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さて、みなさんは古文の勉強を進めていますか?
古文単語や助動詞などは覚えても、文章になると誰が何をしているのか分からなくて苦手…
と思う人もいると思います。
そこで今回は、言動の主語や登場人物の関係性を把握するのに重要な敬語をマスターするコツをお伝えします!
目次
1、古文の敬語は現代語と一緒?
2、特別な敬語表現
3、まとめ
1、古文の敬語は現代語と一緒?
日本では、話し手(書き手)が話題の中の人物や聞き手(読み手)に対して、社会的位置や年齢などに配慮して敬語を使います。
古典の世界は身分社会なので、現代よりはるかに多く敬語が用いられていますが、基本的には現代の敬語と同じです!
古文だからと身構えず、気楽に考えていきましょう!
敬語の種類
敬語には、以下の3種類があります。
尊敬語話し手(書き手)が、話題の中の動作をする人に敬意を表す
給う(賜う)、おはす、おほす、召す など
⭐︎訳し方 …なさる、お…になる
謙譲語話し手(書き手)が、話題の中の動作の受け手に敬意を表す
奉る、参る、聞ゆ、参らす など
⭐︎訳し方 …し申し上げる、…してさしあげる
丁寧語話し手(書き手)が、聞き手(読み手)に敬意を表す
侍り、さぶらふ、候ふ
⭐︎訳し方 …です、…ます、…ございます
「給ふ」の二つの用法
「給ふ」には、尊敬と謙譲の二つの用法があるので要注意です!
四段活用(は、ひ、ふ、ふ、へ、へ)…尊敬
下二段活用(へ、へ、ふ、ふる、ふれ、○)…謙譲
謙譲語「給ふ」は、会話文、手紙文中で話し手自身の「見る、聞く、思ふ、知る」について「…ております、…させていただく」と訳します。謙譲語にもかかわらず、聞き手への敬意です。
2、特別な敬語表現
古文の敬語には、以下の4つの特別な敬語表現があります。
二方面に対する敬語表現
一つの動作についいて、話し手(書き手)が、動作をする人、動作をうける人の両者に対して同時に敬意を表現することを二方面に対する敬語表現と言います。
(かぐや姫は)いみじく静かに、公に御文奉りたまふ
奉り(謙譲語)…書き手から、御文を受け取る公(天皇)に対する敬意
たまふ(尊敬の補助動詞)…書き手から、公(天皇)に御文を出すかぐや姫に対する敬意
書き手が、御文を受け取る公と御文を出すかぐや姫に対して同時に配慮したので、このような表現になります。
最高敬語(二重敬語)
「少納言よ、香炉峰の雪いかならむ」とおおせらるれば
仰せは「言ふ」の尊敬語、らるれは尊敬の助動詞です。尊敬の語が二つ重ねられていますね。
最高階級(天皇、皇后、中宮など)、またはそれに準ずる人の動作を表現するときに使われるこのような表現を最高敬語(二重敬語)と言います。
文章中に登場人物が複数登場しても、最高敬語(二重敬語)から身分を判定できます。
絶対敬語
「よきに奏したまへ、啓したまへ」
「奏す」「啓す」は特定の相手に限定して用いる語で、絶対敬語と言います。
「奏す」は天皇・上皇 「啓す」は皇后・中宮・皇太子など
に使います。
自尊敬語
(天皇)汝が持ちてはべるかぐや姫奉れ(ア)。顔かたちよしと聞こしめて(イ)、御使ひを賜び(ウ)しかど、
この例では、天皇は竹取の翁に自己の行為に尊敬語(イ)(ウ)を使い、相手の行為に謙譲語(ア)を使っています。いずれも天皇から天皇自身への敬意です。
このように特に身分が高い人物が自分を敬うために用いる敬語を自尊敬語と言います。
3、まとめ
古文の敬語に対する意識は少しでも変わりましたか?
覚えることはもちろんありますが、現代語と基本的には同じなので、あまり身構えなくても大丈夫です!
今回の記事が、みなさんの古文の勉強に少しでも助力になれば幸いです!