英単語の勉強法徹底解説 アウトプット・リーディング編
インプット編では、インプットとアウトプットのサイクルが重要だと述べました。では、アウトプットはどのように行えばよいのでしょうか？
アウトプットはインプットで得た情報を実践する過程です。ここでは、リーディングに絞って解説していきたいと思います。
リーディング力をあげる英単語のアウトプット法
リーディング力をあげるには、英単語の意味・スペル・コロケーションといった情報を自由にひきだせるようになることが必要です。そのためには、ミニマルフレーズを活用した暗記と多読が効果的です。
ミニマルフレーズを活用した暗記
ミニマルフレーズとは、システム英単語が採用するフレーズです。このフレーズは入試で出やすい意味と形で構成されており、活用することで意味、スペルに加えて、コロケーションといったリーディング力アップに必要な情報をインプットできます。これをひたすら赤シートを活用して反復しましょう。
基本的な暗記法
基本的な暗記法についても明記しておきます。
まず、英単語に限っていえば、見るベースの暗記と書くベースの暗記が存在します(リスニングでは、聞くベースの暗記が存在します。)。リーディングのための英単語の暗記では、全体は見るベースで行い、部分は書くベースで行うという方法が効果的です。
見るベースの暗記と書くベースの暗記
見るベースの暗記とは、視覚本位の暗記です。英語のスペルをみながら、訳部分を赤シートでかくして覚えていくという方法です。このとき、単語の発音や意味などは声にだすようにしましょう(声が出せない場合は口パクでも可)。これによって、視覚・聴覚などを活用しながらアウトプットを行うことができます。一つのミニマルフレーズに対して、赤シートでかくして答えられるまで繰り返すようにしましょう。
見るベースで範囲を一周したあとは、再度範囲を見直すことになります。このとき、復習時にどうしても覚えられない単語を発見したら書くベースの暗記を行いましょう。書くベースの暗記では、文字通り単語を書いて覚えることになるのですが、単語を書きながら、発音を声に出し(口パクでも可)、意味も声に出すようにしましょう。これにより、意味、スペル、発音をアウトプットしながら効果的に暗記ができます。
暗記サイクル
暗記で重要なことは反復と長期サイクルです。たとえば英単語100語をマスターするとしましょう。そうした場合、2日間で反復サイクルを回すより、7日間でサイクルを回したほうが効果的です。エビングハウスの忘却曲線などに示されるように、短期記憶(1日に行なった暗記)を数日間反復し、長期記憶に落とし込む過程が重要です。
武田塾では、4日2日サイクルを採用しています。1週間で400語を覚えるならば、1日目に1-100、2日目に101-200…5・6日目に1-400といったふうにサイクルを回していきます。
もし、このサイクルでも覚えられないという方がいましたら、追跡サイクルも参考にしてみてください。追跡サイクルとは、前日にやったことを復習してから今日の課題に取り組むサイクルのことです。たとえばですが、1日目に1-100を、2日目には前日の1-100を復習したあとに101-200を行なっていく…といったサイクルです。5,6日目には1-400を繰り返すようにしましょう。
多読
意外と意識されていないことですが、単語をリーディング上の実践レベルで活用したいなら、英語長文を多く読み、覚えた単語と多く出会うことが必要です。
英単語の勉強も、英語学習を広い視野でみれば単なるインプットにすぎません。単語帳で単語を答えられることと、長文で実際にその単語に出会って解釈できるかは、実は同じことではありません。
単語を覚えたはずなのに、実際の長文では意味が頭に浮かんでこなかったという人は、単純に演習量が足りていないといえます。
では、単語帳での暗記と、この多読をどの程度の比率で行えばいいのでしょうか。多読には単純に長文読解の問題集を行うというのが一つの手ではあります。ですが、一日1長文のペースではあまり多くの単語に出会うことはできません。
そこで、BBC NewsやNHK World Japanなどのアプリを活用して、スキマ時間で多くの英語長文を読むように心がけましょう。スマホの辞書機能を用いれば、わからない単語の意味なども検索できます。
以上が、リーディング向上のための単語の学習法です。
まとめると、単語帳をマスターして、多読を行うというのが基本的なルートになります。
