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ゲームとして見る大学受験 ~合格までの戦略的プロセス~

皆さんこんにちは!

垂水駅から徒歩2分、武田塾垂水校です!

 

"Fashion is the Game named Business."

 

元クールジャパン社長の太田伸之さんがご著書に引用しておられる恩師のお言葉だそうです。

 

これはビジネスに限らず様々な意思決定に「ゲーム性」が内在するのではないでしょうか。

 

大学受験においても同様のことが言えます。

 

目標達成 (志望校合格) に向け資産 (時間) を何に投資 (効率化) して利益 (学力) を勝ち取るか。

 

そのための計画は戦略的でなくてはならず不測の事態に対しても常に備えなければなりません。

 

将棋やチェスのように論理性に裏付けられた二手、三手先の行動予測も重要です。

 

そして受験当日は出身校や偏差値など関係なく、ジャイアントキリングも十分に起こり得ます。

 

 

STEP 1. 手札を揃える

 

例えばサッカーの監督なら試合に向けて、まず手を付けるのはスタメンの人選でしょう。

 

2トップなのか3ボランチなのか、そこに誰を投入するのか、古橋なのか堂安なのか…

 

受験においてはここでの "選手" が ”科目” に相当します。

 

強い科目が活躍できるような布陣はもちろん、苦手科目は強化しなければ試合に勝てません。

 

つまり英語が得意な人は英語の配点が高い大学、あるいは受験方式を選択すべきです。

 

ただし入試に1教科のみ課されることは極めて稀なため、他の科目の強化も求められます。

 

ブラックジャックなら手札を変えずに私立を目指すか、1枚ヒットで国公立を目指すか、

 

過負荷でバーストしては意味がないので慎重な選択が必要です。

 

いずれにせよ「自分自身の学力を知る」「実力を最大限発揮できる大学 or 入試方法を選ぶ」

 

そして「得意科目を伸ばし苦手科目の底上げ or 損切り」の取捨選択を行うべきです。

 

これは受験年度の夏までに完了させることをお勧めします。

 

古代中国の有名な兵法書である「孫子」の「謀攻篇」に

 

「彼を知り己を知れば百戦殆からず」

 

と書かれていますが、受験でも「自分自身と志望大学の入念なリサーチ」は有用です。

 

STEP 2. 勝負手を決める

 

夏が過ぎ新学期に入ると多くの受験生は一定の基礎を修め本格的な「志望校対策」に入ります。

 

なぜなら彼らは夏休みの大半を受験勉強に費やし、AOや推薦入試も目前に控えています。

 

ただしここで肝要なのは志望相応の学力が "伴っているか" ではなく "発揮できるか" です。

 

そこでまず「勝てる勝負を確実にする」そして「負けのリスクを最小にする」戦略が必要で、

 

つまりどの大学に照準を向けるか、過去問の演習配分は、入試に向けたスケジューリングは…

 

この中である程度の「損切り」は必要ですし、逆にチャンスは最大限に生かすべきです。

 

例えば合格得点率7割で国語が6割の仕上がりなら数学で8割得点を確実にする、

 

合格確率50%の大学は諦めて70%確率の大学を限りなく100%に近づける、

 

あるいは個別試験に全ての可能性を賭けるよりリスク分散で共テ併願も受けてみる、

 

など株式の分散投資のようにテクニカルな要素も加わります。

 

STEP 3. 時間を読む

 

一方でこの時期に手札が揃えられていないとすると、それはいささか「遅い」と言えるでしょう。

 

相手はテーブルで手元のチップの枚数を数えているのにまだ席にすら座っていないのですから。

 

もちろん短期間で他の受験生の何倍もの勉強量をこなせば追い付くことは理論上は可能です。

 

ただし当然ながらフィジカル面での限界もあります。

 

裏を返せば、受験勉強は開始が早ければ早いだけ後々の負担が随分少なくなります。

 

例えば不意な体調不良も初めから先行してさえいればリスクにすらならないからです。

 

つまりここで言えることとして「受験」というある種の戦場において最も重要なのは、

 

人的資源でも経済資源でもなく「時間」の1点にほぼ集約される、という点です。

 

言い換えれば、時間管理の巧者が圧倒的有利に立てるゲームです。

 

STEP 4. 無駄をなくす

 

では出遅れてしまったらその時点で望みがないか、といえば必ずしもそうとは限りません。

 

受験はハイスコア争いではなく合格か否か、なので「勝ち方」に拘る必要はあまりないからです。

 

具体的には「足りない時間を効率でカバーする」という方法が恐らく唯一の対抗手段でしょう。

 

まず1日のスケジュールを細かく設定することで「ただ参考書を眺める時間」など、

 

勉強時間についての無駄も徹底的に削ぎ落とすべきです。

 

わからない問題はわかるまで解く時間が無駄なのでわかる人から教えを乞うべきです。

 

長文などの読解は制限時間内に理解する必要があるので「読み解き方」の習得、

 

あるいは英語なら単語、文法などインプットを移動時間など「スキマ時間」に詰め込む、

 

などの手段が必要でしょう。

 

または受験当日に100%の実力が出せるよう繰り返し模試を受ける、

 

日々のルーティーンを受験日ベースで組む、など細かな調整も有用です。

 

ただしこのような局地的勝ち筋を積み重ねたアプローチは所詮は下策に過ぎず、

 

入念に練られたグランド・ストラテジーに比べればどうしても見劣りします。

 

STEP 5. 受験勉強のPDCA

 

ビジネスシーンで広く使われるマネジメントの古典的フレームワークに

 

"PDCA サイクル"

 

と呼ばれる手法がありますが、これは大学受験にも応用できます。 PDCA とは

 

"Plan" "Do" "Check"  "Action" の略で、勉強に落とし込むと

 

「受験に向けた計画」「計画に基づく勉強」「勉強範囲の復習」「実践に向けた改善」

 

以上の4軸を行えるようになるでしょう。

 

このようにビジネスのノウハウは受験勉強に応用でき、逆説的には

 

受験勉強で身に付けた計画性や改善方法は得てして社会に出てからも応用できる

 

とも言えます。

 

以上からただ闇雲にタスクをこなすより戦略性を持たせることで合格可能性が上がり、

 

また長期的に見ればそれがビジネススキルにもつながるはずです。

 

直接的な入試範囲から大きく外れ一見無駄にも思えますが状況によっては勉強より重要で、

 

ポーカーで例えるなら  "最善のワンペア" が "最悪のツーペア" を凌ぐ局面もあります。

 

特に受験年の秋以降は「受験勉強のゲーム的思考」取り入れることをおすすめいたします。

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