【大学の学部紹介】富山大学人文学部編~人文学部ってどんなところ？~

こんにちは、武田塾富山校講師の寺嶋です！

みなさん富山大学人文学部はどのような学部か知っていますか？

人文学部について「本が好きな人が多そう」「女の子が多そう」「国語・英語を勉強する学部」

というような印象を持っている方が多いのではないでしょうか。そもそもよくわからない方もいると思います。

そこで今日は富山大学人文学部について詳しく説明していきたいと思います。

どこにあるの？

OIP

人文学部は五福キャンパスと呼ばれる場所にあります。

人文棟は奥の方に位置しており、暗いイメージがあるのですが、立地面での唯一の利点は食堂に近いことです！

お昼の時間になると五福キャンパスにいる学生の多くが集まるので少しでも遅くなると長蛇の列です。人文学部棟から

行けば比較的早めに並べるので、焦ってバクバク食べる必要がないのはいいですね～。

どんなことが学べるの？

人文学部は人文学科のみです。2年生からは８つのコースの各分野のどこかに所属します。

専攻以外の授業が取れなくなるわけではないので、興味のある授業は積極的に受講するのがいいと思います。

コース及び分野は以下の通りです。・〇〇はこんな人が向いているよというのを簡単に書いてみました。

1,哲学・人間学コース（哲学/人間学）

　・社会科（公民科）の教員免許状取得希望者

　・数学的、論理的思考に興味ある人→哲学

　・国学などに興味がある人、子供の行動を哲学的に考えたい人→人間学

2,歴史文化コース（日本史/東洋史/西洋史/考古学）

　・社会科（地歴科（専門科目歴史（日本史・世界史）））の教員免許状取得希望者

　・狭く深く歴史を学びたい人

3,心理学コース（心理学）　人気コースで、毎年試験、面接があります。

　・心理学に興味がある。

　・先生一人当たりの学生数が少ないのがいい人。

4,社会文化コース（社会学/人文地理/文化人類学/国際関係論）

　・社会科（地歴科（専門科目地理））の教員免許取得希望者

　・社会の構造などに興味がある→社会学

　・地図の中に人々の生活を見るのが好き→人文地理

　・世界の民族、その民族の文化に興味がある→文化人類学

5,言語学コース（言語学/日本語教育学）

　・日本語教育免許証取得希望者（正式な資格ではなく、単位取得証明書のようなもの）

6,東アジア言語文化コース（日本語学/日本文学/朝鮮言語文化/中国言語文化）

　・漢文訓読、日本語の方言や敬語に興味がある人→日本語学

　・日本文学に興味がある人

　・韓国社会、韓国の文学作品、芸術、韓国語に興味がある人→朝鮮言語文化

　・中国社会、中国の文学作品、芸術、中国語に興味がある人→中国言語文化

7,英米言語文化コース（イギリス言語文化/アメリカ言語文化）

　・イギリス、アメリカへの留学（特に交換留学）に興味がある人。

　・将来的に英語を使いたい人

8,ヨーロッパ言語文化コース（ドイツ言語文化/フランス語言語文化/ロシア言語文化）

　・ヨーロッパの文化や言語に興味がある人

私が講義を受けてきた感想を各分野の先生方の専門に触れながら書いていきたいと思います^^

※受けたことがない分野の授業については省かせていただきます。

哲学・人間学コース（哲学/人間学）

哲学分野（教員2名）：

1名は古代ギリシャ哲学（プラトン・アリストテレス中心）が専門で、ニコニコしながら楽しそうに話されます。もうすぐ定年退職されますが、教員補充がどうなるかわからないので、古代ギリシャ哲学をやりたい人は迷いどころだと思います。もう1名は近世ヨーロッパの論理学、数学の哲学（ライプニッツ中心）が専門で、かなり情報量の多い授業をしてくださいます。哲学者の思想のみならず生い立ちや、性格などが知れる講義もあります。

人間学分野（2名）：

1名は女性で日本近世の儒学・国学思想が専門です。倫理で取り上げらることが多い『風土』の著者、和辻哲郎がどのように「倫理」を考えていたかを一冊の著書を購読して考える講義などがあります。哲学に興味あるけど、哲学書を一人で読むのは..．という方におすすめです。もう１名はメルロ＝ポンティの現象学が専門です。乳幼児期の子供の発達について哲学的に学ぶ講義もあり、人間発達科学部（教育学部）の学生が履修することもあります。心理学で開講される子供の心理学についての授業と合わせて履修しても面白いですよ！

歴史文化コース（日本史/東洋史/西洋史/考古学）

日本史（1名）：

日本古代の社会文化史が専門です。展示会や博物館のイベント、日本史関係のテレビ番組の紹介など様々な情報を教えてくださいます。北陸地域の歴史にも詳しいので、県外から来た人はもちろん、県内出身の人でも知らないような「なるほど！」な知識を得られます。

東洋史(1名）：

宋元時代の法制度が専門です。中国は古代からアジアで大きな影響力を持っていたので、日本史・朝鮮言語文化・中国言語文化の学生にとっても知識の幅が広がる講義もあります。日本、韓国の歴史についても詳しいので、受講生にその分野の学生がいると関連付けて話してくださいます。

西洋史（2名）：

1名はスウェーデン史が専門です。講義前に突然音楽が流れるなど、楽しい先生です。もう1名はフランス近現代史が専門です。ナショナリズム、反ユダヤ主義などを学ぶことが出来ます。現代の社会問題や、最近のニュースと関連付けて講義してくださるので、ニュースの見方や、様々な角度からの考え方を学ぶことが出来ます。

心理学コース（心理学）

心理学（３名）:

1名は女性の先生で臨床心理学、1名は社会心理学・集団心理学、1名は認知心理学が専門です。3名とも授業内に、プチ心理学実験のようなものがあって、とても面白いです。大学で学ぶ心理学は小難しそうと思うかもしれませんが、少しでも興味がある人は履修することをお勧めします！自分のことを分析してみたり、ビデオを見てアハ体験をしてみたりと楽しいですよ。

東アジア言語文化コース（日本語学/日本文学/朝鮮言語文化/中国言語文化）

日本語学（2名）：

1名は漢文訓読が専門で、ベトナム・中国・日本・韓国の漢字文化圏の訓読本を用いて学びます。ベトナムが漢字文化圏って印象なかったのですが、言われてみればベトナム語と中国語って雰囲気が似てるんです。面白いですよね。もう1名は方言や敬語など社会言語学が専門です。関西の先生で、テンポよく講義されます。自分の話す方言って気になりませんか？自分と違う方言を話す人と関わる機会がグンと増えるので、1年生の時は特に方言についてよく話しました。今でもこれ方言なの？！と驚くことがあります。「日本語」を学ぶのも面白いですよ！

朝鮮言語文化（2名）：

1名は女性の先生で文学作品が専門です。ＫＰＯＰが世界的に流行して韓国の文化、商品はどんどん世界市場に出ていますよね。ミーハーな見方ではなく、学問的に韓国の文芸作品やドキュメンタリーを読み解く講義があります。主観を抜いて受け取ることの難しさ、大切さを学びます。もう1名は朝鮮語学が専門です。日本語と韓国語はよく似ている、日本語から韓国語の〇〇という言葉が出来たというような話がありますが、本当のところどうなんだろうということを学ぶような講義があります。また、日本語が時代とともに変化するように、韓国語も変化しているわけで、どのような変化があるかについても学びます。