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地域枠を目指す受験生が注目すべき面接キーワード4選

 

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武田塾医進館広島校です。

今回は地域枠を目指す受験生向けに

志望理由書作成や面接にあたって

十分な理解を持って使てほしいキーワードを紹介します

 

1 患者さんに寄り添う

医師が患者に寄り添うことは、

道義的に素晴らしい姿勢で

将来目指す医師像としてもっともらしい言葉ですが、

具体的には何を指すのでしょうか。

この言葉を使っても面接で評価してもらえるのでしょうか

 

寄り添うの言葉の意味は、

物理的な距離が極めて近いことを指します。

実際の運用では、心理的な距離の近さにも適用されます。

医師と患者の関係について、使われるときは後者しかありません。

 

心理的な距離の接近には他者の理解と共感が必要で、

そのうえで他者からの信頼を得なければなりません。

医師が、病気を抱えた患者への

理解と共感をどのように獲得するのでしょうか。

「患者やその家族の話をよく聞く」ことはごもっともですが

診療の時間には制限があるはずです。

それに、それは看護師や理学療法士でもできることではありませんか。

信頼はどのようにすれば得られるのでしょうか。

思いやりを持って接すればいいのでしょうか。

 

患者が医師に求めることには、

思いやりのある言葉もあるかもしれませんが

それは最優先ではありません。

病気を治して健康に戻してもらうことです。

患者が信頼するのは、優しい言葉と柔和な態度で接してくれる医師より

痛みや苦しみから解放してくれる医師です。

 

医師が患者に寄り添うことは目的よりは手段です。寄り添うこと自体は医療ではありません。

より詳しい症状や病状の情報を得るための環境作りと言ってもいいです。

その結果、話しにくい事情を偽りなく聞き出せると診断や処置は正確になります。

そして、医学的に正しい見解をわかりやすい言葉で伝えることができ、

最適な医療行為をミスなく行うことで

医師は患者に信頼されていきます。

つまり、医師の信頼とは結果なのです。

 

まとめ

医師は医療従事者の中で、最も病気とその治療の知識を見つけているリーダーです。

医師あるいは病院は、知識と経験に裏付けされた最適な医療をミスなく行うことで

患者やその家族や医療従事者間での評判を呼び

信頼が高まっていきます。

その結果、医師は症状や病状に関する情報を得やすくなり

正確な診断と処置がしやすくなるでしょう。

この循環が医療行為の最適化と効率化を促進します。

医師が患者に寄り添うことは

医療を円滑に進めるためには当たり前のことではないでしょうか

 

 

このように最適な医療の提供を維持していくために、

医学生に求められることは

医学や医療の知識をできるだけたくさん身に付けておくことに尽きます。

患者に寄り添う医師になりたいのであれば、しっかり勉強してください

「患者さんに寄り添う医師になるために、しっかり勉強します」と面接でアピールしましょう

 

2 地域医療

地域医療とは田舎の医療でしょうか。

医師偏在をどう解消するかを指しているのでしょうか。

 

地域医療は、厚生労働省が定めた「地域医療構想」に基づいています

 

厚生労働省のページから

「今後の人口減少・高齢化に伴う医療ニーズの質・量の変化や労働力人口の減少を見据え

質の高い医療を効率的に提供できる体制を構築するためには、

医療機関の機能分化・連携を進めていく必要がある」

 

こうした観点から

社会の変化に対応して、最適な医療体制をつくることが地域医療です。

地域によって人口減少や高齢化の速度は異なるため

各都道府県が地域の事情に合わせてその施策を行っています。

つまり、「それぞれの地域で状況に合わせた最適な医療体制を整える」

これが地域医療の意味です。

 

したがって、地域医療とは田舎の医療に限ったことではありません。

中山間地での医師不足や都市への医師の偏在は、

地域医療の大きな問題の一つです。

だから、その地区への医療従事者の確保に県が動いているのです。

 

このことを知らずに、

面接で受験者が地域医療という言葉を間違った意味で使うと

面接官とのコミュニケーションがかみ合わなくなる可能性があります。

面接官から、その認識は間違っていると指摘をうける場面もありえます。

 

3 医療のつながり

患者さんとのつながり、医療従事者のつながりなど医療のつながりにもいろいろあります。

つながりという言葉は、「絆」のように美徳の範疇にありますが

つながりを大切にするとはボランティア活動のような善行を表すのでしょうか。

 

もう一度、厚生労働省が定めた「地域医療構想」について取り上げます。

「今後の人口減少・高齢化に伴う医療ニーズの質・量の変化や労働力人口の減少を見据え

質の高い医療を効率的に提供できる体制を構築するためには、

医療機関の機能分化・連携を進めていく必要

 

限りのある医療資源(医師、医療機器、医療施設など)で

最適な医療を提供していくために、

医療機関を扱う医療によって分けて無駄をなくし、

その分、病院間の連携を強化していこうとしています。

また、医師の働き方改革のための業務の共同化、

情報ネットワークを活用した機能化も構想にあがっています。

医療における連携、共同化、ネットワーク等の実現には

すべてつながりが欠かせません。

つまり、つながりは、

あればいいというような善行ではなく

未来の医療において必須の要件です。

 

つながりという言葉は

医療の多方面において重要な意味を持ちます。

面接において、

狭義的に親睦や思いやりの類のフレーズとしてのみ扱うことは避けた方がいいです。

 

 

 

4 総合医

総合科は内科とどこが違うのでしょうか。

どんな患者さんが総合医にかかるのでしょうか。

◎総合医と専門医

広島大学ふるさと枠のキャリアプランについて

次のようなガイドラインがあります

「中山間地での勤務は、総合医(総合診療医、一般内科医、一般外科医)としての勤務を原則としますが

中山間地等指定機関から要望がある場合は、専門科医として勤務します」

 

総合医と専門医は役割が対照的です。

専門医とは、臓器別の専門分野を持った医師のことで

専門とする臓器について知識が深く、効果的な治療が行えます。

専門性を高めるために、担当する臓器が消化器や循環器などに分かれています。

総合医は、その反対で臓器別の専門分野を持たずに総合的に医療を行う医師のことで

複数の臓器についての知識があり、どの臓器について治療を進めるべきか的確に診たてを行えます。

 

◎総合医が必要とされる背景

近年、総合医の需要が高まった原因は2つあります。

ひとつは医療の急速な発展で、1個人が担当できる領域が細分化、深化されたためです。

そのため、一人の患者を包括して診るということが困難になりました。

もうひとつは、高齢化によって医療の需要そのものが増え、

とくに医師の偏在で中山間地では専門医を配置できる環境を構築できないところが増えました。

 

◎総合医の役割

総合医が活躍するのは次のようなケースです。

「専門医の検査を受けても、異常が見つからず

どの臓器の治療を行えばいいのかわからないとき」

「複数の臓器の疾患を抱える患者を診るとき」

「中山間地で専門医が足りないとき」

 

総合医は患者さんの医療に対するニーズに広く対応することができるため

診ることのできる範囲の狭まった専門医や

医師の少ない地域をカバーします。

また、治療の最初の段階を担当することで

緊急外来の受診や専門医への初診を減らし、

症状に応じて適切な専門医への橋渡しを行えます。

限られた医療資源を有効に活用する仕組みに貢献します。

 

つまり、総合医は今の社会で

最適な医療環境を維持するうえで欠かせない存在となっています。

 

 

 

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