試験で緊張せず実力を出し切るには？＜後編＞～大学受験のコツ～

というテーマでお話ししていきます。

不安は書くと落ち着く

前回のブログでは、プレッシャーによりどうして頭が真っ白になるのかをご紹介しました。

実験の結果から、プレッシャーからくる緊張や不安を感じると「ワーキングメモリー」と呼ばれる記憶装置がきちんと働かなくなることがわかりました。

これまで臨床心理学と呼ばれる学問分野では、不安感を取り除く方法がいろいろと考えられてきました。

その中の一つに、不安に感じている自分をしっかりと見つめ直して長い間に渡って感じたことを書き留める、という方法があります。

近年の実験でもこの方法はとても効果的であることがわかっています。

近年行われた実験でもう一つ明らかになったのは、不安を感じている時に、それらから目を背けたり無理に忘れようとしたりしない方が良いということです。

意外に思えますが、不安感と向き合うことが良い結果に繋がるんですね。

それでは、どうして書き出すことで不安が減少するのでしょうか？

それは、自分の心の中で渦巻いている不安な気持ちを文章にしてしまうことにより、その気持ちがあたかも他人事であるかのように脳が錯覚するからなんです。

そのため、主観的であったはずの不安な気持ちが、まるで小説を読む時と同じように客観的に捉えることができるようになるのです。

とても嫌なことがあったときに、その内容をブログや日記に書いているといつの間にか気分がすっきりとしたという経験はありませんか？

そんな時には、実は今日お話ししたのと同じ原理が働いているからなんですね。

試験が始まってしまった後でも、ぜひ計算用紙の裏側にでも不安を書き出してみることをオススメします。

そうして自分が今不安な気持ちになっていることをあえて意識することで、徐々に緊張感や不安感がなくなってくるのが実感できると思います。

そのあとに問題をもう一度見てみてください。

全然わからないと思っていても、意外と解ける問題があるかもしれませんよ。試験中に不安を感じた時はぜひ試してみてくださいね！

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