青森県南、岩手県北の高校生・受験生の皆さん、こんにちは。
八戸市中心街、VIANOVAビル2Fの武田塾八戸校です。
共通テスト特徴シリーズ、ついに理科も第3回目です。
今回は物理です。
大きな変化の流れはこれまでの理科科目と一緒です。
受検者も多い科目だと思いますので、参考にしてみてください。
※比較にはセンター試験2020年度 および共通テスト試行テスト平成30年度・29年度を使用しています。
共通テスト試行問題紹介部分は 29年度/30年度 の順です。
センター試験と共通テストの比較 物理編
大問構成と配点
大問数・小問数から確認します。
大問数
センター試験 6題 (5・6は選択のため、解答は5題)
共通テスト試行 6題/5題
センター試験には選択問題がありましたが、試行テストでは全問必答となっています。
小問数
センター試験 20問 共通テスト試行 23問/20問
全て正解すると得点がもらえるなどの細かい部分はありますが、大体同じくらいとみてよさそうです。
ページ数
センター試験 28P 共通テスト試行 22P/26P
問題掲載部分のみの比較です。
生物と同じく、選択問題のあるなし、余白の量などが違うため、ページ数のみで分量を量ることはしないようにしてください。
試験時間
社会科目の時からお伝えしている通り、社会科・理科科目に関しては試験時間の変更がありません。
理科は 1科目選択 60分/ 2科目選択 130分
となっています。
1科目 60分
の解答時間です。
試行問題の特徴
さて、ここから問題分析に入りますが、他の理科科目と同じような変化が見られています。
・分量(問題文)が多くなった
・会話文が取り入れられるようになった
・実験系の問題に写真に挿入されている
・生活関連問題が増え、解きにくくなった印象がある
・数学のように計算の答えを1つずつマークする解答方法が現れた
というところが主な特徴として挙げられます。
他の理社科目同様に生徒同士の会話を読んで解答する問題もあり、読む量は多くなっている印象です。
そして、分量が増えたことに伴い、試行テストでは最後まで解ききれなかった人も出たのではと推測されます。
というのも、最後の問題の無回答率が9%ほどあったためです。
マークですからどれか一つ塗りつぶすこともできるはずなのですが、塗りつぶすところまでたどり着かなかった人もいたことが予想されています。
また、センター試験の時には「31.4」のように計算の答え全体が選択肢となっていたものが、「3」「1」.「4」のように一つずつの数字を選び、完答で得点がもらえるというタイプが出来たのも新しい傾向です。
このことにより、勘や消去法での解答が難しくなってしまいました。
さらに、リード文の一部と選択肢のみを見て答えを予測する解き方をしていた人にとってですが、部分的にキーワードを拾って解答すると、誤った選択肢に引っかかる可能性が大きくなります。
リード文も含め、全体を読む必要性が高くなるといえそうです。
生活関連問題について
試行テストでは、「等速直線運動」の問題が「飛んでいる宇宙船」を題材に出題されました。
問題設定を自分たちが見られる現象に切り替えたことにより、正答率が下がるという結果が見えています。
全体的に生活関連問題の正答率は高くなかったようです。
教科書や参考書で得た知識を活かす問題となっていますので、練習問題に取り組むことで慣れておきましょう。
共通テストの対策
それでは、対策はどのようにすればよいでしょうか。
教科書に書かれている内容ですが、実験系の部分やコラムなどにも目を配りましょう。
そして、物理に関しては資料集が若干軽視される傾向があるようですが、もしまだ持っていないようであれば一冊手元に用意してください。
特定の範囲ではなく、全範囲において図や写真のイメージを持てるようにする必要があります。
大問1についてですが、小問集合になっていたのですが、正答率が低くなっていました。
本番では、全体として減った計算問題がここで出される可能性が残っています。
試行テストで全体的な計算量が減ったとはいえ、計算練習問題も怠らないようにしてください。
そして他科目と変わりませんが、参考書に取り組んだ後、最後は、共通テスト試行問題や模試、共通テスト対策問題集で問題形式に慣れておきましょう。
おわりに
難易度自体は大きく変わっていないと思われます。
ただし、問われているものが変わらなくても見せ方が変わったことにより、対応が難しくなってしまった人が多いのではないかと推測されます。
問題傾向に対しては慣れておくことも必要です。
ないこととは思いますが、共通テスト当日に初めて問題形式を知るということが絶対にないように、対策に取り組んでくださいね。
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