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2023年英語リーディング講評!次の受験生はどうすべきか?

こんにちは!

コザミュージックタウンより徒歩4分

大学受験専門予備校の武田塾沖縄校です。

今回は難化した?と言われる2023年度大学入学共通テスト「英語リーディング」について

レビューして、来年に向けてどういう対策をすべきか考えていきます。

 

完全なる瞬発力テスト これは英語の試験といっていいのか?

これは皆さん言っているとおりですね……

生徒が今までどれだけ努力して単語熟語を覚えてきたのか、

英語と親しんで特有の言い回しをどれだけ心から理解できたのか、

そういった英語という教科に対しての努力値や愛情を測る気があまりないように感じます。

去年からその気配はありましたが、今年はさらに

「いかに素早く本文の内容を掴み、選択肢がその言い換えか否かを瞬発的に判断できるか」

「いかに複雑な情報を整理して正解に必要な取捨選択が出来るか」

という傾向が強まった気がします。去年あったような数字の計算をさせるという複雑さではなく、

とにかくなんでもいいからたくさんの情報を出して、それを素早く整理させる狙いがあるようです。

(あれはあれで問題だったと思いますが)

使われている語句や文構造はセンターと同じで標準的なので、ちゃんと勉強していれば

単純に英語力で引っかかる人はあまりいないと思います。

ただ、焦っているやつを混乱させてやろうという悪意しか感じない問題ばかりでしたね。

この傾向が強まると英語は今後受験を経験する大多数の人にとって

「そこら中に仕掛けられた引っ掛けを回避しながらひたすら時間に追われる嫌な教科」

という印象しか残らないと思うのですが……これで英語好きになる人いるんですかね?

関係者の方々はどう考えているのでしょう。

情報過多で苦しむ人のイラスト

情報が多すぎて訳が分からない!高校生にこれさせる?

 

速読力が必要なことは見ればわかるけど……

こんな事ばっかり言っていても仕方ないので対策を考えてみましょう。

まず、この試験ではその人自身の瞬発力が何よりも大事だという話をしました。

文章の要点を掴むことに慣れている人、例えば超難関の中学受験経験者など、

これまで何かしらのそういう勉強をした経験がある人にとってはそれだけで有利です。

難しい問題を素早く解く訓練をしてきたなら、それだけで財産ですからね。

じゃあそうではない人はどうすればいいのでしょう?

やはり英語的な速読力を限界まで上げることです。

ここで必要な速読力とはなにか考えてみましょう。

「本文を目で追ってなんとなく全体を理解するスピード」と考える人が多いと思います。

大まかには間違っていません。ただ、「なんとなく全体を理解する」の基準が問題です。

共通テストでは、センターのように何となく「ここ読めばいいっぽいな……」という風に

必要な点を探して要領よく問題を解いていく戦法があまり通用しません。

ある程度細かい部分まで読めていないと全く回答できない仕様になっています。

(この点は僕は悪いと思いません。全部が全部そういう問題なのはおかしいと思いますが)

ここで求められているのは、少なくともパラグラフ(段落)ごとに

どういう事が書かれているのか軽く要約できるレベルです。

つまり、共通テストに必要な「速読力」とは、膨大な分量(量だけなら東大レベル)をこなしながら

パラグラフごとに整理しながら論の流れを把握しつつ、最終的に筆者の意図を理解するということです。

これだけの量を何となく読んでいたら、内容を忘れてしまいますから、

前後のつながりを意識しながら筆者の考えに沿って進めていかなければいけません。

完璧に要約しろとは言いませんが、「単語を並べれば言いたいことくらいは分かる」だとそれはそれでいけないのです。

■

存在するすべての情報がヒントです。日本語訳に手間取っている暇はないのです!

 

分かったからどうすればいいのか教えろという方へ

英文解釈に力を入れましょう。

すべての受験生がSVOCSVOCと口うるさく言われていると思いますが、

受験英語でいう速読とは結局これをいかに素早く見つけるかです。

単語を並べても文意が取れそうで取れないときでも、

すこし文構造を見つめ直すと簡単に意味が取れてしまうことがほとんどです。

共通テストレベルであれば慣れている人なら一度つまづいても5秒もあれば充分リカバーできるでしょう。

そういう時に頭の中で単語を並べて文脈を掴もうとすると30秒くらいかからないですか?

思い当たる節がある人は多いはずです。

つまり、1回つまづくことに25秒ロスしています!

しかも感覚でやっているので間違っている可能性ありなのにです!

英語は言語なので、感覚と理屈(構文解釈)の両方が必要ですが、

感覚でやってる割合が高い人ほど共通テスト特有の引っ掛けにやられます。

スピードで見ても、正確性で見ても、英文解釈を疎かにする選択肢はないのです!!

ヴォイニッチ手稿のイラスト

長文量に圧倒されたとしても所詮は共通テストです!落ち着いて一つ一つ根拠をもって処理していきましょう

 

いいからどの参考書やればいいのか教えろという方へ

まず単語帳を完璧にするのは大前提です。

シス単、ターゲット、なんでもいいです。

1単語1秒以内で訳が出てくるまで繰り返しましょう

「喉まで出てきてるから……」で粘るのは厳禁です!!

さっさとあきらめて必ず瞬殺できるようになるまで繰り返しましょう。

「思い出せた!!」という達成感よりも触れる回数が大事です。

そして……

肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本

結局これを完璧にすることが最強かもしれません。

難問として出てくるような特殊な文法は載っていませんが、

基本的な構文のほとんどはこれでカバーできるのではないかと思います。

(個人的には早慶レベルの長文でもある程度対応できると思っています)

何度も繰り返して、最終的には見出しを見るだけで

どういう内容が書かれていたか瞬時に思い出せるようにしましょう。

そこまで行けば、共通テストくらいで詰まることはないはずです。

関正生のRules 1

関正生のRules2

次はこれをやってください。

この長文参考書では細かく構文の説明がされているので、

この通りにSVOCを瞬時に取れるようになりましょう。

リスニング対策として、音源に合わせて音読もしておくといいです。

2,3回繰り返すと、「だってこれ以上やっても内容覚えてるしな……」となる人も

いるかも知れませんが、いつも素早く同じような日本語訳が頭に浮かんでいますか?

あらすじを覚えているのは当たり前で、「構文に従って読んだら毎回同じ日本語訳になる」ことが大事です。

ちゃんと構文を踏まえた精読が身についていれば、日本語訳がブレることはほぼないのです。

本の全編を通じてそのレベルまで達したのなら、この参考書はOKということです。

ここまでして、初めてリーディングの過去問に取り組む権利が与えられると思います……

本を読んで閃いた人のイラスト(女性)

何度も同じ問題を繰り返していると、「読める……読めるぞ!」という日が来ます!その日まで耐えて頑張りましょう。

まとめ:4月までに……

琉大だったり、一般的な地方国公立レベルを目指している方は、

4月までに単語を完璧にして、できれば英文解釈の基礎まで身につけましょう。

その上で1年間速読力を鍛え続けることができれば、「結局文章の質自体は大したことないな」と気付けるはずです!

最初の宿題をクリアしたら、得意な人は8割、苦手な人でも5割の壁を目指して頑張ってみてください。

東大京大一橋レベルを考えている方は、3月末までに共通テスト形式で8割が目標です。

また、これは重要なのですが早慶やマーチを目指す方であれば必ずしも共通テストにとらわれる必要はありません。

ただ、難関私大全般(特に早稲田)でも速読力は求められますから、訓練する価値はあります。

皆さんの目標に応じて、大事な時期の使い方を考えていきましょう!!

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