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【国公立英語対策】和訳の記述問題で点数を取るコツ

みなさんこんにちは。

武田塾姫路校です。

今まで「私大の英語対策」について幾度となく紹介してきましたが、今回は「国公立の英語対策」についてお話したいと思います。

具体的には和訳の記述問題で点数を取るコツについてです。

国公立の英語って?

私立とは異なり、国公立は受験に必要な科目数が多いため、一科目を深く極めるというよりは、全科目の基礎を徹底的にマスターすることが大切になってきます。もちろん、何かしら苦手科目がある人がほとんどだと思います。得意科目に関しては、苦手科目をカバーできるほど伸ばせると良いですね!

英語に関して言えば、共通テストも含め、基礎がしっかり出来ていれば解けるものがほとんどです。武田塾でも、国公立志望の場合、英文法の参考書に関しては私立受験用ものよりも比較的ウェイトの軽いもの一冊と決めて学習してもらっています。英文法については、受験までその一冊を完璧にマスターすれば良いだけとなります。ただし、自分の英語力にかなりの不安がある人は、高校英語に進む前に、違う参考書で中学英語や初歩英語をさらっと復習しても構いません。英単語や英熟語に関しては、記述問題でかなり重要になってくるので、国公立志望の人も隈なくしっかり学習してください。

記述問題とは

国公立の英語は、読んだ長文に関して記述で解答する問題がほとんどです。中には解答字数のかなり多いものや、英作文の問題を出題する大学もあります。以下でさらに詳しく解説していきます。

和訳の記述問題を解くコツ

記述問題と聞くと、一気に難易度が上がったように感じる人は居ませんか?しかし、よくよく考えてみてください。選択問題の「正・誤」とは違い、記述問題には部分点がもらえる可能性があります。(もちろん、全く見当違いなことを書いては意味がありませんよ!)

和訳問題 恐らく、記述問題で一番出現回数が多いのは和訳問題です。特に難関国公立では、3行にも及ぶ程の長さのものを、itやthisの内容まで明らかにして訳せと命じられたりします。しかし、例え東大・京大・阪大・神大レベルの問題であっても、出題文(特に和訳問題中)に、難解な単語が出ることはほとんどありません。それよりも以下の4点がとても重要です。

①文中のSVOCが掴めるか

例:The elderly man who is washing the car carefully over there used to be an economics professor at Takeda University.

主語はどこまでか分かりますか?かなり主語が長い文ですが、単語的にも、文法的にも特段難しいものではないはずです。

The elderly man who is washing the car carefully over there used to be an economics professor at Takeda University.

赤線部が主語です。このような修飾部分が多い一文は、まずSVOC(特に根幹となる主語・動詞)を自分の中で明確にしてから和訳していきましょう。実際の問題文には、関係代名詞などを用いた主語が特段に長いものや、倒置が起きている文、前置詞を多用している文などが多いです。この手の複雑で長い文を訳すのが苦手な人は、解釈の参考書で文の構造を掴むトレーニングを重ねてください。

②隠れている文法の重要事項に気が付けるか

出題側も受験生の能力を問いたいわけなので、問題文はただ長くて複雑だというだけでなく、何かしらの文法事項が紛れていることがほとんどです。これは、整序問題(並び替え)や英作問題でも同様です。関係代名詞を例にとっても、関係代名詞自体が省略されているものや、関係代名詞が複数出てくるものなどひねりが加えられているものが目立ちます。完了形について言えば、助動詞と融合した形や、仮定法なら倒置が起きている場合などが挙げられます。また、出題側が答えさせたいと思っている熟語が出てきている場合もあります。

例:what is amounts to~ 「結局のところ~」

これが熟語だと見抜けないと、なかなか自然な日本語訳が思い浮かばないという人も多いのではないでしょうか。

問題を解く時は、「出題側はここで何を問いたいのだろう?」と考えてみてください。

③文中のitやthisの指す内容が見抜けるか

これは、選択問題でいう内容一致問題と近いものがあり、出題文の内容が掴めているかが問われている問題です。「those problems」や「these people」、「this opportunity」などといった少し具体的なものであればある程度探しやすいと思いますが、ただの「it」や「 that」となると慎重に探す必要があります。というのも、このような問題は「直前の内容」というイメージが強く、かなり離れたところにそれの指す内容があったりすると、解釈を誤りやすいからです。長文読解を解いたときに、内容一致問題やこの手の問題が解けていない場合は、「自分はこの問題を理解できなかったor解釈を誤っている」と思ってください。必ず読み直して、納得できるまで解説や全文訳を見返すようにしてください。文法問題や語彙問題であれば、単純な知識不足や、難解なものが出題されたという不運もあります。その時その時に覚えなおす&新しい知識として学習してください。

④訳し忘れ(完了形・仮定法・助動詞など)

訳し忘れは減点対象になるので注意してください。完了形や・仮定法については、自分の頭の中では理解出来ていても、和訳にそのニュアンスを含めていなかったというパターンが目立ちます。採点者という第三者が見ても、理解ができる答えを目指しましょう。助動詞は、それぞれの意味を曖昧に覚えていると日本語訳をするときに間違えやすいです。選択問題であれば、他の候補が並べられているので、解いていて思い出してくるということもあるかもしれませんが、記述問題はそうもいきません。訳が少し違うだけで、違う助動詞と勘違いしているとみなされ減点対象になることもしばしばです。必ず、識別がしっかりできるようにしておいてください。また、「also」「really」「yet」「too」など、一見影が薄いように見える単語も訳し落とさないように気を付けてください。問題文にあるものは、それらも含め一語一句訳せたかどうかを最後に確認しましょう!

例:Can we really be so sure? 本当にそんなに確信が持てるのだろうか?

実際の問題文では、sureの後にthatがきて、そのあとに更に内容が続く場合がほとんどです。そんなときに「really」と「so」が似たような意味を持っているという理由から、どちらかの訳を入れて満足してしまう人も居そうですよね!気をつけてください。

最後に

いかがでしたでしょうか?

私立と国公立。目指す先が異なると問題形式も学習方法も全く違ってくるため、それぞれに合った対策が必要です。

また、国公立志望の受験生が気を付けるポイントは私立大学選びです。想像している以上に私大の合格は難しいです。というのも、私大専願生は科目数を絞って勉強し、そこに照準を合わせて対策してくるからです。
一方、国公立の場合は勉強する科目数が多く、どうしても私大対策への完成度が低くなりがちです。そう考えると併願での私大合格がいかに難しいかわかると思います。
実際、年間の流れを見てもセンター試験(共通テスト)が終わってから私大対策に入ることが多いです。その場合、対策の時間が十分には取れないということになります。私大を併願する場合は、受験校選びから私大対策にあてる時間をどこで確保するのかも併せて計画をたてましょう。決して「私大は何とかなるだろう」と安易には考えないように!

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