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ここが変だよ、日本の雇用!

こんにちは!

武田塾中山校の梅村です!

 

昨夜、ガラスのコップを洗っていたら突然割れました。

the little finger of my right hand が傷だらけの血まみれになりました。

刃牙に出てくる花山薫の顔みたいになりました。

 

 

 

この人、指だけでトランプの束を引きちぎります。

 

 

 

おそろしや。

 

 

そんな小指を駆使しながらブログを打っています。

緊張感を持ってやっております。

 

 

さて、大学生にとって大きなニュースが出ました。

就活ルール廃止を=21年春以降入社から-経団連会長

 

これまで続いてきた日本の新卒一括採用の廃止を検討しているとのことです。

今の大学二年生からが対象のようです。

 

世界でガラパゴス化していた日本の働き方がついに大きく変わろうとしています。

働き方改革と合わせておさえておかなければならない話題です。

今後どのような社会になっていくのか考え、どのように生きるのが良いのか考えてみたいと思います!

 

 

ここが変だよ、日本の雇用!

 

まずは日本の雇用環境がどんな感じでガラパゴスなのか見ていきましょう。

ザっとググってみたところ、日本型雇用慣行とは以下の三つの特徴があるみたいです。

 ・終身雇用

 ・年功賃金

 ・企業別組合

 

それぞれ見ていきましょう。

 

終身雇用

終身雇用とは、「企業は従業員を一度雇ったら人生の最後まで面倒を見ますよ」という制度です。

これはつまり、巷で言われる「安定」ということなのかもしれません。

一度入社したらクビになることがほぼないので食いっぱぐれる心配がありません。

従業員ファーストで良い制度だと思います。

ただ、時代が変わった分、この制度も限界に来ているように感じます。

高度経済成長期においては、単純作業が多かった分、人手があればあるほど生産をすることが可能でした。

また、単純作業であるがゆえに、個々人の能力差というものもほとんど影響がありませんでした。

だからクビに値する人はほとんどいませんでした。

さらに、こういった制度があるため企業は新卒採用をしたあとちゃんと育成をしようと考えます。

就職したあとで50年も働いてもらうので、ちゃんと戦力化したいからです。

一般的には新卒の人材は三年間は給料に見合った働きはできないと言われています。

企業からしたら高い給料を払ってでも新卒を雇い続けるのは、終身雇用という前提があるからです。

 

でも今は違います。

 

単純作業が減ってきて、仕事の内容はより高度になりました。

そうなると個々人の能力差が生産量にダイレクトに影響します。

特に、社会に出てから勉強をしてこなかった人は高度な仕事ができません。

終身雇用だからといって勉強をせずに胡坐をかいてきた人は、一転企業のお荷物になってしまいました。

経済大国と言われてイケイケだった時代は企業にも余裕があったんですが、今の日本ではそういった人を雇っておく余裕のある企業は少ないです。

新興企業のほとんどではもはや終身雇用制度を導入していない時代になっています。

 

年功賃金

年功賃金制度も日本独特の制度です。

年齢が上がると自然と給与が上がっていく制度です。

単純作業がメインの時代では、シンプルに経験量が技能に結びつきました。

だから年齢に応じて給与が上がるのは割と自然な発想でした。

人口ピラミッドもきれいなピラミッド型だったので、人数に対して役職数もありました。

(また、退職金という制度もあります。長く勤めてくれた人には、退職時に退職金が支払われるという制度です。これも日本独特のようですね。)

 

 

でも今は違います。

 

今の日本の人口ピラミッドはツボ型です。

年齢の高い層に比べて下の層の方が人数が少ないんです。

人数が少ないので管理に必要な人員は少なくてすみます。

だから昔は必要だったけど、今は不要だというポストがけっこうあります。

一方企業からすると、簡単にポストを減らすことはできないので、採用数は維持する必要があります。

採用数は減らないのに人数自体が減っているので、今は売り手市場(採用される側が有利な市場)となっているんですね。

また、個々人の能力差が目立つようになってきたことや、年功賃金ではない企業が増えてきた影響もあります。

退職金も含めて支払われる日本型の給与形態の場合、どうしても若いうちは安月給になります。

そこに、実力に応じた賃金制度の会社が出てくると、かなり提示額に差が出ます。

こんな経緯で、実力のある人ほど実力主義の会社に移ってしまう時代になりました。

年功賃金も、もはや制度破綻をきたしていると言ってもいいでしょう。

 

企業別組合

大企業の場合、その企業ごとに労働組合があります。

従業員の声を変わりに企業に伝えてくれる組合です。

終身雇用制度のもとではどうしても企業の立場が強くなります。

個人では対等な交渉が難しいので、労働組合を挟むわけです。

海外では企業を跨いで、職種別の組合があるみたいです。

 

 

 

これからどうなる、労働環境!?

 

日本の働き方の現状

政府が進めている働き方改革ですが、現状では残業をさせ放題の日本を変えようという動きです。

一応36協定という協約があり、労働者と使用者の間でこれが結ばれている場合、残業時間の上限は決められています。

ただし、これに法的拘束力はありません。

また、「持ち帰って家でやった仕事は残業扱いになるのか?」など、グレーな部分が多いのも事実で、サービス残業が横行しているのが日本の現状です。

 

 

 

そんな中、6月29日に働き方改革関連法が可決されました。

これは残業時間や休日出勤の上限を明確に「月45時間、年360時間」と定義しました。

36協定とは違い、今回の法案に関しては法的拘束力が伴います。

だから一般的には労働環境は改善されると思われるのですが、一方で高度プロフェッショナル制度というものの導入もされました。

高度プロフェッショナルとは年収1075万円以上の、高度なスキルを持つ人材のことを指します。

この高プロには残業規制を課す必要がないとも明記しています。

日本の目指す方向として、今までの時間給的な発想から、成果給へとシフトしたいという政府の意図が読み取れます。

日本人はダラダラと働く人が多いですからね。

働き方改革関連法で叩かれているのはこの高プロです。

時間と労働が切り離された「成果給制度」は、見ようによっては残業させ放題とも解釈できます。

つまり、「よりブラックな企業が出てくるじゃないか!」という意見も多くあるんですね。

 

個人的には年収1075万円ももらっている人は時間で働いていないと思うので、批判は妥当性がないなと思っています。

 

これからどうなっていくのか!?

終身雇用を前提とした雇用形態の場合、どうしても企業の方が強くなります。

企業は新卒を必要な人数採用して、50年間雇い続けるため、中途採用をする必要があまりないんですね。

ポストが開かないので中途での応募は難しくなり、人材の流動性は失われます。

そうなると、会社を辞めた後で再就職先が見つからないという事態になるので、辞めづらくなります。

また逆に、日本では企業側も簡単に従業員を辞めさせられないんです。

企業にとって不要な人でも雇い続けなければいけないので、ここでも流動性が損なわれています。

 

高プロについてどう感じましたか?

「高プロは残業させられ放題だから絶対なりたくない!」って思います?

でもこれ、終身雇用の前提がなくなると見え方がガラッと変わるんです。

企業の立場が上だから従業員に残業を強いても辞めないんです。

逆に立場が対等だった場合、割りに合わないなと感じたら簡単に辞められるんです。

しかし転職しようと思ったとき、他の会社にポストがないと転職できません。

つまり雇用の流動性が高くならないとそんな社会にはならないんです。

高プロを、政府の望む形で機能させようとしたとき、必ずセットにしなければいけないのは、「解雇規制の緩和」です。

ということで、これから先、解雇規制は必ず緩和される方向に向かいます

企業からすれば不要な人を解雇できるし、従業員からしたら居心地の悪いところで働き続ける必要もなくなるのでWinWinです。

(まぁ、クビにされたら普通に凹むとは思いますが、長期的に見れば良いことでしょう。)

そしてそのような社会になれば転職する選択肢を普通に持てるので、ブラックな企業には誰も入ってこなくなり、そんな企業は社会から淘汰されます。

日本特有の過労死も減るはずです。

 

これは一見良いこと尽くめのように見えますが、デメリットももちろんあります。

欧米では当たり前のこの雇用制度ですが、社会問題になっていることがあります。

それは「所得の格差」です。

実力主義の社会になると、「真の安定人材=実力のある人」になります。

実力をつけるためには勉強が欠かせません。

実力のある人は引く手あまたでどこの企業でも優遇されますが、実力のない人は就職すらできません。

そんな社会の到来を予感させる日本の現状でございます。

 


これまで日本では同程度のスキルを持つ人間を大量生産してきました。

それは時代の流れに沿わなくなってきて、政府は方向転換を図っています。

しかし、まだまだ日本の教育は出る杭を打つ風習を色濃く残しています。

やりたいことと、やっていることの齟齬がここに生じています。

 

これを読んでいる皆さんには、いち早くその現状に気づき、大量生産のラインから外れてほしいと切に願っております。

 

 

「カステラじゃあるまいし」

 

 

以上です!

 


 

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