冬休みの勉強は復習だけじゃない!新学期の予習を進めるチャンス

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2週間ほどしかない冬休み。

短い休みの中、とりあえず復習だけしておこう!と思っている人も多いかもしれません。

 

勉強をする上で「復習」はとても大切です。
しかし、冬休みこそ、年明けに良いスタートを切るために「予習」も忘れずに行いましょう。

 

予習を進めるて苦手を克服

冬休みに予習をするメリットはどんなことだと思いますか?

 

それは「勉強の苦手意識をなくせる」ということです。

新しい単元を予習しておくと、冬休み明けの授業で「わかる」「できる」という達成感を味わうことができます。
達成感を得られるようになれば、自信が持てるようになるので、勉強への苦手意識も薄れていくはずです。

「苦手をなくす」というと、復習ばかりに気が向いてしまうかもしれませんが、実は予習も苦手意識をなくすための有効な手段なのです。

 

復習を忘れずに行う

予習には、苦手意識をなくすメリットがあります。
しかし、だからといって、一切復習をせずに予習だけに取り組む……というのはおすすめできません。

科目によっては「積み上げ型」になっていて、新しい単元はそれより前の単元が「わかる」「できる」ことが前提になっているものもあります。
そのため、前の単元の理解が不十分なまま次の単元に進んでしまうと、新しい単元の理解ができず、苦手な箇所がさらに増えてしまうことになりかねません。
科目特性や学年、習熟度に合わせて、予習と復習のバランスを取りながら進めていくようにしましょう。

 

冬休みの勉強は予習・復習

それでは、高校1年生・2年生に向けて冬休みの間に取り組んでおきたい勉強法をご紹介します。

どちらにも共通するのは「予習」「復習」がポイントになるという点です。

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【高校1年生】予習と復習で学習する習慣を身につけよう

高校1年生の冬休みといえば、これまでに何度か定期テスト(考査)を受け、学校内での自分の成績のポジションを掴めるようになった時期です。

しかし、2021年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、学校内の自分の成績ポジションや、模試の受験者の中での自分の位置がつかみづらい状態の方も少なくありません。

休校中の授業の遅れを取り戻すべく、学校の授業もスピードアップしている傾向があります。

「わかったつもり」でいるが、実は定着していない部分が見過ごされている可能性が例年以上に高いのです。

なかには、最初の定期テストでは良い点数をとれていたのが、授業の内容が進むにつれて成績が右肩下がりになってしまった……と嘆いている方もいらっしゃるかもしれません。

そんな高校1年生の冬休みは、以下の3点が勉強を進める上での大切なポイントです。

①それまでに学習した内容の定着度合いを確認し復習する
②冬休み明けや2年生以降の単元の予習も進める
③学習習慣を身に付ける

 

復習
・ これまでに受けた定期テストや模試で間違えた問題を解き直す
・ その問題に関わる単元を教科書や参考書を読んで解法を理解する。分からなければ学校や塾の先生に質問する・ 似たような問題を教科書の練習問題や問題集で再度解き直す

予習
・ 教科書を読んでその単元の概要を理解する
・ 英語や現代文、古典は併せて 単語の意味も調べてノートにまとめる
・ 教科書の練習問題に取り組んでみる
・ 教科書を読んだり問題を解いたりしてわからないところは、ノートにまとめて 学校や塾の先生に 質問したり、授業で注意したりして聞く

 

大切なポイントは、インプット(=教科書や参考書を読む)だけでなく、アウトプット(=問題を解く)にも時間を割くことです。
インプットとアウトプットを繰り返すことで、やがてやってくる大学受験に向けた勉強に繋がっていきます。

 

高校に入学したころに新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、学校が休みになった方も多いでしょう。

このため、予習前提で学校の授業に臨む「高校生」としての学習方法を身に付けていない方も多いと思います。

今のうちに高校生としての予習中心の学習スタイルを身につけておけば、高校3年生になったときの負担がグッと軽くなるので、早いうちから取り組んでいきましょう。

 

【高校2年生】英語・数学中心の勉強して受験の基礎固め

冬休みを迎える高校2年生は、あと約3ヵ月で名実ともに「受験生」となります。

今は高校3年生0学期なのです。
先だと思っていた受験が1年後に近づいていることを意識して、1年後を見据えて受験勉強の土台になる基礎的な学力をつける勉強を行うことが大切です。

 

教科の中でも積み上げ型の傾向が強いのは、英語・数学・国語です。この2教科に時間を割いて復習・予習に取り組むのがおすすめです。

 

予習は高校1年生の場合と同じように取り組むと良いのですが、復習については、過去に受けた模試や校内テストの解き直しをしてみるのがポイントです。
受けたときと同じ時間制限を設けて、もう一度解いてみましょう。そこで間違えた問題は教科書や参考書に戻り、知識や解き方を確認して、インプットします。
その後、問題集で類題を解くことで、再度アウトプット練習をするという繰り返しでより身に付きやすくなります。

 

冬休みを有意義に過ごす勉強の計画・実行4つのコツ

冬休みは復習も予習も大切、ということをお伝えしました。

とはいっても、冬休みは夏休みほど期間が長くないため、計画的に勉強に取り組むことが大切になってきます。
ここからは、どのように取り組めばいいのか、4つのポイントをご紹介します。

 

①正しい勉強スタイルを身につける

中学生までの勉強法を、高校生になっても何となく続けていませんか?
難易度が上がる高校の勉強は、正しい方法を取り入れて効率よく進めていくことが大切です。

高校生におすすめの学習方法をご紹介するので、これまでの勉強スタイルを見直してみてはいかがでしょうか。

高校生におすすめの学習法

・ 自分の部屋に、落ち着いて勉強できる環境を整える
・ 自分の部屋で効率が上がらないときは勉強場所を自宅の中で変えてみる(リビングのテーブルなど)
・ 参考書を声に出して読んでみる
・ 間違えた問題とその解き方をノートに書き溜めていく

 

休みが続くと、つい夜更かししてしまい、遅寝・遅起きの生活習慣になってしまうかもしれません。
しかし、できるだけ学校に通っているときと同じ時間に寝起きするようにしましょう。生活習慣が乱れると、学習習慣も崩れてしまいがちです。

 

②志望校の情報を調べる

高校1年生の方は、受験はまだまだ先のこと……と思うかもしれませんが、今のうちから行きたい大学や専門学校など、卒業後の進路のことを調べてみるのもおすすめです。

 

冬休みは入試が近いこともあって、入試情報が学校の公式サイトの目立つところに載っていることが多いです。

入試情報をチェックしてみたり、気になる大学・学部のパンフレットを取り寄せたり、オンラインの学校説明会やオープンキャンパスに参加したりして、気になる大学の情報を集め、目標とする大学を決めましょう。

目標とする大学は途中で変えていってもかまいません。目標とする大学に合格するためにも勉強するという意識が出てくると、日々の勉強に対する姿勢も変わってきます。

 

③優先順位をつける

期間が短い冬休みは、いろいろなことに取り組み始めても冬休み内に終わらない可能性があります。
あれこれと手を出してしまうと、期間内に終わらせることができず、達成できなかったモヤモヤでモチベーションが下がってしまうことも……。

そこで、優先順位を決めて「ここまではやる」「ここからはやらない」の取捨選択をしてみてはいかがでしょうか。

優先順位の付け方の一例

・ 特に点数が低い教科からやる
・ 苦手意識が強い教科からやる
・ 大学受験の基礎になる英語・数学・国語を優先する
・ 模試の正答率が高いのに間違えてしまった分野の復習を最優先にする

とはいっても、「どこが苦手なのか」「どうすれば苦手を解消できるのか」がよくわからず、一人で優先順位を決めるのが難しい場合もあるかもしれません。

ご家族の方や学校の先生、あるいは家庭学習のサポートをしてもらえる学習塾などに相談してみるのも有効な手段です。

 

④やることの習慣化

「冬休みが終わるまでにこれだけ予習・復習をする」と決めたら、やることをできる限り具体的に、小さく分解してみましょう。
学習にかける時間ではなく「やるべきこと」で区切っていくのがポイントです。

やることを分解する例

冬休みが終わる1月10日までに、数学の苦手分野を克服する
→1日で定期テストの間違い箇所を洗い出す
→そのあと7日間で、間違った箇所を1日〇単元ずつ復習する
→英単語100個を10回ずつ書いて覚える
→この日はこの単元をすらすら解けるようにする

上記は理想的な例なので、こういった計画をいきなり自分一人で立てて実行していくのは難しいかもしれません。
家庭での宿題への取り組みや勉強法、勉強を進めるペースに関してアドバイスしてくれる学習塾もあるので、周囲の力も借りながら勉強を習慣にしていきましょう。

 

勉強を習慣化させるには、「毎日朝9時から始める」というように時間を決めて毎日取り組むことが大切です。

息抜きを忘れずに、無理のないペースで進めていけると良いでしょう。

 

冬休みの勉強に活用したい「冬期講習」

高校1年生・2年生が冬休みに取り組んでおくとよい勉強と、勉強に取り組む際のコツを解説しました。

冬休みは、効率よく勉強しないとすぐに過ぎていってしまいます。自分一人だけの力で冬休みの勉強に取り組むのも良いですが、もし一人で復習を進めるのが不安なら、予備校や学習塾の冬期講習を利用してみてはいかがでしょうか。

「予習も兼ねて、苦手な英語の文法を学びなおしたい」「得意な現代文読解でさらにハイレベルな問題にチャレンジしたい」など、ご自身の勉強の目的に合った講習を探してみると良いでしょう。

 

とは言っても、勉強の目的にぴったり合った講座が見つからなかったり、逆に講座がレベル別に細かく分けられていたりして、「どれが自分に合っている講座なのか分からない……」ということもあるかもしれません。
そのようなときには、個別指導の学習塾で冬期講習を受講してみることを検討してみてはいかがでしょうか。