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各科目の勉強の仕方【現代文編】

こんにちは!武田塾京都北大路校 講師の宍戸です。

今回は「現代文」についての勉強法をご紹介します!

現代文が苦手な人はこれをもとに勉強してみてください!

少しでも力になれば嬉しいです!

勉強の仕方 現代文編

現代文で大事な二つのこと

現代文の勉強をする上で重要なことは2つ。

①根拠 と ②因果関係 です。

 

文章の中から根拠を拾う

まずは根拠についてです。

根拠というとは文章中で最も重要なキーワードのようなものです。

もう少し詳しく言うと文の大前提となる理由・因果関係が成立するための理由を指します。

 

例えば、以下の二つの文を読んでみましょう。

①クリスマスに星に誓えばその愛は永遠となる

②クリスマスに告白をすればその思いは相手に届く

 

①では「星に誓う→愛が永遠になる」という因果関係がありますが、永遠になる根拠がありません。

永遠になるのはなぜなのか?そもそも星に誓うのはなぜなのか?

その理由が分からなければ本文の因果は不明のままです。

ロマンチックなクサイ台詞かもしれませんが、根拠がない対象には惹かれないですよね。

 

②では「告白→思いが届く」という因果関係があります。

告白というのは「隠していた心を打ち明ける」という意味です。

すなわち、これまで伝わらなかった思いが相手に伝わるので、思いは相手に届きます。

つまり、「思いが相手に届く」その根拠として「告白する」という行動が当てはまります。

もちろんお付き合いできるかは別の話ですが、この文章では明確に思いが伝わったことが理解できます。

 

文章に根拠がなければ説得力がないので、文章としては三流です。

現代文の文章を読むうえで、根拠を拾う力を問うているというのは、ある意味でその人の説得力を計っているのかもしれません。

 

文章中の因果関係を踏襲する

りんご

続いて因果関係です。

こちらも例文を書いてみました。

次の二つの文を読んでみましょう。

 

③リンゴが甘いのは赤いからだ。

④リンゴが甘いのは光合成によって熟れたからだ。

 

③ではリンゴの味について「赤い」という色を根拠を用いています。

リンゴが甘くなる理由は光合成によるものであり、決して赤いからではありません。

むしろ赤くなるのもアントシアニンの合成によるもので、糖の合成が関係しています。

根拠に対して結果が伴っていませんし、この文ではむしろ「赤いから甘い」という因果の方が合っている気がします。

因果関係が成立していない文なので意味が分かりませんし、説得力もありません。

 

④では「熟れる」という現象を根拠として用いています。

この現象をかみ砕くと光合成によって糖が合成されて甘くなるという因果関係が見えてきます。

(この文は知識ありきの文ですが現代文ならもっと丁寧に根拠が書いていると思います。)

この文では根拠に対する結果が正しいです。

つまり因果関係が成立しています

このような文ならば説得力もありますし、文章としてきれいです。

 

現代文の問題では、多岐選択式だろうと、記述だろうと、この二点さえ守っていれば点数は取れます。

でも、その勉強法が分からない…/力のつけ方が分からない…

筆者は多くの学生さんがそう思っているだろうと予想してこの文章を書いています。

では、実際の勉強法について書いていきます。

 

現代文の勉強法 ~3段階の勉強法~

評論文だろうと小説文だろうとやることは変わらないので、個別に分けたりはしません。

勉強する方法は一通りしか知りませんので、それを書いていきます。

 

ステップは3つです。

①根拠拾いの習得

②因果関係の把握

③文章を書く

以上です。

 

え?これだけ?

と思うでしょうがこれだけやっていれば現代文の力はついていきます。

よく「本を数多く読め」とアドバイスする方がいらっしゃいますが、読み方が分からないと読書は面白くないです。

そんな読書を面白くするためにも、現代文の勉強法を具体的に説明していきましょう。

 

①主張→根拠拾い

一つ目は根拠拾いです。

どんな文を扱ってもかまいませんが、文章中の筆者の主張の根拠が何なのか・登場人物の発言の根拠は何なのか、について考えてみてください。

 

1⃣筆者の主張(登場人物の主張):

2⃣その根拠:

=なぜ1⃣のような主張になっているのか。その理由を書き出す。

 

という具合に分けてみてください。

根拠についてはざっくりとした①抽象的な根拠②細かい具体的根拠③具体的な例を用いた根拠など様々な種類(というより大きさ・範囲)があります。

できればそれぞれについて書き出してほしいですが、②の具体的根拠あたりが書ければ概ね大丈夫です。

①は段落全体で言いたいざっくりとした流れ

②は①で要約した中で主張の理由になっている部分

と考えると理解しやすいと思います。

 

単位としては各段落・パラグラフごとにまとめてみましょう。

もしくは起承転結・序本決の各部分で分けてもいいです。

 

これまで解いてきた模試や教科書の方が解説があったり、先生に答えを聞けたりするのでおススメです。

これができるようになると「傍線部の理由を本文から抜き出せ・本文をもとに~字以内で書け」などの問題が解けるようになります。

(③の具体例に即した根拠は問題によってあったりなかったりしますし、文字数制限の関係で書けないことがままあります。

しかし、「傍線部について本文に即して、具体的な例を含めて説明せよ。」などの問題では③まで読み取らないと完璧な解答といえません。

このような問題は①②さえできていればある程度は慣れでできるようになると思います。

そのため、とりあえず②まで読み取る力をつければ、概ね大丈夫と書きました。)

 

②因果関係の把握

二つ目は果関係の把握です。

主張には根拠がついてきますが、文には因果関係がついてきます。

因果関係を正しく捉えられないと、意味不明な解答になることが多々あります。

(筆者の学生時代もそうでしたし、担当した生徒が解いた問題の中でも意味不明な解答を何個も見ています。)

 

因果関係は文法と似ています。

なので文法問題と同様に数をこなす演習を積んでいくことが重要です。

具体的には以下のポイントに注意して問題を解きましょう。

〇主語、述語の関係が正しいか・目的語の対象は正しいか(誰or何 が (何を)どうしているか)

〇修飾語がかかる対象は間違っていないか(名詞と形容詞の関係、形容詞と副詞の関係)

〇筆者の主張とその根拠の筋が通っているか(主張①←根拠①・②/主張2⃣←根拠1⃣・2⃣となっているか)

(↑特に一つのパラグラフに複数の主張が出てきた場合は注意!)

 

簡単な因果関係の例で言うと態の関係があります。

りんごは食べられるものですが、りんごは何かを食べたりしません。

それぞれの文章を英語にすると、Apple is eaten. と Apple eats something. となります。

どちらの文も文法的には正しいですが、後者は因果関係が間違っているので意味不明な文章です。

(日本語では動作の対象・目的とするものの対象の変化、などと形容できますがシンプルに態の問題と考えると簡単に見えると思います。)

 

多岐選択式だけではなく、記述式の解答も書く場合は

〇てにをはが間違っていないか

〇接続詞は正しく使えているか

〇修飾語が多すぎないか

などに気を付けて書く意識をつけるといいです。

 

③自分の言葉で解答を作成する

勉強2

①と②がある程度できるようになったら自分の言葉で文章を書いてみましょう

問題集の問題を解いたら、解答や解説をもとに根拠と因果関係を理解した後、それらを見ずに自分の言葉で解答を作れるか

そのような演習を積んでほしいです。

よく現代文の参考書の使い方として一度解いて終わりにしてしまう生徒さんがいらっしゃいますが、とてもとてももったいないです!!

一度解いたら解答が再現できるまで解きなおしましょう

 

最終的には解いた文章のあらすじを書けるようになると、国語力がかなりついたと言えるでしょう。

最初は桃太郎とかかちかち山の狸とかでもいいです。

なぜなら、あらすじを書くためには

①行動の動機(つまり根拠)

②行動の推移(時系列)

③対象の把握(つまり因果関係)

が理解できてないといけないからです。

桃太郎のあらすじでいきなり鬼ヶ島の説明をされても困りますよね?

 

例えば筆者が桃太郎のあらすじを書くとこのようになります。

①山に住んでいる老夫婦が日常を過ごしていました。

②ある日おばあさんが川で洗濯をしていたら見たこともない大きさの桃が流れてきました。

③大きな桃を家に持ち帰り、桃を切り開いたら男の子が出てきました。

④老夫婦の間で育てられた男の子は桃太郎と名付けられました。

⑤すくすくと育った桃太郎は鬼が悪さをしていることを知ります。

⑥正義感のある桃太郎は鬼を退治しに鬼ヶ島に行くことを決意します。

⑦桃太郎は旅の途中で仲間を見つけ、仲間と協力して鬼を退治しに行きます。

⑧はたして桃太郎は鬼を退治することができるのか…

⑨協力と勇気を学べる物語、桃太郎をぜひ読んでください。

ここでは序論と本論の一部しか書いてませんが作品紹介風にしたので、このくらいで止めた方がネタバレも少なくて続きを読みたくなる文章かな?と思いました。

 

筆者も国語力は高いとは言えませんが、説明力を鍛えるうえで、上記の勉強法はとても役に立ちました。

 

〇補足:読書の仕方

前述しましたが、読書によって国語力が上がると考えている方がいらっしゃると思います。

ですが、適当に読書をすればいいというわけではありません。

第一、(本を読みなれていない人が)集中せぬまま活字を読んでも頭に入ってきません。

 

では読書をする上で気を付けてほしいことは何か。

それは①主述の関係を理解し動作の根拠について考えること

そして②大雑把な因果関係を理解することです。

 

②についてはあらすじ、登場人物紹介などで書いてあることが多いです。

それにそって理解してください。

 

①についてはこれまで筆者が述べた方法で根拠拾い・因果関係の把握をすることそのものです。

これらができれば読書は格段にしやすくなります。

むしろ、読書で躓く理由は根拠拾い・因果関係の把握ができずにいることが原因と言えます。

 

しかしながら①の中には一部の根拠が書かれていない小説・漫画があります

これを人は伏線と呼びます。

 

私たちは根拠がない文や展開に対して違和感を覚えます。

それに対して後から根拠を付け加えることで、登場人物の行動に整合性を持たせることができるようになります。

これが興味を引く文章・展開の作り方、ですが基本的には整合性の取れる文章作成・話の展開があるからこそ、伏線が活きてきます

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

現代文の勉強法はあまり載っていないかもしれませんが、一例としてこの記事の内容を実践してみてくれると嬉しいです!

問題を解いたうえで

①根拠拾い②因果関係の把握③文章作成

の3つの演習を積めば、あなたの国語力が上がること間違いなし!

国語の勉強も忘れずにやって、共通テスト、二次試験で高得点とれるようにしましょう!

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