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良書の探し方 ―短い人生の中で価値のある一冊に出会うために―

みなさんこんにちは。武田塾太田校の中の人です。よく塾生のみんなから、
『先生~、○☓△って参考書どう思いますか~?』
なんていう、ものすごく抽象的な質問を受けることがあります。まぁ、質問してくる学生は、“その参考書の評価を求めてるんだろうなぁ”と思うのですがどうでしょうか?

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 参考書の評価に関しては、それはそれは多くの方々がYou Tubeやブログなどで行っていますよね。武田塾チャンネルでもたくさんの参考書の評価をした動画がありますよね。このブログでは、参考書だけではなく、一般的な“良書”の見つけ方をお教えしたいと思います。

 

[目次]

1. ベストセラー=良書ではない

2. 良書とは時間というフィルターの中を掻い潜ってきたものである

3. 世界一のベストセラーは聖書!

4. 参考書の“良書”の見分け方

5. 良書を見つけたかったら『奥付』を見よ!

6. まとめ

 

1.ベストセラー=良書ではない

 例えばみなさんが本屋さんに行って、なにか面白い本を読みたいと思ったとします。そうすると、多くの人は店舗の入口近くで平積みされて、大々的に宣伝されている“話題の新刊”や“今流行のベストセラー作家”といったものを手にとって見るかもしれません。確かに、こういった書籍は実際に売れていることが多く、沢山の人が読んでいることもあると思います。あとは、ネットの書評やランキング等を見るといった人もかなりいると思います。これ以外にも、目を引くような帯がついている本というのも気になっちゃいますよね。例えば『泣ける!口コミで50万部突破!!』なんて書いてあったら、ついついどんな本なのかを確かめたくなってしまうというものです。

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 こういった書籍は現在という時点に限定するのならば売上はトップですが、もっと長い期間でその売上部数を考えてみた場合 ― 例えば数十年以上といった長期間だった場合 ― 、その冊数はどれほどのものでしょうか?今のベストセラー本が10年後にも大量に売れ続けていることがあるでしょうか?このように考えると、『現時点の売上=良書』とは言えなさそうですね。

2.良書とは時間というフィルターの中を掻い潜ってきたものである

 良書とは、売上に代表されるような短期間で築き上げられるような指標によって判断されるものではないはずです。では何によって判断されるのか?と言ったら私の答えは唯一つです。それは時間です。つまり長期間に渡って多くの人たちに読みつがれてきた書籍こそが、“良書”という称号を与えられるのだと言えます。
 なぜかと言いますと、長期間(それは数十年から数百年といった期間のことを念頭に置いています)に渡って読み継がれてきた書籍があるとします。もしその本が数百年前に書かれたものだとすれば、その当時はまだ印刷技術も稚拙で、コピー機もなかったことでしょう。そのような中で生き残ってきた書籍とは、つまり『これは後世の人達にも読まれるべきものだ!』と感じた人達によって手作業で筆写され、複数のコピーが作成され、それらを読んだ人たちがまた同じように感銘を受け、更にその本を手作業で複写して・・・といった様にして伝えられてきたのです。

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3.世界一のベストセラーは聖書!

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 世界一のベストセラーは『聖書』である、と言われますが、その成立ははるか昔ですよね。イエスの処刑後だとしても約2000年ほど前に成立したものです。その発行冊数は、少なく見積もっても50~60億冊といわれているからビックリですね。その冊数もすごいですが、やはり私は2000年も読まれ続けているというその事実に対して素直に感心しています。私は、生徒たちに対してよく『古典を読みなさい』と言いますが、これも“時間をかけて生き残ってきたものこそが良書の証である”という考えに基づいているんですね。そして、この考えに従えば、すなわち、“良書とは古典のことである”といえますね。世界や日本国内の偉人たちの残した文学作品や哲学書といったものこそが、良書と呼ばれるにふさわしいのではないでしょうか?

4.参考書の“良書”の見分け方

 実は、この“良書の見分け方”は、今の皆さんが一番気になる『参考書の良書の探し方』にも使えるんですね。つまり、長期間に渡って多くの受験生たちに読み継がれてきた参考書こそが、やはり“良書”と言えるわけなんです。だとしても、
古い参考書なんてもう売ってないじゃないですか!
とか
私、人が使った参考書なんて汚いし使いたくありません!
なんて声が聞こえてきそうです。どうかご安心を。綺麗で新書特有のインクの匂いがする“良書”をちゃんと紹介しますから。

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5.良書を見つけたかったら『奥付』を見よ!

 奥付(おくづけ)とは、本の末尾に記載されている書誌に関する事項のことを言います。特に、和書では奥付を記す慣習があります。その一方で、洋書には奥付がなく、扉に標題、著者名、出版社、出版年等を記すのが通常となっています。
 この奥付の中で特に重要なのが、出版日に関する情報です。そこには『版』や『刷』という表記があります。『版』とは、平たく言えば“バージョン”のことです。その本のオリジナルが改定されれば、版が上がってきます。『第5版』とあれば、オリジナルの内容が5回書き直されている、という意味になります。また、『刷』とは、印刷回数を表します。『第5版 第3刷』とあれば、その本は“5回オリジナルが書き直され、更にその第5版の書籍がとても売れているので3回も印刷した”ということを意味しています。
 ということは、この奥付の版や刷の回数が多いほど、その参考書は何度も改訂され、さらに何度も印刷されている、ということがわかるわけです。

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 例として、今私の手元にある『チャート式 基礎からの数学Ⅲ』(いわゆる青チャート)の奥付を見てみましょう。そこには
初版 第1刷 1967年2月1日
とあり、更に延々と10回ほど改定作業があったことが綴られ、最新は、
改訂版 第13刷 2020年6月1日
とあります。つまり、最新の改訂版(2018年)の作業後に印刷したものが全て売れてしまって再度印刷するという作業をなんと13回も行っていることがわかります!
 数研出版のチャート式は、50年以上に渡って多くの受験生たちによって支持されてきた、良書であることが証明されましたね。みなさんもこれから参考書を手に取る時は、ぜひこの奥付に注目して見るのも面白いかと思いますよ。

6.まとめ

 本は私たちの心を豊かにしてくれます。できることならすべての本を読んでみたいくらいです。でも残念ながら、私たちに許された時間は有限です。ですからこの大切な残された時間の中で、真に“読む価値のある”本だけを読みたいと考えることは自然のことだといえます。どうかみなさんが人生を変えるような良書に巡り会えることを願っています。

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参考記事:武田塾太田校とはどんなところなのでしょうか? ~校舎紹介~

 

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