ブログ

【過去問分析シリーズ】2023年共通テスト数学ⅠA

浜松市中区、東区、西区、南区、北区、浜北区、
湖西市、磐田市のみなさん、こんにちは!

浜松駅から徒歩2分!

授業をしない!浜松市の受験予備校!
学習管理と個別指導でおなじみの浜松の塾!
武田塾浜松校です。

第2弾は共通テストの過去問分析。
まずは数学ⅠAからやります!!

school_test_seifuku_girl

2023 共通テスト 数学ⅠA 過去問分析

目次

 

 

 

試験時間と問題数

 

試験時間:70分

問題数:大問4つ(必答2問,選択2問)

今回で3回目となる共通テストですが、
試験時間と大問数は変わらず。
今後もしばらくはこのままと見ていいでしょう。

大問1つにつき17.5分と、
非常に速いペースを求められます。

少しでも考え込んでしまうと、
あっと言う間に時間切れになってしまうので、
問題の取捨選択が特に大事になってきます。

 

問題

大問1[1].絶対値つきの不等式

job_suugakusya_woman

まずは不等式の問題から。
落ち着いてやればまず解ける問題ですが、
絶対値での符号の変化や√の有理化の計算など、
めんどくさい部分が多いので、
思った以上に時間が取られやすい印象。

こういった問題を素早く解くことが、
共通テストでは大事になってきます。
できれば5分くらいで解きたい問題。

 

大問1[2].円・平面図形・空間図形

 

続いて、平面および空間図形の問題。

前半の(1)は標準レベルですが、
咄嗟に気づけないと、
これまた時間を取られる恐れがあります。

(ⅰ)では円周角が中心角の1/2になること。
(ⅱ)では面積の最大値となる点が、
ABの垂線上にあること。
この2つに気づけるかどうかです。

後半の(2)は円から球になり、
難易度が跳ね上がります。

タ~トは余弦定理を用いて角度を求め、
そこから面積公式で面積を求めます。
ここまではまだ簡単。

ナ以降が非常に難しく、おそらく
ここで止まった人が多いでしょう。

空間図形を平面に落としこめるか、また
(1)が誘導になっていることに気づけるかが
この問題を解く鍵になります。

計算量も多く、かつ柔軟な発想を求められるので
ナ以降の2問(計5点)は捨て問候補です。
80点以上を目指していないなら、
捨て推奨です。

大問2[1].データの分析

computer_big_data

共通テストでおなじみのデータ分析。
この分野は比較的簡単なことが多く、
今回も例に漏れず易しいです

(1)は基本的な用語と、
データの読み取り方が分かれば解ける問題。
絶対に取らないといけない問題です。

(2)もエは1つ1つチェックしていけば
問題なく解けます。
ただ時間をつかいやすいので注意。

オは分散の公式と偏差の意味を
知っているかどうかが全て。

(3)も共分散の公式を覚えていれば、
数値計算して終わりです。
覚えてないと解けないので、
その場合は諦めて次にいきましょう。

基本公式とデータの読み取りができれば、
問題なく全部解けるので、
ここは是非とも得点源にしたい。

ただ、データの分析の問題は
文章量が多く、問題に慣れていないと
解くのに時間がかかってしまうので、
普段の学習で手早く解くのを意識して
取り組んでおくといいです。

 

大問2[2].二次関数(バスケットボールの軌道の問題)

 

大問2の後半は二次関数の問題。
バスケのシュートの軌道を、
二次関数に見立てる問題です。

本セット1番の難問で、
かなりの人が苦戦を強いられたことでしょう。

前問のデータの分析とは異なり、
単純な公式暗記などでは太刀打ちできず、
数学的思考力が求められてきます。

また問題文もそれなりに長く、
条件を見落としやすいのも厄介です。
特にボールが点Mを通るというのを
見落としていると、
最初の問題から解けないので最悪です。

(1)キクは、放物線の二次関数を求める問題。
(0,3)と(4,3)を通るという条件を当てはめれば
ここは問題なく解けます。

ケコは「シュートの高さ」を求める問題。
「シュートの高さ=頂点のy座標」の条件から、
先ほどの二次関数を平方完成して、
頂点を求めましょう。
ここまでは確実に取りたい。

サからが本番。
2人のシュートを比較して、
どちらのシュートの方が、
「ボールが最も高くなるときの地上の位置」が
リングに近いのかという問題です。

どちらの方が頂点のx座標が大きいのか、
に置き換えて考えれれば、
答えは近いです。

2と2-1/8pを比較して、
どちらが大きいかを考えましょう。
pは絶対に負の数であることに注意。

(2)からは捨て問候補筆頭です。
誘導に従って計算すれば、
そこまで難しくはないのですが、
とにかく計算が面倒くさい。

二次関数に(3.8,3+√3/15)を代入するので、
かなり時間を取られます。

タとチは、シュートの高さ=頂点のy座標なので
先ほど求めた二次関数にx=2を代入すれば、
シュートの高さが求まります。

その値と3.4を比較すれば答えは出ますが、
こちらもとにかく計算が大変。

(2)(計6点)は解法がすぐ出てこなければ、
後回しした方がいいでしょう。
80点以上目指さないなら、
即捨てで問題ないです。

 

大問3.場合の数

graph_man_smile

ここからは選択問題です。
まず1つ目は場合の数。

番号が振ってある球を紐で結び、
球の色をつける問題。
紐で結んである2つの球は
異なる色でないといけないという条件付です。

あまり見ない問題ですが、誘導が親切で
例もあるので、比較的易しめの問題です。

(1)は例と同様に計算して、
5×4×4×4=320通り

(2)は例のパターンの両端が結ばれているので、
5×4×3=60通り
ここまではどんなに確率が苦手でも、
絶対取らなくてはいけない問題です。

ここから少し難しくなります。
(3)は赤の場所が1,3か2,4の2パターンのみ。
その他の塗り方は4×4=16通りなので、
16×2=32通り

(4)は1の球に赤も青も使えないことに
気づけるかどうかです。
1は赤青以外の3通り、
2~6の5つで赤3青2を塗るので、
5C2=10通り。
3×10=30通りが答えです。

ここまで取れて平均レベルです。
ここからが本番ですね。

(5)の図Dの塗り方は、
前問の解き方では通用しません。
丁寧に誘導が書いてあるので、
それに従って計算しましょう。

図Fの3,4が同色であるのは、
3,4を1つの球としてみなせるということに
気づけるかどうかが鍵です。
すなわち②が正しい。

図Dの塗り方はBからFを引いたものなので、
320-60=260通り。

(6)は(5)の考えを利用して解きます。
直線状に5つ並んだ球の塗り方は、
5×4×4×4×4=1280通り
そこから図Dの塗り方(260通り)を
引いたものが答えとなるので、
1280-260=1020通り

以上が大問3です。
(5)以降が難しく差がつく問題ですが、
大問1,2の最後と比較すると簡単なので、
高得点を目指している人は
是非とも解き切って欲しいです。

大問4.整数問題(長方形を並べる問題)

number_1

選択問題の2つ目は整数問題。
指定された形の長方形を並べ、
正方形や長方形をつくることを考えます。

簡単な問題が多く、
ここも得点源にしたい大問です。

(1)アイは462と110を割り切る最大の素数、
ウエオカは最小公倍数を求める問題。
素因数分解ができれば即答ですね。
アイは最大公約数ではない点に注意。

キクは躓きやすい問題です。
ですが462と110の最大公約数が22
であることに気づければ、
110x-462y=(22×5x)-(22×21y)
=22(5x-21y)となり、
差の最小値が22であることが分かる。

ケコサシは5x-21y=1となる時の、
(x,y)の最小値が分かれば求まる。
(17,4)がこれに該当するので、
その時の長方形の横の長さは
462×4=1870となる。

(2)から並べる長方形が2種類に増えます。
462×110と363×154の2種類の長方形を使って、
正方形を作ることを考えます。

スセソは110と154の最小公倍数を
求める問題。
(1)と殆ど変わらないですね。

これ以降がこの大問の本番ですが、
タチとツテトナはぶっちゃけ
問題の意味が分からなくても誘導の通りに
計算すれば簡単に解けます。

タチは462と363の最大公約数を出すだけ。
前問とやりかたは全く同じ。
続くツテトナも33と770の最小公倍数を
求めるだけの問題。
こちらも(1)でやったように解くだけ。

最後のニヌネノが難しいです。
今までの誘導で、正方形になるには
一辺の長さが2310の倍数になることが
必要条件であることが分かったのですが、
そこから実際に作れる正方形が
どれなのかを考える必要があります。
(それぞれの長方形を1枚以上は使う必要が
あることに注意が必要)

計算を工夫しないとゴリ押ししないと
いけなくなり、故に時間もかかりやすいので
捨て問候補です。

2310の倍数だということがわかれば、
解答欄が4桁であることから、
2310,4620,6930,9240の4択までは
すぐに絞り込めるので、
どれかを書けば1/4で当たります。

以上が大問4。
(1)の前半2問と(2)の前半3問は、
絶対に取らないといけません。
これだけでも11点分あるので、
この大問はかなり易しいです。

できれば(1)の後半の6点も取って、
計17点取れるのが理想です。

大問5.図形(作図の問題)

rittai07_rippoutai

選択問題の最後は作図の問題。
元々得手不得手の個人差が激しい図形ですが、
それを差し引いてもおそらく
選択問題の中で一番難しいと思います。
なので、選択しないことを推奨します。

特に図形が苦手な人にとっては、
(1)のウから手が止まってしまい、
殆ど点数が取れない可能性さえあります。

逆にきちんと作図ができ、
図形の定理が瞬時に出てくる
いわゆる図形が得意な人にとっては、
点を稼げる大問でしょう。

(1)の作図では途中まで図が描いてあるので、
そこに手順どおり作図をしていきましょう。

まず、アイの条件90度は即答できます。
ここを即答できないなら、
図形問題は選択しない方が無難。

ウの同一円周上の点は、
四角形の対角の和が180度なら、
その四角形は同一円周上にあることを
利用して考えます。
角OCHとOGHが90度なので、
C,G,H,Oの4点が同一円周上にあります。

ここが最初の壁でしょう。
気づければ一瞬ですが、
気づかないとずっと泥沼に嵌まってしまうのが
図形問題の怖いところです。

エは円に内接する四角形の角度は、
その対角の外角と等しい性質、
オは円周角は同じ弧の中心角の1/2である性質を
利用して導き出します。

最後のカは円周角が等しいことから、
C,G,H,Eが同一円周上にあることが分かります。

ここまでが(1)
ウの壁を乗り越えられれば、
最後まで解くのは難しくないでしょう。

(2)では、直線lの場所を変えて
また別の作図をします。
今回は一切図がないので、
余白に一から描くしかないです。

共テではコンパスも定規も持ち込み禁止なので
フリーハンドで描かなくてはいけないのが、
地味にしんどいです。
汚い作図をしてしまうと、
解くときに非常に考えにくいので
なるべく丁寧に、
それでいて素早く作図しましょう。

まず、キですがこれは(1)と全く同じ。
(1)の角DEG=角CHGとなる流れが分かれば、
こちらも問題なく解けます。

問題はク以降から。
こちらも気づければ1分くらいで解けますが、
見えないといつまでも経っても解けません。

ポイントは
・O,R,P,T,Sの5点が同一円周上にある
・OTとRTが外接円の直径となる
この2つ。

これさえ分かれば後は単純な計算で、
クケコとサが求まって終わりです。

難易度自体はそこまで難しくはないですが、
作図をある程度綺麗に描かないと、
情報を見落としがちになってしまう点から、
やはり選択問題の中では一番厄介だと思います。

選択する場合は、(1)は全部押さえてたいところ。
その上で(2)のキまでの計15点取れれば、
ひとまずは及第点といえるでしょう。

講評

document_data_bunseki
大学センターが発表した情報によると、
2023共テ数学ⅠAの平均点は55.65点
昨年の37.96点より18点も上がっていますが、
去年の難易度が異常だっただけで、
平均的な難易度に戻ったといえるでしょう。

とはいえ、各大問の最後の問題などは
どれも中々手強いものが多く、
完答するのには高い学力を要します。

一方で、大問の初めの方の問題は
易しい問題が多く、
基礎的な学力さえあれば
ある程度の点数を稼ぐことは
それほど難しくないでしょう。

傾向と対策

出題範囲と傾向

business_senryaku_sakuryaku_man

今回数学ⅠAから出題された単元は

・数と式
・図形と計量
・データの分析
・二次関数
・場合の数
・整数の性質
・図形の性質

確率集合と論理の出題はありませんでしたが、
それ以外の単元は出ています。
上の2つを含め、
やはり全範囲を網羅して対策するべきでしょう。

傾向としては、
大問1・2が

・式と計量
・図形の計量
・論理と集合
・データの分析
・二次関数

ここまでが必答問題です。
この2つで60点分を占めるので、
万全な対策をしておきましょう。

大問3が
・場合の数
・確率

大問4が
・整数の性質

大問5が
・図形の性質

以上の3つが選択問題。
ここから2つを選択します。

予め選択する大問を決め打ちしているなら、
選択しない分野の対策は
あまり力を入れなくて良いでしょう。

限られた時間内で解ける問題を確実に解く

 

共通テストの最大の敵、
それは時間です。

共通テストの問題は、
国立二次試験や私立一般入試の問題と比べると
比較的簡単にできています。
おそらく時間を無制限に使えれば、
満点近く取れる人は少なくないでしょう。

それでも高得点取れる人が少なく、
平均が6割未満になっているのは、
やはり制限時間があるからですね。

逆に言えば、時間管理さえ上手くできれば
難問を解く力がなくても、
高得点を取ることが可能だということです。

最初の方の問題で考え込んでしまって、
後半の問題が解き切れずに時間切れ。
こんな経験をしたことある人は
いないでしょうか?
これは非常にもったいないです。

難しい問題も時間を多く使えば、
解けるかもしれません。
ですが、例えば3点の問題のために
10分使うことって合理的でしょうか?

10分あれば、簡単な問題を1問2分で解いて、
計5問15点取ることができたかもしれません。
どっちが賢い選択かは言うまでもないですよね。

共通テストで点数を取るためには、
こういった学力とは違う方向の戦略性も
大事になってきます。

取れる問題を確実に取る
この大原則は常に意識しましょう。

 

目標点を予め決めておく

goal_tape

共通テストを解く上で、
予め自分の目標点を決めておくと、
試験中立ち回りやすいです。

目標点が満点の場合に限り、
全問解ききらないといけないのですが、
殆ど人は違うと思います。

例えば目標点が80点の場合だと、
20点分は捨て問に当てれる訳です。

つまり1大問辺り5点分なので、
各大問の最後の問題は捨てても良い、
といった具合です。

最後の問題を飛ばすだけで、
どれだけ時間的に余裕が出るかは
少しでも共テ数学解いた生徒なら
おそらくすぐに分かると思います。

このように予め目標点を決め、
どこまで解いてどこを捨てるかを試験前から
ある程度シュミレーションしておくのと、
何も決めずに目の前に与えられた問題を
ただがむしゃらに解くのでは、
結果に大きく差が出ます。

 

取り組むべき参考書

 

まず基礎レベルの参考書である

入門問題精講ⅠA
基礎問題精講ⅠA

この2つは完璧に仕上げておきましょう。

61MMVAONKWL91cXPNvi3yL

上記の参考書を完璧にした上で、

・大学入学共通テスト数学Ⅰ・A予想問題集
・共通テスト実践模試数学Ⅰ・A(Z会)

といった実戦形式の参考書で
共通テスト対策をしていくことをオススメします。

71SXF38pNRS71LMhZGFwqL

 

無料受験相談

無料受験相談~進路カウンセリング~

当校では随時、無料の受験相談を
行っております。

正しい参考書の使い方、勉強方法、
偏差値アップのための学習計画、
志望校選びについて等、個別に対応致します。

◆武田塾浜松校 浜松の予備校・塾・個別指導◆

住所:〒430-0927浜松駅前ビル
静岡県浜松市中央区旭町10-8 606
電話:053-548-6678 
※受付時間 13:00~21:30(月~土)

JR浜松駅から徒歩2分、新浜松駅から徒歩2分

※1階がチケット自販機のあるビルです。

あなたに合った勉強法を教えます!

無料受験相談に行ってみる