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高1以下必見!教科書の内容が変わる!?学習指導要領の改定について

こんにちは!

松山市駅から徒歩3分武田塾 松山校です!

 

2022年度より、高等学校の教科書の内容が新しくなることを知っていますか?

新中学3年生の人が高校生になったときに、新しい教科書が配付されるということです。

現在高校生のみなさんのところにも、「移行措置」としてすでに導入されているかもしれません。

 

今回は、「教科書の内容が変わる!?学習指導要領の改定について」何がどのように変わるのか、見ていきましょう!

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「学習指導要領」ってナニ??

「学習指導要領」は、学校教育法という法律に基づき文部科学省が定めている学習システムです。
全国のどの地域で教育を受けても、一定の水準の教育を受けられるようにするため、法律によって学習内容は定められているのです。

「学習指導要領」は時代の変化に合わせて約10年ごとに改訂されています。その大枠である高等学校の「学習指導要領」の改訂の時期がきたのです!

それが改訂されるのに合わせて、教科書の内容も改訂されることになります。

 

教科書は、いつから変わる?

高等学校の学習指導要領は、
2022年度より大きく変わってスタートを切ることになります。

指導要領が改訂されるのに合わせて、高校の教科書の内容も2022年度より改訂されます。

ただし、進級時に学習内容がガラッと変わると内容が重複したり漏れたりと
不都合が生じるので、「移行措置」という期間があります。

移行措置期間には、学習内容を前倒しして全学年で学習したり、学習時期を入れ替えたりして学習が行われます。

 

移行期間はいつから始まる?誰が該当するの?

新学習指導要領は2022年度から施行ですが、移行期間は2019年度から先行スタートしています。
各学校が内容を読み取りつつ、学校の状況に合わせて教育課程を組んでいきます。

現在高校2・3年生の人は現行の制度のままです。
新中学3年生の人が高校生になった年に新しい教科書が配付されるということになります。

参考:「今後の学習指導要領改訂スケジュール」(文部科学省HPより)

 

具体的にどのように内容が変わるのか?

今回の改訂は明治維新以来の大改革とも言われるほど、各学校で大きな変化がありました。
では、この改訂で各教科どのような点が変わったかを具体的に見ていきましょう。

出典:文部科学省「高等学校学習指導要領の改訂のポイント」p4より

国語 「現代の国語」「言語文化」「論理国語」「文学国語」「国語表現」「古典探究」
地理歴史 「総合」と「探究」
公民 「共生」
数学 「数学C」復活
理科  なし
英語 「論理・表現」

上記からもわかるように、国語では多くの変更点があります。

では、ここからは、国語、数学、英語の具体的な内容の変化についてみていきましょう!

国語

【改訂のポイント】

・必履修科目として,実社会における国語による諸活動に必要な資質・能力を育成する科目「現代の国語」と,我が国の言語文化への理解を深める科目「言語文化」を新設した。
・理解したり表現したりするために必要な語句を身に付け,話や文章の中で使うことを通して,語感を磨き語彙を豊かにする指導を,全科目において改善,充実させた。
・論理的な思考力の育成につながる情報の扱い方に関する事項を,「現代の国語」「論理国語」に位置付け,その指導を改善,充実させた。
・我が国の言語文化に関する指導を,「言語文化」「文学国語」「古典探究」において改善,充実させた。
・「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」の各領域の学習過程の一層の明確化を図り,各過程における学習内容を,全科目において改善,充実させた。

現行の制度から大きく変わる国語ですが、これまでの「読む」ことが中心になっていた学習スタイルから「話す」「書く」の割合が大幅に増えたといえます。
特に「書く」時間については大幅に増やされています。

また、「古典探究」では「読む」時間がメインとなっています。古典の授業はこれまでとあまり変わらないかもしれませんが、以前よりも古典に当てられる時間が大幅に減っています。「言語文化」で小説とセットになっていることや「古典A」がなくなったことなど、履修状況が変わるでしょう。

それに比べて、これまでの「現代文」の分野は「書く」時間が大幅に増加しています。
「現代の国語」は1年生で履修することが想定され、論理的な文章や実用的な文章を扱うとされています。

これからの国語は(少なくとも学習指導要領の中では)「書くこと」が中心になっていくようです。

数学

【改訂のポイント】

 

・データの分析の四分位範囲・箱ひげ図が中2に移動し、統計の仮設検定について触れることになった。

・数Ⅲの平面上の曲線(2次曲線)と複素数平面、数Bのベクトルが新しくできた数Cへ移動した。

・数Aの整数は、別単元の一部となり、確率では統計から期待値が移動し、頻度確率が増えた。

・統計では、区間推定・仮設検定を扱うことが明記され、有意水準を用語として導入することになった。

 

受験生にとって大きな変更点としては共通テストからベクトルが消える可能性です。テスト範囲がこのまま数学1A2Bとなると数Cに移動したベクトルがなくなります。文系の生徒がベクトルを使わなくなるかも…

後は、期待値の問題が復活する可能性です。少し前に出題されていたような問題が復活するかもしれません。

 

<英語>

英語の改訂の一番の大きなポイントは、国際基準であるCEFR(セファール)を参考に、「○○することができる」という到達目標が設定されたことです。

小中高等学校を通じて「何ができるようになるか」という観点から、5つの領域を設定しています。

国際基準であるCEFRに沿った学習に取り組むことが、総合的な英語力を伸ばすことにもつながり、志望大学が入学者に求める英語能力を証明してくれることになります。

  ~5つの領域~

  ①聞くこと=リスニング
  ②読むこと=リーディング
  ③話すこと(やり取り)=スピーキング
  ④話すこと(発表) = プレゼンテーション
  ⑤書くこと = ライティング

 

注目点の一つは、外国語(英語)で4技能(聞く・読む・話す・書く)を総合的に育成することが、いっそう重視されることです。

これに伴って<文法偏重>と言われてきた教科書も、大きく変わりそうです。新学習指導要領の外国語では、文法事項の指導は「過度に文法的な正しさのみを強調したり、用語や用法の区別などの指導が中心となったりしないよう」配慮すべきだとクギを刺したうえで、教材は「文法事項などを中心とした構成とならないよう十分に留意」することを求めています。

現行の「英語表現」や「英語会話」は、「論理・表現」I~IIIに替わります。交渉やスピーチ、プレゼンテーション、ディベート、ディスカッションといった言語活動を通して、英語による発信力を強化する科目です。

今回の改訂では、小中高を通して、4技能を「聞くこと」「読むこと」「話すこと(やり取り)」「話すこと(発表)」「書くこと」の5領域に分けたことも見逃せません。
外国語学習の国際的な基準であるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に合わせたものです。
共通テストの英語4技能評価はGTECなど外部の英語資格・検定試験を活用することになっていますが、これらの外部検定もCEFRに準拠しています。

新学習指導要領の英語学習では、これまでの「理解する」「表現する」という単に受け手となったり送り手となったりする単方向のコミュニケーションだけでなく、「伝えあう」という双方向のコミュニケーションも重視した学習内容になっていくようです。

 

まとめ

今回の新学習指導要領では、生徒が学ぶ姿勢に重点がおかれ、課題についてしっかりと議論し考察する力を育成するのが求められています。

今回の大改訂を受けて各大学がそれぞれの入学試験の試験範囲を変更していくことが予想されます。

もう移行期間に入っています。あなたも他人ごとではありません!

新学習指導要領は、誰でも文部科学省のHPから見ることが出来ますし、実は大きな本屋さんでも取り扱っています!(200~600円程度)

実際に学習し、受験する人に関わりがある変更点について、少し知っておくといいですね。

 

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