こんにちは!
大学受験予備校、 武田塾中山校の梅村です!
みなさんお待ちかねの「勉強が楽しくなる」シリーズの英語編です!
実は梅村は昔、英語で集団授業をしていました。
理系なのに?ってよく言われますが、英語はかなり理系の要素が強かったりします。
今回はそのあたりにも踏み込みましょう!
では、早速!
英語 を学ぶ目的
まずは英語を学ぶ目的から考えていきましょう。
みなさん英語はなんのために学んでいますか?
「使えるようになるため?」
「言語学として?」
ちなみに使えるようになるためだと思っている人が大半だと思います。
ただ、使うと一言で言っても、もう少し細分化して考えると、「話す」こと、「聞く」こと、「読む」こと、「書く」ことでは違いますよね。
使うことを「話す」ことだとイメージした人は振り返って考えてみましょう。
日本の英語教育を受けて話せるようになると思いますか?
これはほぼすべての人がNOと答えるでしょう。
そうなんです。
つまり、日本の英語教育を受けていても話せるようにはなりません。
ほとんどの人が話せない現状を見ても明らかでしょう。
じゃあ日本はどこを目指しているのか?
日本の英語教育は読み書きに特化しています、実は。
日本で習う英文法は世界最高峰です。
TOEICで満点を取れるのがネイティブではなく日本人だという結果を見ても実感できるでしょう。
日本において英語を学ぶことの目的は、難解な文章を読めるようになることだと言えます。
単純に英語力という言い方をすれば、日本人はトップクラスの力を持っています。
だってそこそこの文章なら大卒の人なら読めます。
大学院までいくと英語の論文を読み漁ったりしますが、外国人の英語がどれだけ適当かわかるぐらいの英語力はつきます。
そして文章が読めるのであれば、少し訓練すれば会話はできるようになります。
話せるようになんねーのかよ!と言って投げ出すのはモッタイナイです。
順序の問題なんだなと理解しておくといいと思います。
そもそも、言語って話すだけなら誰でもできるほど簡単です。
だってどんなにダメな人でも話すことはできますよね?
日本人のダメなところは、英語を言語としてではなく受験科目として勉強するところです。
本来は英語を学ぶことで外国人とコミュニケーションをとれるようになることが目的のはずなんですけどね。。。
英語が読めるようになるためには?
2020年から大学入試が少し変わろうとしていますが、当面読解力偏重の形式は変わらないでしょう。
なぜなら採点が大変だからです。
では、読解力はどうやったらつくのか?
必要な力は三つです。
「単語力」「文法力」「国語力」
このどれかが欠けていると点数が一定以上あがりません。
たとえば、文法力がなくても単語力と国語力があればセンター試験で160点ぐらいまではいけるでしょう。
ただ、ここから上になかなか上がらないという人も多いです。
これは文法をないがしろにしているからです。
逆に、文法の説明もよくできていて、単語も覚えられているのに160点で高止まりしてしまう生徒もいます。
この場合、現代文の点数を聞くと半分くらいしかなかったりします。
全ての項目をバランスよく身につけないとダメなんですね。
ではそれぞれで力のつけ方を書いていきます。
①単語力
一番のまっとうな覚え方は、文章を読みまくることです。
日本語の単語ってどうやって覚えましたか?
いちいち単語帳で覚えた人はあまりいないでしょう。
文章を読む中で類推しながら言葉の意味を理解してきましたよね?
これが一番まともな覚え方です。
ただ、時間がない高校三年生はそんなことを言ってられません。
まずは一対一の意味対応でいいので暗記しまくってください。
その後文章中で単語に触れることで定着していきます。
②文法力
「品詞→文構造」をまずは理解してください。
これがものになったら他の文法範囲を覚えましょう。
「品詞→文構造」を軸に考えるだけで、覚えられ方が段違いに変わります。
逆に、この「品詞→文構造」の観点が抜けていると文法も暗記に走ってしまいますのでご注意を。
「前置詞」の説明ってできますか?
これができない人は英語を雰囲気で読んでいるかもしれません。
③国語力
読解力といった方がニュアンスとしては正しいかもしれませんね。
便宜上ここでは国語力と言っておきます。
訳ができてもその文章自体が理解できなければ問題が解けるわけないですね。
これはまた別シリーズで話しましょう。
これらの力がついてきたら、あとは文章を読めば読むほど点数が上がります。
スピードも、時間を決めて読む訓練をすれば徐々に上がっていきますよ。
英語の言語としての特性
言語って面白いんです。
人の感情にないものは伝えるという発想にならないため、言語化されません。
裏を返すと、その言語を見れば、その国民性も見えるということです。
個人的にはここが一番英語を楽しめるポイントだと思っています笑
以前古文編で少しお話しましたが、日本語と英語は言語の特性が全く違います。
それは国民性が全く違うからです。
個人主義である英語圏では、相手に対して正しく意味を伝えることが最重要になります。
下手に付け込まれるとすぐ訴訟されちゃいます。
正しく伝えることが重要なので、言語としては解釈の幅を持たせたくないんですね。
ということで、色んなルールが存在します。
対して日本語ははっきり意味を伝えたくない言語です。
みんなで仲良くしたい国民性です。
あえて多くの解釈ができるようにしているんですね。
自衛隊が軍隊かどうかなんて、何十年議論しているんでしょうね笑
こんな国民性なので言語のルールも希薄です。
言葉の順番にもほとんど意味がありません。
こんな日本語を学ぶ場合、単語を覚えまくることが正解です。
片言でも適当に単語を並べれば意味は通じる言語だからです。
ということで言語的な特性が相当違います。
これを前提に英語や国語を勉強すると、面白いことが見えてきます。
文理に分けると下のような構図です。
「英語 = 理系」
「国語 = 文系」
英語って文法をやっていけばわかるんですが、ほとんどパズルです。
ルールに当てはめれば解けるパターンがほとんどです。
それに対して国語は文系です。
学問で見たときはこの限りではない気がしますが、日本の国民性で見るとこれは完全に文系です。
「行間を読む」とか「忖度」とか、本当に日本チックだなと思いますね。
英語にあって日本語にないルールとは?
ルールを知れば英語は読めます。
本ブログではその骨子を紹介します。
算数でいう四則演算にあたるものです。
難しいものではないんですが、気づいていない人が多いのが現実です。
品詞について
大きく分けて、重要な品詞が以下の6個です。
これを覚えれば高校英語の半分は終わりと断言できるぐらい重要です。
- 名詞
- 動詞
- 形容詞
- 副詞
- 前置詞
- 接続詞
ここで、中学までの英語を思い出してください。
ほとんど理屈を教えてくれなかったと思います。
なぜかというと、難しいからです笑
ところが、高校に入ると英語は理屈から入ります。
そこまでは暗記科目だった英語が急に理系の科目に変わります。
スイッチが中学のままだと、ついていけなくなりますからご注意を。
さて、では品詞に関して少しだけ見てみましょう。
" Why do you belong to the tennis club ? "
" Because I like to play tennis. "
このやりとりは先日生徒と日本語で話した内容です。
これについて少しだけ考察します。
中学のときは、WhyがきたらBecauseで返せ!と習いましたよね?
これってなんでですか?
理由だから?
意味でいうとそうなんですが、実は文法上大きな理由があります。
それは、「英語では、疑問文において、聞かれた品詞にはその品詞で返さなければいけない」というルールがあります。
まぁ、当たり前なんですけどね。
「何食べてんの?」
「チキンラーメン」
といったように、日本語でも名詞で聞かれたら名詞で返しますよね。
ここで、先ほどの文章での品詞を考えてみます。
「なんでテニス部入ってんの?」
下線を付けたところが Why ですね。
「入る」という動詞にかかっているので副詞ですね。
「テニスするの好きやから(テニス部に入っています)。」
こちらで下線を付けたのは Because の文章です。
こういう接続詞を従属接続詞と言いますが、こいつは後ろの文章をまとめてカタマリを作る作用があります。
このカタマリは名詞、形容詞、副詞のどれかの働きをします。
ということで下線部の文章全体が、省略されている「入る」という動詞にかかっている副詞(節)だというのがわかりますね。
このように、 Why という副詞に対しての答えだから、副詞のカタマリを作れる Because 節で返す必要があったんです。
ちょっと難しいですか?
品詞の観点から文法を眺めてみると、いろいろと見えることが出てきます。
というか、習う文法はほぼ品詞の話しかしていないことに気づけます。
as ~ as の二つの as の違いが見えてくるともう英語はウハウハになりますよ。
順番について
日本では全く気にしない順番ですが、英語ではめちゃくちゃ気にします。
なんなら単語の意味よりも重要視します。
で、順番を決める上での決定要因が品詞です。
例えば、
名詞 動詞 形容詞 名詞
このような順番に並んでいるものはほぼ間違いなく第2文型か第3文型です。
第2文型の訳は「SがCです」です。
第3文型の訳は「SがOをVする」です。
単語の意味は関係ないでしょ?
単語は意味を覚えるよりも、品詞を覚える方が優先です。
武田塾中山校では、単語テストで品詞の違いは問答無用で×にしています。
それはこれが理由だったりします。
各文型ごとに訳が決まっているので、まずはそれを覚えましょう。
英語について色々と講釈をたれましたが、いかがでしたか?
英語はそもそも学問ではありません。
言語である以上どんな人でもしゃべれるようになります。
皆が苦手意識を持ちがちなのは、受験勉強で変に重視されてしまうからです。
教育者の一端としてこれは大いに反省すべき点です。
少しでも本質的なことをみなさんに伝えていきたいですね。
以上、英語の巻でした。
☆☆☆ 勉強が楽しくなる視点シリーズ ☆☆☆
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