、学生数も増加していきました。

創立当時の日本は、欧米先進諸国に早く追いつき、物質的な豊かさを手にすることが国民全体の目標となっていた時代でした。教育も“実利主義”な傾向が強く、知識や技術を物質的な繁栄と立身出世の道具とする風潮もありました。立教はこのような時代の流れとは一線を画して設立されました。単に既知の知識を修得するのではなく、むしろ無限の未知なる世界に足を踏み入れていくことを目的とし、真理を追求する場として大学を位置づけたのです。事実を解明するにとどまらず、解明された事実の意味を探究する姿勢を育み、そしてそれを人間や社会のために生かすことのできる能力を持った人材を育てようという方針を打ち立てたのです。

立教の創始者、ウィリアムズ主教を語るとき、「道を伝えて己を伝えず」という言葉がよく使われます。見せかけや名声のための善行を嫌い、真の信仰者を貫いたウィリアムズ主教の生き方は、創立当初から“キリスト教に基づく教育”をうたってきた立教の建学の精神の中に、今も脈々と受けつがれています。"

中央大学
"中央大学は、1885(明治18)年、18人の若き法律家たちによって「英吉利法律学校」として創設されました。
創立者たちがこの学校を設立した目的は、イギリス法(英米法)の長所である法の実地応用に優れた人材を育成するために、イギリス法の全科を教授し、その書籍を著述し、その書庫を設立することにありました。
創立者たちの「建学の精神」は、抽象的体系性よりも具体的実証性を重視し、実地応用に優れたイギリス法についての理解と法知識の普及こそが、わが国の独立と近代化に不可欠であるというものでした。それゆえ「實地應用ノ素ヲ養フ」教育によって、イギリス法を身につけ、品性の陶冶された法律家を育成し、わが国の法制度の改良をめざしたのです。
創立者たちは、イギリス法が明治の日本を近代的な法治国家にするために最も適していると確信し、経験を重んじ自由を尊ぶイギリス法の教育を通して、実社会が求める人材を養成しようとしたのでした。"

法政大学
"自由民権運動が高揚する時代を背景として,1880年にフランス法系の近代的な法治と権利義務を教育する私立法学校(東京法学社)として設立された法政大学は,「自由な学風と進取の気象」を校風とし,近代日本社会の建設に向けたリベラルでプログレッシブな教育と研究を展開しながら,建学以来「自由と進歩」の精神を培ってきた。

戦後においても,この「自由と進歩」の伝統にヒューマニズムの精神を加味した3つの指針「独立自由な人格の形成」,「学問を通じたヒューマニティの昂揚」,「日本人の社会生活の向上に寄与する人材の育成」(「われらの願い」元総長大内兵衛による)を定めている。

その後,今日に至るまで本学は,「自由と進歩」の精神に基づき,既成概念にとらわれない自由な発想で考え,新しい問題に積極的にチャレンジする自立型人材を育成することを教育理念とし,輩出した人材による「自由」な発想と行動を通じて,日本社会の「進歩」に貢献することを社会的使命としてきた。特に最近においては,「開かれた大学,開かれた精神」や「自立型人材の育成」を基本理念としながら,「環境」,「キャリア形成」,「国際化」,「情報」,「地域連携」,「ウェルビーイング」,「総合デザイン」をキーワードとするミッション・ビジョンを掲げて,様々な大学改革を推進している。"

以上、簡単ですが。

やはり、というか、看板学部といわれるような学部は、歴史的にみて、伝統があるからこその看板なんだと思いませんか?

ただし、中央大学だったら法学部、明治大学だったら商学部に行かないと意味がないという訳ではありません。

私立大学の始まりは、創立者の建学の精神に支えられています。だからこそ、大学の偏差値やネームバリューだけで志望校を決めるのではなく、それぞれの大学の特徴を知り、これから併願校含め志望校の選択をしてもらえたらと思います。

以上、武田塾御茶ノ水本校でした。

次回は、早慶上智、理科大、学習院などをみてみます!

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