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【2021合格体験記】早稲田4冠!合格者自身による解説!

早稲田4冠!合格者自身による解説!【合格体験記2021】

武蔵小杉周辺のみなさま!こんにちは!武田塾武蔵小杉校です!

 

2021年合格体験記第3弾として早稲田4冠をはたしてくれたK・Oくんに登場してもらいます。

 

 

今回は趣を変えて、早稲田合格に必要だった解き方を語ってもらいます

 

受かるべくして受かるための1年間を過ごして来たOくんは、浪人の1年間で、徹底した早稲田対策を行いました。そのひとつが解き方の整理です。

 

武田塾の特訓では、通常、参考書のリーズニング(アウトプット出来るかたちで知識が定着しているかの確認)を行っていきますが、直前期の演習ではその発展形態として、解き方の訓練まで徹底してサポートします!!

 

今回は、Oくんから早稲田を確実に仕留めるために、どんな力を身に付けてきたのか本番で何を考えて問題を解いていたのかを語ってもらいます。いわば、生徒自身による解説と、講師による妥当性の検証を繰り返してきた特訓の成果です。

(早稲田レベルの議論を見ていくので話は高度になりますが、出来るだけ分かりやすくまとめてお送りしますので、ご安心ください)。

 

受験生目線で何処まで考え抜いて、何処まで出来ていれば良いのかを知れる貴重な証言です。受験生の皆さんは自分のゴールを見定めるためにも、ぜひ最後まで読み切ってください!

 

 

小野くん6

 

O・Kくん/世田谷学園卒

 

早稲田大学 文化構想学部 合格!
早稲田大学 文学部 合格!
早稲田大学 人間科学部 合格!
早稲田大学 教育学部 合格!
上智大学 文学部 合格!

 

編集:三浦翔(リーダー講師 東京大学大学院 学際情報学府修士課程修了)

 

知識や読解力が身に付いたから線を引く

 

「今日は比較した方が良いと思って、2020年で受けた文学部の問題を持って来たんですよ。右がそうですね。それで、左が今年受けた文化構想学部の解答用紙ですけど、今年の方が知識も読解力もあるはずなのに、こっちの方がしっかりと線を引いているんですよ」。

 

小野くん修正1

(左:今年の文化構想学部で解いた問題用紙 右:昨年の文学部で解いた問題用紙 )

 

インタヴューは印象的な違いを語るところから始まりました。上の写真を見ながら考えてください。筆圧の濃さからは自信の強さが窺えますし、知識や読解力が増えた結果、むしろ丁寧に読むようになったことが分かります。深く読むための技術が身に付いたからこそ、この違いを自分の成長として語ることが出来ているのでしょう。

 

それでは、何に線を引けばよいのでしょうか。以下、詳しく見ていきますが、線を引くといってもいわゆる構文解釈のスラッシュやカッコは設問に関係するところに絞られていて、重要そうな情報にマルを付けることで、読むため/解くための線が引かれていることです。いわば、構文解釈は出来て当たり前解くために線を引くことでミスを減らしているのです。まずはこのポイントを踏まえておいてください。

 

一、構文解釈は出来て当たり前。解くための線を引く。

 

 

仮の直訳から言いたいことを考える!

 

小野くん修正7

 

 

「大問1から見ていくと、全体で11/14でした。1.は単純に間違えたんですけど、2.は解説出来ます。」

 

該当箇所を抜き出します。

 

【本文】

For reasons that alarmingly ( 2 ), we are increasingly preoccupied by our foot print on the earth’s environment in this era.

【選択肢】

2.  (a) enriched  (b) honest (c)obvious (d)understood

 

「まず、我々はインクリージングに、プレオキュパイドされていて、バイ以下に、だから、人の足跡で占められているってのは、多分、人が踏み荒らしまくったってことだと思うんですけど。それで(2)には、人が化石燃料の時代に踏み荒らしまくったことは常識なんで、「〜な理由で」のところに“obvious”(明白な)が入ると考えました」。

 

初っ端から難しいですね。まずはOくんの発言から、次のポイントに注目してください。

 

二、訳さずに、英語のまま考えようとしている。

 

我々はインクリージングに、プレオキュパイドされていて、バイ以下に」というのは、ある種の日本語と英語の中間の言語で意味を探っている状態に見えます。早稲田レベルの英文となると、訳して読もうとする方が難しいです。その理由は、比喩的な言葉使いが含まれること、意味が分からないまま日本語に訳してしまうと英文の繋がりが見えなくなって何が言いたいのか分からなくなることがあげられます。仮の意味を取るのが難しい人もいると思うので、便宜的に該当箇所を直訳しておきます。

 

驚くほど(2)な理由により、私たちは益々この時代の地球環境の上の足跡に夢中になっている。

 

ところで、辞書の引きかたは知っていますか?"preoccupy"の意味を調べると、「(モノが)夢中にさせる」や、「(人などが)先に占領する」などの意味がありますが、何を主語に取るときに意味が変わるのかなどの用法に注目して欲しいです。ここでは人を主語とした受動態の表現にもなっていることから、人が夢中になっているという意味で取る方が良いでしょう。Oくんの直訳は間違いですね。ただし比喩的な解釈が致命的にズレているわけではないです。

この時代とは、前文の"fossil fuel era"の言い換えが続いています(fossil fuel era→this last era)。つまり化石燃料の時代なので、人間が化石燃料をたくさん燃やして文明を築いた時代のことですね。温暖化の議論などでよく出てくる話です。そうするとfootprintは本当の足跡ではなく、人間が文明を築いて来た歴史的な痕跡のことを指す比喩的な意味になるでしょうか。こうした知識は常識として通用するので、何も書かれなくても「明白な理由」として想定されるものだと考えられます。そこで答えが"obvious"になるわけです。

ポイントをまとめます。

 

三、仮のシンプルな意味を取ってから、文章そのものが何を言いたいのかを考える。

四、常識的な知識を用いて読む。

 

 

語彙力と単語力は違う

 

小野くん修正3

 

本文】

", the quetion of when it became decisive is in dispute. Some propose (4) it from the first nuclear test,"

【直訳】

(〜)いつ、それ(人間の活動が生態に与える影響)が決定的なものになるのかという問いは、論争中である。ある人たちはニュークリアーテストからそれ(人間の活動が生態に与える影響)について(4)することを提案している。

【選択肢】

4. (a)arguing (b)dating (c)imagining (d)naming

 

「(4)も説明出来ます。これは、いつ人の影響力が決定的になったかって話で、明らかに時間の話をしているから"dating"(日付、年代をつける)の (d) だと思いました。(a)とか"propose"(提案する)の後に"auguing"(論じる)って同じようなことを二回も言ってておかしいし、(d)の"naming"(名前を付ける)も、(c)の"imaging"(イメージする)も、時間の話じゃないし科学的でもないからおかしい」。

 

以下のことに注目しましょう。

 

五、意味的に近い単語や類義語に注目する。

 

シンプルですが、時間について議論しているから"dating"を選ぶという視点も大事です。訳で考えるのではなく、意味上の相性の良さを識別出来るかどうかも解き方のテクニックです。そのレベルで単語を整理できていますか?そもそも時間や科学といった概念を使って言葉の整理をする現代文的な思考力が必要ですが、Oくんにはそうした語彙力を身に付けてもらうべく、現代文のキーワードを英語でも調べてもらい、応用していく練習までしてもらいました。

 

小野くん修正5

 

【本文】

Of these three (7), the Industrial Revolution is a mere two centuries old and the other two are still virtually within living memory.

【直訳】

3つの(7)のうち、産業革命は単に2世紀ほど前のことでしかないし、他のふたつはまだ実質的に生きた記憶のうちにあるものだ。

【選択肢】

7. (a) candidates  (b)decisions  (c)issues  (d) responses

 

「(7)は迷いました。まださっき続きの話をしていて、三つの人間の影響力が大きくなった日付ってことで。絶対に"decisions"(決定)じゃないし、"responses"(反応)と"issues"(論点)も迷ったけど、仮説なので候補の意味の"candidates"です」。

 

"candidate"は候補者という意味で覚えている人が多いと思います。だからここで指しているものは人じゃないしと思って間違える受験生もいるでしょう。ですが、Oくんが「中から」と言ってくれたように、"of"の使い方を考えれば自信を持てて選べるかもしれません。最上級のときに"of"を「〜の中で」という意味で使い方があることから類推すると、3つの説は論争中で、まだ決まっていないことだから「3つの候補の中で」というのが、どうやら当てはまりそうだなと考えて欲しいですね。そうすると、他の選択肢がおかしいことに自信を持って、もしかしたら人じゃないときにも「候補」って意味で"candidate"を使うかもしれないと、推測出来たら勝てます。

 

こうした問題も出てくるので、正直早稲田の英語でそもそも満点は取れないと思わなければいけないです。知っているか知らないかで勝負するのではなく、絞り込む力を磨くことで高得点をキープする能力が求められると考えるべきでしょう。

 

消去法の適切な使用法

 

小野くん修正10

(Ⅱ (C)の一部)

 

「(大問2のCで)パノプティコンが出て来たんですよ!」とOくんは嬉しそうに語ってくれました。現代文で頻出のテーマとして、ミシェル・フーコー(哲学者)の議論がよく出てきます(今年の共通テストでも出て来ましたね)。出会った文章のなかで背景を踏まえてキーワードの整理をしてもらった結果、英語も読みやすくなったようです。

 

では、Oくんは長文問題をどのように解いているのでしょうか。

 

「まず設問を読んでから、文章をいくつかに切って、ひとつひとつ本文に照らし合わせて解いていくんですけど、明らかに関係ないことが書かれてあったり、逆のことが書いてあるとか、明らかに選択肢で間違っているものを切っていきます。本文と照らして明らかな間違いを見つけるだけなんで、正しいものをバツにしてしまうことは無いと思うんですよね。今回も最終的に間違えてはいるけど、正解の選択肢を切っていることはないです。

そうやって消去法で選択肢を切っていったら、だいたい2分の1になる。そうしたら、絶対に取れる問題と、間違えても2分の1の確率で正解する問題に分かれる。文の意味をしっかり読めば6割は確信して取れるようになりましたけど、そこから残りの4割を2分の1にまで絞り込めれば8割は取れるようになります。運が悪かったとしても7割は切らない状態を作っておくことが大事だと思います」。

 

六、 消去法は適切に使え!明確な間違いを消して、情報量を絞る。

 

消去法は誤解に満ちた代物です。そもそも文章が読めない人が消去法に頼っても、正解の選択肢まで消してしまうことがあります。より気をつけて欲しいのは、正しく読んで、正しく選択肢を選ぶ方法を学ぼうとしないで、消去法だけに頼ると今の自分の直感以上の成長は見込めなくなることです。だから、指導の現場では「なぜそれが正解になるのか」と「なぜそれが間違いになるのか」解き方に焦点を当ててもらいますが、それが出来た上で、本番で正答率を上げるためには、Oくんが語ってくれたように明らかな間違いを除外して、情報量を絞り込んでから考える方法が必要と考えています。

 

「消さないで解こうとすると、4つとも△と思いながら考えないといけなくて、選択肢を考えるときに脳のキャパシティーを超えてしまうし、時間の無駄になってしまうんです。だから、切れるやつは切ってから考えるようにした方が良いと思ってやってました」。

 

キーワードを探して読む

 

本文はどのように読んでいるのでしょうか。20番の問題を例に語ってもらいましょう。

 

小野くん7

 

「設問や選択肢ごとにキーワードってあるじゃないですか?大問2のCの20.は、本番で"hinder"(妨げる)の意味を忘れて、逆の、促進するって取っちゃって、間違えちゃったんですけど、やっぱり正解の(b)は切って無いですよね。(a)は"automation"って書かれてあって、"automation"が主役だから"automation"について書かれてあることを探すんです。"automation"って言葉がそのまま出て来ないときもあるけど、関係のあるキーワードを探した上で、その言葉を修飾(説明)している箇所とかその文の繋がりを見て、間違えているところが無いか照らし合わせます。(b)もテクノロジーの使われ方のコンセプションの話を探して、エマージェンシーで使えるかどうかを探すんです。全部読んでから雰囲気で解くんじゃ無くて、絶対に一個一個対応するものがあるから、それについて書かれてあることをキーワードと照らし合わせて、正解と不正解をある程度絞っていくやり方を取っています」

 

七、キーワードを素早く探し、ゆっくりと正確に一文の意味を解釈して判断する。

 

大事なのは緩急です。まずはキーワードが書いてあるからと言って油断しないこと。本文中のキーワードを素早く探し出し、論理的解釈に基づいてゆっくりと正確に、選択肢が正解か不正解かを判断することが大切です。

 

「解くときには全部訳さなくても良いですよね。極端ですけど一言くらいに圧縮しちゃってから探します。(b)もテクノロジーの考え方がチェンジしたでとりあえずよくて、(c)だったらヒューマンアクティヴィティーが破壊されたくらいでよくて、本文に直接書いてあるときもあれば、言い換えられているときもあるし、一旦それで探してみて、答えに辿り着けないときにちゃんとした訳を考えるでよいと思うんです。それで時間がなくなって解けなくなる方が怖いです」。

 

そもそもの性格があまり丁寧ではないところのあるOくんですが、それが情報量を絞って大事なところだけ掴む器用さに繋がっているのは見事です。早稲田レベルの英文を本気で一言一句の意味の隅々まで拾おうとすると、めちゃくちゃ時間が掛かると思います。ところが、仮の核となる主語と動詞で構成された意味を捉えることで、何を探さなければいけないかが瞬時に判断出来るところが、時間のない早稲田入試を戦う上で重要なスキルと感じた発言です。

 

まとめ

さて、長くなってしまいましたが、英語編はここらへんにして、ポイントをまとめます。

 

一、構文解釈は出来て当たり前。解くために線を引く。

二、訳さずに、英語のまま考える。

三、仮のシンプルな意味を取ってから、文章そのものが何を言いたいのかを考える。

四、常識的な知識を用いて読む。

五、意味的に近い単語や類義語に注目する。

六、消去法は適切に使え!明確な間違いを消して、情報量を絞る。

七、キーワードを素早く探し、ゆっくりと正確に一文の意味を解釈して判断する。

 

いかがだったでしょうか?正直、ここまで考えて勉強出来ていますか?解き方は人によって変わり得るものなので、今回まとめた解き方が絶対的な方法だとは思いません。ですが、早稲田へ確実に合格したいと思えば、ただ英語が出来るだけでも、ただ知識を詰め込むだけでもなく、ここまで解き方を考え込んで練習に励む必要があります。いわば一流スポーツ選手が自分の技を磨くかのような勉強が必要なのです。

 

Oくんもまた、自分で解き方なんて考えたことのない受験生で、模試の成績は偏差値40台でした。現代文に至っては、日大レベルの過去問で半分くらい間違えてしまうほど、理にかなった解き方が出来ていない実力でした。そんなスタートから、スポーツ選手がコーチや監督に付いてトレーニングを続けるように、「特訓内の指導」や「質問」で、解き方の修正を続けていったところ、インプットとアウトプットの歯車が噛み合って成績が伸びていったのです。

 

武田塾では、参考書を用いて正しいインプットのサポートをしていますが、本番でどうやって実力を出せるかのアウトプットまで、生徒ひとりひとりの得意不得意と向き合いながらサポートをしていきます

 

国語と日本史編も近日中に公開します。解答速報の間違いを指摘出来るほど得意になった国語の解き方はとても参考になるので、是非楽しみにしていてください!

 

 

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