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2022年度早稲田大学各学部入試研究 その2(共テ利用・総合型)

こんにちは。武田塾太田校です。今回は前回に引き続いて、早稲田大学の2022年入試の中から、『大学入学共通テスト利用入学試験』と『総合型選抜』について考えていきたいと思います。

 

 

大学入学共通テスト利用入学試験

大学入学共通テスト利用入学試験の最大の特徴は、共通テストの成績のみ、あるいはそれに早稲田大学独自の書類選考を加えて合否判定を行い、早稲田大学のキャンパスにおいて試験を実施しない入試だということです。更に全学部で実施しているわけではないこと、またこの選抜方式による定員が一般選抜に比べて少ないこともその特徴だと言えます。なお、この選抜方式における全学部共通の注意点としては以下のものがあります。
●一般選抜との併願可能
●英語はリーディング100点、リスニング100点の計200点を各学部の配点に圧縮する
●地歴公民/理科に関して必要科目を2つ受験している場合、高得点の方を自動抽出する
●理科基礎2科目と理科本科目1つの両者を受験している場合、高得点の方を自動抽出する

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政治経済学部

定員:政治学科15名 経済学科25名 国際政治経済学科10名

国語 200点
地歴・公民から1つ 100点
数学1A 100点

数学2B 100点
理科基礎4分野から2つ、または物理、化学、生物、地学から1つ 100点
英語 200点
の合計800点

一般選抜と比べると、共通テスト利用の場合は、数学1Aと数学2Bの両方が必須となっていて、数学重視の傾向がより一層強く見られます。

法学部

定員:100名

国語 200点
地歴・公民から1つ 100点
数学1A 100点
理科基礎4分野から2つ、または物理、化学、生物、地学から1つ 100点
外国語 200点
【選択科目(ただし必須科目で選択したものを除く)】
地歴・公民からさらに1つ、数学2B、理科基礎4分野からさらに2つ、または物理、化学、生物、地学からさらに1つの内のどれか 100点
の合計800点

法学部も選択科目まで含めると、数学1A2Bで受験可能なので、私立専願の学生よりも、国立大学との併願の学生にとって有利な入試だと言えます。

社会科学部

定員:社会科学科 50名

国語 100点(200点を100点に圧縮)
地歴・公民から1つ 100点
数学1A 100点
理科基礎4分野から2つ、または物理、化学、生物、地学から1つ 100点
外国語 125点(200点を125点に圧縮)

【選択科目(ただし必須科目で選択したものを除く)】
地歴・公民からさらに1つ、数学2B、理科基礎4分野からさらに2つ、または物理、化学、生物、地学からさらに1つの内のどれか 100点
の合計625点

この共通テスト利用型でも、社会科学部は英語と国語の2倍の配点傾斜をほぼ無くし、すべての教科の配点をほぼ同じにしています。5教科満遍なくできる人、地歴公民が得意な人にとっては有利になるでしょう。

人間科学部

定員:人間環境科学科 5名 健康福祉科学科 5名 人間情報科学科 5名
[学科の併願可能]

国語 100点(200点を100点に圧縮)
地歴・公民から1つ 100点
数学1A 50点(100点を50点に圧縮)
数学2B 50点(100点を50点に圧縮)
理科基礎4分野から2つ、または物理、化学、生物、地学から1つ 100点
外国語 100点(200点を100点に圧縮)
の合計500点

人間科学部も5教科を完全に同配点にして合否判定を行うので、英語や国語がそれほど得意ではない学生に有利・・・と言いたいところですが、学部合計でわずか15名の定員ではケアレスミスで天国から地獄ということもあるでしょう。

スポーツ科学部

2つの方式があり、併願が出来ます。
共通テストのみ方式 定員:スポーツ科学科 50名

国語 100点(200点を100点に圧縮)
数学1A 100点
外国語 200点
【選択科目】
地歴・公民から1つ、理科基礎4分野から2つ、または物理、化学、生物、地学から1つの内のどれか 100点
の合計500点

共通テスト+競技歴方式 定員:スポーツ科学科 50名

国語 100点(200点を100点に圧縮)、または数学1A 100点から1つ
外国語 200点
【選択科目(ただし必須科目で選択したものを除く)】
地歴・公民から1つ、数学から1つ、理科基礎4分野から2つ、または物理、化学、生物、地学から1つの内のどれか 100点
[書類選考]
スポーツ競技歴調査書 200点
の合計600点
 
スポーツ科学科は2つの方式があり、競技歴方式はちょうど、一般選抜と総合選抜の中間的なタイプの方式であると考えられます。

 

総合型選抜

総合型選抜試験とは、いわゆる『AO入試』のことを指します。大学側が提示する“アドミッション・ポリシー(大学側が求める学生像)”に照らし合わせて、合致する学生を採用していくという形式で、アメリカではメインの選抜方式のようです。ただ、『入学するのはそれほど難しくないが卒業するのが大変』なアメリカの大学入試制度を、『入るのは難しいが卒業するのは楽チン』な日本の大学の入試制度に導入するのはまだ一般的とは言えません。最近増えてきつつあるとは言っても、まだ一般選抜のほうがメインとなっています。

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新思考入学試験

新思考入学試験とは、『グローバルな視野と高い志を持って自らの出身地域に対して社会的・文化的・学術的な貢献を行える学生を募集する』制度のようです。この入試を実施するのは、法学部、商学部、文学部、文化構想学部、人間科学部、スポーツ科学部の6学部で、定員は各学部とも若干名となっています。1次の書類審査後に、早稲田キャンパスにて2次試験となる論理的思考力を試す総合問題を受験します。その後最終選考として各学部が指定する共通テスト(3教科3科目)の得点によって合否を判定します。

 

自己推薦入試

社会科学部において実施されます。全国を7つのブロックに分け、選考を実施します。1次選考が書類審査、2次選考が小論文と面接です。定員は35名となっています。評定以外にも、何らかの特筆すべき優秀な成績を高校生活で残していたり、資格、ボランティア経験などが必要となります。

 

英語による学位取得プログラムへの入学試験

英語を介して大学での学位取得を目指す選抜です。世界共通語としての英語を原書講読や会話としてのレッスンだけではなく、普段の講義やゼミなどもすべて英語を公用語として使用し、グローバルな人材を育成するためのプログラムへの選抜です。この方式を採用しているのは、社会科学部、基幹・創造・先進の各理工学部、文化構想学部、国際教養学部となります。これらの中には4月入学だけではなく、9月入学の選抜形態も用意されている場合があります。
選考では、1次で英語の外部技能テストの結果を提出し、2次で面接とその他の試験を課す場合が多いです。国際教養学部のみ100名を4月入学として取りますが、それ以外の学部は若干名の採用となります。

その他の総合型選抜入試

以上に挙げたもの以外にも、外国人や帰国子女を念頭に置いた『日本語による学位取得プログラムへの入学試験』(社会科学部)や、トップアスリートを募集する選抜(スポーツ科学部)、数学オリンピックに代表される理数系の大会受賞者のための選抜(先進理工学部)、創生入試と呼ばれる建築学科による才能ある学生を募集する特別入試(創造理工学部建築学科)などがあります。いずれも採用は若干名から35名ほどとなっています。

総合型選抜は、特定の能力に秀でた人物の募集の他に、地域に貢献できる人物を募集するという新しいコンセプトも見られるようになりました。これらから、一般選抜とは別に、早稲田を受験することのできるチャンスが増えたとも言えます。是非この入試制度をうまく活用して合格の可能性を広げてほしいところです。

 

まとめ

2回に渡って早稲田大学の2022年入試の主な選抜方式について見てきました。個人的には、入試の方法が複雑になるというのはあまり良いことだとは思えません。なぜなら選抜方式が複雑になればなるほど、その変更もまた毎年のように行われるようになるからです。そうなると不利になるのは受験生であるみなさんになります。早稲田ほどのビッグネームになれば以前からそこに憧れて入学を目指す学生もいるはずです。彼らにとっては、目まぐるしく変わる選抜方式は学習計画にも影響が出るであろうからです。
今回取り上げた、“共通テスト利用型選抜”、“総合型選抜”ともに一般選抜に比べて定員が明らかに少なくなっている場合がほとんどです。将来早稲田大学でのキャンパスライフを夢見ているみなさんは、まずは一般選抜で合格できるような学力を身につけることが大切でしょうその結果として、英語の4技能テストで高得点を取ったり、数学オリンピックに出場したりすることができるのならば、その副次的な産物として総合型選抜の恩恵を受けることもあるでしょう。
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