どうも、武田塾垂水校 教務担当です。10月も半ばを過ぎ、多くの受験生の皆さんは焦りや不安を感じ始めていることかと思います。中には、勉強をしようと思っていても、出来ないでいる方もいらっしゃるでしょう。また、周りの人たちが本腰を入れて勉強を始めたことで、圧迫感を感じているかもしれません。
今回は、そのような方が勉強をすることが出来るようになるためには、何をしたらよいのかということについて書いていきたいと思います。個人の一意見として、気楽に読んでいただければ幸いです。
その1.一気に全教科やらない
「勉強しなきゃ」と焦った受験生は、全部の教科を一気に完璧にしようとして挫折しがちです。私立大学受験で受験科目が2教科だけであるとかならいざ知らず、国公立大学受験で共通テスト5教科7科目+個別試験3教科である場合などは、現役生が全部まとめて一から勉強することは不可能に近いです。学校のある日に確保できる勉強時間は、取れて8時間程でしょう。
肝心なのは、着実に学習を進めることであって、学習を進めること自体ではありません。まずは、英語や数学など、時間の掛かる科目を平日に学習し、休日に他の科目の学習も進めるのがよいでしょう。
また、そもそも受験勉強自体が耐え難い精神的負担となっている場合は、無理することはありません。精神の健康を保って生活できる環境を構築することの方が重要です。そうした学習するための基盤(精神的健康・学習のための環境・習慣)が整えられたら、出来そうな科目(好きな科目がよいかもしれません)から勉強し始めてみましょう。
その2.起床/就寝時間を固定化する
では、そのような「精神の健康を保って生活できる環境」を構成する一要素である「習慣」はどのように形成するのでしょうか。第一にすべきことは、毎日同じ時間に寝て・起きることです。そして、寝る時間帯を固定化したら、起きている時間帯の「内訳」を作っていくとよいでしょう。つまり、18~20時は数学というように、時間ごとに何を勉強するのかを決めてしまうのです。習慣化すると、徐々に体が慣れて勉強が楽になります。
※習慣化についての詳しい話はこちらをご覧ください→https://www.takeda.tv/tarumi/blog/post-169745/
その3.周りの学生は自分の受験に関係ありそうだけど、究極的には関係ないことを認識する
さて、勉強することが出来なくて悩んでいる方がすべきことを、2つ挙げました。ですが、これらは数ある選択肢の中の一手段であって、そうした悩みを抱える方の根本的な解決を促すものではありません。おそらく、多くの方は「周りの人間」と比べることで、悩んでいるのだと思います。つまり、根本的な問題は「他人と自分のすべきことを区別できていない」ことなのです。
とは言いましても、他人と自分を完全に区別して考えることは簡単ではありません。
1⃣ですので、まずは「勉強をしていないから自分は駄目だ」と思う理由を考えてみましょう。
・事実:①Aは受験生/学生である ②勉強をしていない
↓
・根拠/理由:?
↓
・結論:Aは駄目である
ここで予想され得る「理由」は、事実①と事実②との関係によって導出されるでしょう。
「受験生/学生である」→勉強を「しなければならない」
↑このような関係が「認識として」、勉強することが出来なくて悩んでいる方の頭の中にあることかと思います。この認識が上の「?」箇所の「根拠/理由」です。
2⃣では、この(受験生/学生は勉強しなくてはいけない、という)「認識」の根拠は何なのでしょうか。
学生は勉強することが仕事だ、なんて言われたりします。なぜ、「学生は」勉強しなければならないのでしょうか。これには、絶対的な理由はありません。勉強をすることによって得られるものは限りないので、学生に限らずした方がいいと言えます。
ですが、しなければならない理由というものは、本来的にはありません。生きるためには勉強は不要です。「より良く/善く」生きる、つまり物質的にも精神的にもより豊かに生きるために、勉強することが必要なのです。
ですので、学生(に限らず誰でも)は勉強を「しても、しなくてもよい」のです。「しなくてはならない」という認識の根拠は、ただそうであるのだという思い込みに他ならないと言えます。
3⃣さて、これまでのところを理解できたのなら、あとはシンプルです。勉強しなければならない理由はないので、すべきは勉強したいと思える理由や目的を考えてみることです。これはかなり難しいと思われるかもしれませんが、そんなことありません。
大きな目標や高尚な理由を掲げる必要はなく、ただ単に「A大学はお洒落だから通いたい」なんてことでもいいので、ちょっとでも「勉強してみてもいいかな」と思える理由・目標ならそれでいいのです。実際に、勉強し始める理由は皆大したことのない場合が大抵だと思います。小さな理由・目標から始めてみると、それが大きなものになることだってあります。
肝心なのは、「自分で設定した理由・目標に従って行動する」ことです。ここでは、「周りの人間」は関係ありません。自分の納得のいく理由や目標に従って、やるべきことを着実にこなすことが学ぶことの本質的な部分であると思います。
「学生は必ず勉強をしなければいけない」といった定言命法に固執せず、自分の内にある小さな欲に耳を傾けることをしてみてはいかがでしょうか。きっと、楽に勉強を始めることが出来ると思います。
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