受験勉強に追われる日々をお過ごしの皆さん、多くは悩み多き10代の方々なのではないでしょうか。
学校のこと、友達のこと、恋のこと、家族のこと…色んなことに悩みながら勉強を頑張っているのに、なかなか成績が上がらなかったら？
悲しいやら、腹立たしいやらで、自分にがっかりしたり、他の悩みもより大きいものに思えたりしませんか？
今回は、校舎長が勉強の成果が出ずに落ち込んで何もかもを投げ出してやろうと思っていた時に、救ってくれた先生の話をしようかと思います。
Q先生
その先生は、私が通っていた中高一貫校の英語の担当で、少し気だるげな小柄な紳士といった風貌の方です。
「自分の名前は、普通にローマ字で書くと変な発音されちゃうんだ」と言って、サインや参考書への記名には、Qのイニシャルを使っていました。
なので、ここではQ先生と呼びますね。
進学校で成績が悪いとピリピリした対応をする先生が多い中、英語が得意な生徒にも苦手な生徒にも、同じように接していたのがとても印象的でした。
以前他の記事にも書きましたが、私は英語の成績がすこぶる悪く(他の科目もですが)、中学1年の頃から居残り補習の常連でした。
ほぼ毎日、早く終わらせて部活したいな、遊びたいな、とかいうことばっかり考えて、補習をやり過ごしていました。
殆どの先生は、お前らが馬鹿だから苦しい思いをさせてやるのだと云わんばかりの態度で、毎日の放課後が苦痛で堪らなかったのを覚えています。
でもQ先生は
「俺も早く帰って奥さんの淹れたコーヒーを飲みたい」
なんて言いながら補習をするものだから、先生も早く帰りたいんだ、と思って勝手に親近感がわいて信頼できるような気がしました。
努力なんて無駄
私の通っていた学校には『毎日の記録』と言って、科目ごとの勉強時間と3行ほどの日記を書いて毎日提出しなければならないノートがありました。
登校時に提出すると、学習時間や日記の内容に対して先生方が一言書いて下校までに返してくれるシステムでした。
高校1年生のある時期、私は成績を上げてやろうと一念発起して、急に勉強を頑張り始めました。
勉強をする習慣も殆どなかった私には、1日2日やっただけでかなりキツく、なんでこんなに頑張ったのにすぐにスラスラ解けるようにならないんだ！と勝手にむしゃくしゃして
「努力なんて無駄、いくらやっても勉強なんかできるようにならない」と3行日記に書いて提出しました。
勉強以外にも色んなことで悩んでいたので、余計に暗い気持ちになって
どうせ私は何をやっても上手くいかないような人間なんだ…と思って、もう全部投げ出したい！逃げたい！という気持ちで書いたのを覚えています。
（1、2日やった程度で何を言ってるんだ、という感じですが…笑）
下校時刻になり返されたノートを開くと、その日のコメント担当はQ先生でした。
本当にそうかな？
「本当にそうかな？」
私の書いた「努力なんて無駄」にアンダーラインが引いてあり、この一言だけが赤いボールペンで書いてありました。
当時、3行日記にネガティヴなことを書くと、呼び出して怒鳴ってくるような先生もいました。
甘ったれた話ですが、もしこの日、他の先生が担当でいつものように「ふざけるな、気分が悪いことを書くな」などと怒鳴られていたら、私は二度と勉強しなかっただろうな、と思うのです。
Q先生は英語の先生の中でもたくさんの知識を持っており、でも偉そうに威張ることもなく、人知れず努力を重ねたのだろうな、ということがその姿からわかるような先生でした。
だからこそ、当時の私の心にストンとはまるコメントでした。
頑張って勉強しても意味なんてない？
本当にそうかな？
どうせ自分なんか何をやっても上手くいかない？
本当にそうかな？
自分なんか生まれてこないほうがよかった？
本当にそうかな？
たくさんの悩みを抱えてネガティヴな考えに囚われそうになっていた自分に、心の中で何度も問いかけてみました。
私はその日の放課後も、数学の勉強をやりました。
できない問題にぶち当たっても、毎日暇さえあれば数学の問題を解きました。
もうできない、と思ってしまいそうな時には「本当にそうかな？」と考え直してみるようにしました。
その結果は、以前の記事にも書いた通りです。
努力はきちんと結果になって現れました。
努力したのに結果が出ない？
一生懸命勉強して、それでもテストや模試で結果がでなかったら
「もう志望校合格なんて、無理だ～」と諦めてしまう人もいると思います。
「二度と勉強なんてするかよ！やっても意味ないわ！」と臍を曲げてしまう人もいると思います。
そんな時、「本当にそうかな？」と自分に問いかけてみてください。
今日は結果が出る前日なのかも知れない。
もしかしたら、勉強のやり方が間違っているだけかも知れない。
明日には、結果が出ている可能性もあります。
正しい方法でやれば、努力は必ず実ります。
もうちょっとだけ、諦めずに頑張ってみませんか？
武田塾佐賀校 校舎長 安藤沙記
武田塾佐賀校では、勉強に悩む皆さんを全力でサポートし、正しい勉強方法をお教えしています。
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