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【参考書解説】世界史用語マルチ・トレーニング|武田塾で実際に使用している参考書をレビュー!

参考書解説:世界史用語マルチ・トレーニング編

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このブログで紹介する参考書は、旺文社から出ている

一冊逆転プロジェクト シリーズ世界史用語 マルチ・トレーニング

一冊逆転プロジェクトとは、武田塾と予備校講師が共同で作成した参考書です。

世界史マルチ・トレーニングでは学びエイド講師の鈴木悠介先生が主著を担当なさっています。

では早速、この参考書の特徴や、使用するメリット、注意点を解説していきたいと思います。

 

世界史用語マルチトレーニングの特徴

世界史用語マルチ・トレーニングの内容

参考書の内容構成は三つの主題によって構成されています。

 

①地域別通史

例:西アジア史、中国史、フランス史、東欧・北欧史

この部分では一般的な地域ごとの歴史解説が行われます。

通常の教科書の多くは編年的(古代ー現代の順)で、地域が飛び飛びになってしまう場合も多いですが

マルチトレーニングでは一つの地域について一気に古代から近現代まで学習していきます。

この学習法によって地域と歴史知識がより密接になることが期待できます

 

②テーマ別歴史

例:キリスト教史、封建社会の成立・崩壊、東方問題、第二次大戦

テーマ別史とは地域に縛られない歴史の一区分を扱う分野です。キリスト教史みたいな物だと考えれば分かりやすいと思います。

テーマ別歴史は入試頻出であるだけでなく、背景が複雑でもあるので苦手にしている受験生が多いと思います。

本参考書では頻出テーマについて網羅されており、そのテーマの背景と影響が学習がしやすい形にまとまって記述されています。

 

③文化史

例:ローマ文化、17・18世紀ヨーロッパ文化、中国文化史、イスラム文化

世界史のもう一つの主要分野文化史は通史の理解が必須であるだけでなく、作品や著者、場所や時代を覚える必要があります。

特にイスラーム文化史等は苦手にしている人が多くいるのではないでしょうか。

文化史の為だけに別の参考書が多く出ているほど範囲は広いです。

そういった文化史を必要最小限の形でまとめた本書は簡潔であり、他の本に比べ覚えやすいと思います。

 

世界史用語マルチ・トレーニングの構成

本参考書の特筆すべき点は、その構成にあります。

 

 

本書の構成は地域別通史を①文章、②地図、③年表の三つの視座から多角的に学習するというものです。

それは歴史の三位一体説とも呼べるでしょう。

 

世界史は文章知識だけではなく、地図知識、年表知識、どの要素においても不可欠であるのは自明なのですが、

通常の参考書では、年表は冊子の最後、地図は大きいのが数枚程度しかない等分散していたり、不足している場合がありました。

 

その反省から生まれた本参考書ではできるだけ単元を分散させず網羅し

分からない地域を索引で引けば、必要な知識の全てが引き出せるようになっています。

マルチの名に恥じない多角性を確保できているのではないでしょうか。

 

世界史用語マルチ・トレーニングは反復のための参考書

私はこの参考書を一言で、反復のための参考書と表現します。

 

私が現役の時は山川、一問一答、講義系・ノート系対策、年号対策、某大学に特化した対策、論述対策と膨大な量の参考書を使って学習していました。

しかしこの参考書はそれらすべての要素が不足のない形で簡潔にまとまっているので、スムーズに学習できると思われます。

さらに一冊の中に多角的な学習視座が設けられていることから、定着にも期待できるでしょう。

この一冊だけを携えてひたすら周回し定着させる、というのが本書の正しい使い方です。

 

武田塾との親和性について

世界史用語マルチ・トレーニングは武田塾と相性が抜群!!

本参考書は武田塾が監修していることもあり、そのシステムとの親和性が非常に高いです

というのも、復習と習慣化は武田塾が最も重視するところであり、毎回のテストや特訓における4日2日方式もこれらを主眼として考案されています。

周回が前提のこの参考書は予定表に組み込みやすく、復習もしやすいのです。

アイキャッチのコピーのコピーのコピーのコピーのコピーのコピーのコピー (1)

(武田塾の宿題は4日新しい知識を入れて2日復習に当てるペースが基本です)

 

もし多くの世界史参考書を使って特訓を受けていたと仮定すると、非常に厄介なのがその進度にずれがあることです。

「文化史ではムガル朝をやっているのに、通史では近現代ドイツをやっていて、それとはまた別に一問一答をやる…。」

といったような状態では、ただでさえやりにくい上に、間違えた時にはその参考書の一つの視座からでしか復習できません。

 

先ほど述べたように、この参考書は一つの地域に対して三つの観点から復習できるので非常に便利です。

MARCHレベルの大学ならこの一冊で十分対応できると思います!

 

まとめ

世界史用語マルチ・トレーニングの特徴をまとめると、

①地域史、テーマ史、文化史が一つの本にまとまっており、この一冊で済む。

②各単元にそれぞれ文章、地図、年表が付随しており、深い定着が可能。

③武田塾との親和性が非常に高い。

の三点です。

非常に使い勝手のいい参考書だと思いましたので、是非使って学習を進めてみてくださいね!

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