こんにちは！
今回の記事では、名古屋市昭和区にある南山大学の学科の中から、人文学部キリスト教学科についてご紹介致します！
南山大学自体は東海地方では有名な大学ですが、キリスト教神学というかなり絞られた専攻分野上、これから受験生になる方々には他の学部学科と比較してなんとなく近寄りがたい印象を持たれがちだと思います。
しかしそのような世論に反して、良いところがたくさん詰まった非常に魅力的な学科なんです！
そんな南山大学人文学部キリスト教学科の魅力、受験対策等について、今回はお話していこうと思います。
南山大学についての情報
南山大学は、前述のとおり名古屋市昭和区にある私立大学で、文系7学部・理系1学部を有する総合大学です。
全ての学部学科が属する一点集中型のキャンパス（名古屋キャンパス）が魅力で、他学部開講の科目を気軽に履修できたり、全く異なる学問を専攻する学生たちや様々な国から集まる留学生との交流が容易にできたりすることが特徴です。
そこそこ広めのキャンパスですが、名古屋市内にあり徒歩で通える位置に最寄り駅があるため、比較的交通の便が良いのも魅力です。
近隣には学生寮や独居向けの賃貸物件もあるため、実家を離れて暮らす学生にも安心です。(前述のとおり駅から歩ける距離のため、もっと家賃の安いエリアから通うことも可能です)
南山大学の歴史
源流まで遡ると、1932年に設立された旧制南山中学校に辿り着きます。その学校と同じ経営母体が1946年に南山外国語専門学校という旧制専門学校を創設し、翌年には名古屋外国語専門学校と改称されました。
南山大学はその名古屋外国語専門学校を前身校とし、1949年に文学部のみの単科大学として創立されました。
もとは外国語専門学校であったにもかかわらず文学部からのスタートとなったのは、将来的に総合大学へと発展させる目標があったためとされています。
実際に、南山大学は徐々に外国語学部や社会科学部（のちに経済学部へ改組）などの学部を増設していき、2024年現在では文理8学部を擁する総合大学となっています。（初代学長はさらに芸術学部も設置したかったそうです）
なお、南山大学の歴史については「南山大学の歴史」という科目が設置されており、入学すればさらに詳しく学ぶことができます。単なる自校史に留まらず、戦前～現代の学校制度にまで話が広がる科目ですので、あまり南山にこだわりのない学生にもおススメです！
人文学部キリスト教学科について
1962年に、文学部キリスト教学科として設置されました。
カトリックの一派である神言会の神父が創設者でありキリスト教と深い関りを持つ大学ですが、キリスト教学科が設置されたのは創設当初からあった英文学科や独文学科、1950年に設置された哲学科や教育学科（いずれも現在は改組）に10年以上遅れて設置されています。
しかし、一昨年に75周年を迎えた南山大学の歴史からすると初期から存在する学科と考えてよいと思います。
2000年に文学部が人文学部に改称されたのに合わせて、当該学科も人文学部キリスト教学科と改められました。
そこで何が学べるのか・何を目指せるのか
キリスト教学科という名前から狭く深くというイメージを抱かれがちかもしれませんが、キリスト教という軸がある以外はかなり幅広い学びを得ることが可能です。
そもそもキリスト教といっても聖書の解釈や教会の歴史、聖人の思想など学問の対象となる事項は大量にあります。
その他にキリスト教が影響を与えた文化や文学、美術なども対象となるため、学問分野でいえばかなり広い含みを持つ学科です。
目指すことのできる進路としては、カトリックの司祭や宗教科教員など学科特有のもののほか、いわゆる文系就職も可能です。
キリスト教学科の良いところ・特色
1. 少人数体制の教育
少数精鋭的な教育が行われており、教員との距離が近いです。メリットにもデメリットにもなる点かと思いますが、積極的に質問や相談などを行いたい学生にとってはこの上ない環境であるといえます。
2. 豊富な古典語を学べる
旧約聖書はヘブライ語(方言であるアラム語という説も)で、新約聖書はギリシア語で書かれました。また、中世の司祭はラテン語(当時の大学などではラテン語が共通語でした)で神学を学んでいました。
そのため、キリスト教を専門とする学生はこれらの古典語の運用能力がある程度必要となることが想定されます。
1年次はラテン語が必修であるほか、2年次以降は聖書ヘブライ語、聖書ギリシア語を履修することができます。もちろん、ゼロからのスタートが前提であるためあまり心配は要りません。
このような古典語の科目が開講されている大学はかなり貴重です。
3. 豊富な施設・優秀な教員陣
普通の大学図書館(ライネルス中央図書館)のキリスト教関連の蔵書が豊富であるほか、神学図書館という神学に特化した図書館もあります。
カトリック系大学のキリスト教学科ということもあり、教員も優秀であるほか、人数も多いです。
また、南山大の他学科にもいえることですが、教員も様々な大学院で博士号を取得した方々ばかりで自らの専門性を磨き上げ続ける方が多いほか、「教える」ことについても高い能力・意識を持つ方が非常に多いと思います。
南山大学人文学部キリスト教学科の入試情報
いわゆる「一般入試」と呼ばれる、学科試験の結果で合格判定が行われる形式を中心にご説明します。
南山大学の入試では「一般入試」に該当する入試形式は一般入試、全学統一入試(個別学力試験/共通テスト併用[併願可])、共通テスト利用方式の3種類が実施されます。
南山大学の「一般入試」では共通テスト利用の3科目型のみ後期日程の募集が行われますが、キリスト教学科ではそれが実施されず前期日程のみとなる点に注意してください。
また、人文学部の他学科では実施される5科目型が実施されない点にも注意しましょう。
また、南山大学の前期日程は私大では遅めの時期に実施されるため、愛知大学や中京大学など県内の他私大、首都圏のMARCHや関西の関関同立との併願も容易です。
2024年度入試の情報にはなりますが、キリスト教学科に限ったことをいえば日程が被らないため、似た系統の上智大学神学部、同志社大学神学部とも併願が可能です。
1. 一般入試
一般入試については、南山大学の他の学部学科とあまり変わりません。一度の試験で一学科/専攻のみ出願が可能となっており、同日に試験が行われる学科/専攻との併願は不可能です。
英語: 150点 国語(現必須、古漢選択): 150点 世界史/日本史: 100点
といった配点になっています。特殊性の高そうな学科ですが人文学的な色が強いので、文系科目の基礎的な学力が求められていると思います。
後述の全学統一入試とは異なり、共通テスト併用は不可能な点にご注意ください。
2. 全学統一入試
一度の試験で複数の学科/専攻への出願が可能な試験です。急な変更がなければ一般入試の直前期に行われるため、一般入試との併願も可能です。
独自試験のみを受験する方式と共テ併用方式(後述)があります。この二つの方式も併願可能で、柔軟性が高いです。配点は以下のとおりとなっています。
英語: 100点 国語(現必須、古漢選択): 100点 世界史/日本史/数学(ⅠAⅡ): 100点
一般入試と異なり、数学で受験できる点が人によってはプラスに働くかもしれません。
3. 全学統一入試 (共テ併用)
共テ併用は事前に受験した共通テストから3科目、上記3科目のうち英語と国語の2科目が判定に使用されます。配点としては以下のとおりとなります。
共通テスト: 300点(各100点×3) 英語: 150点 国語: 150点
なお、共通テストは実施された全科目から選択可能です。たとえば、地歴のうちあまり利用されない日本史Aや世界史Aといった科目、数学では簿記や情報といった科目も使用可能なのが特徴です。英語以外の外国語科目も全て利用可能です。
稀に数学ⅠAと間違えて数学Ⅰを解答してしまう受験生がいますが、仮にそうなっても点数さえ取れれば問題ないということです。
ただし、公民を二科目以上選択できない、理科は二科目選択できるものの同一名称はNG(たとえば、理科基礎で化学基礎を選択した場合、化学は使用できないなど)といった制約はあります。
2025年度入試からは共通テストが新課程に移行し科目の再編があるため、その点ついて南山大学の公式発表がありました。
それによると、現時点で情報が基本的に理工学部のみで利用可能となる旨が確認できるため、全科目選択可という特徴は崩れることになりそうです。しかし、それ以外の科目はほぼ利用可能なため科目選択の幅広さ自体は維持されるといえます。
4. 共通テスト利用方式(3教科型)
共通テストの成績のみで合格判定が行われる方式のうち、3教科が使用されるものです。
2024年度入試では全学統一の共テ併用と同じく全科目選択可能ですが、2025年度入試からは情報が利用不可となる点にご注意ください。
配点も前述の共テ併用と同じく100点×3科目の300点満点です。
共テ併用と異なり、理科が一科目のみ選択可能な点にも注意しましょう！
5. その他の入試方式(学校推薦型選抜など)
2024年度のキリスト教学科では、学校推薦型選抜(旧来の指定校推薦)の募集がありました。
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その他に修道士・修道女。神学生を対象とした特別入学審査、帰国生入試などが実施されましたが、総合型選抜(旧来のAO入試)の募集は行われませんでした。
また、2024年度の同学科では、社会人入学審査が実施されました。1年次入学、2年次編入、3年次編入とかなり幅広いです。来年度も実施されるかは不明ですが、参考としてお伝えします。
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