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阪大工学部から教育業へ -人生のターニングポイント-

こんにちは。

大学受験予備校、武田塾中山校の梅村です。

 

先日、大阪北部で震度6弱の地震がありました。

詳細はこちらに載っています。

 

NHK NEWS WEB

 

けがをした方には早期の快復を、亡くなられた方にはご冥福をお祈り申し上げます。

 

 

地震と言えば想起される中に、東日本大震災があります。

実は梅村はそこで人生が変わりました。

今回はそのお話です。

 

 

ちょうど今日アップされた受験相談SOSも就職に関する話題だったので紹介しておきます。

 

 

 

 

一点、動画内容で誤解を招きそうな点があったので補足しておきます。

 

7:49 「IoTとかの分野でいうとAIとかディープラーニング、、、」

この言い方だとIoTの分野にしかAIがないように聞こえます。

あと、AIとディープラーニングが別物に聞こえますね。

すみません。

正確には、「IoT分野とか、AIの中で言うとディープラーニングの分野では、、、」が正しいです。

 

あと、コメントでもいただいていますが、東京工業大学に大学院入試はありますね。

誤った情報を伝えてしまって申し訳ないです。

勉強します。

 

 

3.11 東日本大震災当日

 

自分は二回大学に行っています。

一回目は現役のときに東京学芸大学へ。

二回目は大阪大学の工学部で、専攻は原子力でした。

 

理系の技術職や研究職を目指す人はほとんどの場合、大学院に進学します。

自分の通っていた年、大阪大学はたしか96%の進学率だったと記憶してます。

 

大阪大学に入る前は国立医学部を目指しており、他に興味はありませんでした。

というより、他に興味がなかったから医学部を目指していました。

 

しかし、学力的に厳しかったのと、受験勉強中にエネルギーに興味を持ったことがきっかけで国立医学部を諦め大阪大学に入学します。

ちょうど環境・エネルギー工学科という学科ができたばかりだったんです。

あとは、家から通える範囲にあったことも大きかったです。

 

大阪大学に入ってからはエネルギーについて学びました。

エネルギーというものの代表は電力です。

日本はほとんど停電もしないですし、エネルギー的には安定していますね。

ただ、その安定は決して簡単に得られるものではなく、大変な努力の上に成り立っています。

その中で、日本の特性上、原子力発電を活用しないと電力の安定供給は難しいという現実を知ります。

(安定供給を維持するために、今の日本は相当無理をしていますね)

 

そこで、学部生(大学1年生から4年生まで)時代は原子力で世の中のためになることをしたいと考えるようになりました。

大阪大学の理系学部は4年生の頭に研究室に配属されます。

そこでは一番原子力のコアとなる理論である「炉物理」を扱う研究室を選びます。

そして、4年生の8月には大学院入試があります。

そこまでは炉物理の基礎と、大学院入試のための勉強をしていました。

大学院入試に無事受かり、卒業研究をして、学部の卒業します。

 

卒業研究がどんな感じなのかはあとあとまたブログに書くかもしれません笑

(卒業研究は「放射性廃棄物の処理法」を扱ってました。なつかし!)

 

大学院に残るとは言え、一応学部を卒業するので卒業旅行にいきました。

場所はトルコ!

トルコを選んだのは、安かったのが唯一の理由です笑

政治的に安定していれば、めちゃくちゃ楽しかったのでオススメです。

トルコの人は親日家が多いんですよ。

 

そして卒業旅行から帰ってきたのが2011年の3月11日だったんです。

関西に住んでいるので、いったん成田空港で乗り換えて関西空港に向かうという航路です。

地震があったのは成田空港を飛び立った直後です。

だから自分は実質的な被害は何も受けていません。

関空からの帰路の中でその凄惨な被害を知りました。

 

 

当時の原子力系研究室の内情

 

旧帝国大学の教授陣ってすごい人ばかりです。

ほとんどの人がノーベル賞を狙える位置にいたりします。

 

そんな日本の中で、炉物理に特化した研究室はほとんどありません。

(学会でもほぼ東京工業大学、名古屋大学の学生にしか会いませんでした。)

つまり、阪大には原子力について詳しい教授が多く集まっていたんです。

当然教授陣はメディアに呼ばれます。

 

「福島第一原発では今何が起こっているんですか?」

「これからどうなるんですか?」

 

こんな質問を連日連夜、TVに主演しては投げかけられていました。

 

研究室では、常にテレビがついていて、これからどうなるんだろうなと不安に思っていました。

福島第一原発で何かが起こる(水素爆発とか)たびにザワザワしたのを覚えています。

研究室にはほとんど先生は不在、学生もこれから原子力がどうなるのか不透明なので研究に身が入らないという状況でした。

 

当時の世論は、9:1ぐらいの割合で原発への是非が分かれました。

もちろん9が非です。

一般的に、どういった側面から見るかで善し悪しは変わるものです。

ここまで是非が綺麗に分かれることは珍しいです。

自分も福島第一原発で起きた事故を肯定する気はありません。

あれは防げた事態だと思っているので。

 

人間はイメージしにくいものを本能的に怖がります。

圧倒的にネガティブな意見が強かったのは、「原子力は理解不能なもの」というイメージが先行していたからだと思っています。

 

世の中が原発に否定的な方向で進む中、自分も原子力の未来に不安を感じます。

「このままいったら、原子力発電は日本ではダメになるやろなぁ。でも原発の必要性もわかるしなぁ。」

 

大学院を出たあと、ほとんどの学生は技術者になります。

自分も事故が起こる前は技術者になろうと考えていました。

しかし、その技術を生かす未来が見えない状況です。

将来的に原子力に携わろうとしたとき、技術ではなく、周知であったり広報の方が必要だと思うようになりました。

なにせ将来の存続そのものが危ぶまれているわけですから。

「世論:原発は理解ができないから不安」 → 「理解をしてもらうために働く人が必要」

このような思考を辿りました。

 

前述しましたが、大学で主にやっていた研究は「放射性廃棄物の処理法」に関する研究でした。

今でも原子力のことでよく言われるのが、放射性廃棄物を処理できないからダメだということです。

しかしこれを研究していて思ったのは、技術的な側面よりも、政治的な側面の方が問題だなということです。

こちらの観点からも、技術よりは説明すること自体が必要だと思うようになりました。

 

 

就職活動

 

就職活動では、大学にある推薦枠ではなく、一般応募をしようとします。

推薦枠は技術に偏っているからです。

そもそも、自分たちのときは企業が採用を自粛して、原子力の技術採用枠自体ほとんどなかったんですけどね。

 

自分のやりたいことは世の中に原子力の理解を求める仕事でした。

こういう仕事があるのは民間のメーカーとかではなく、ある程度公的な機関かなと漠然と考え、電力会社の人に話を聞いたりしました。

あとは公務員という選択もしたかったんですが、年齢的にアウトでしたね笑

電力会社には大きく分けて三つの働き方があります。

営業職技術営業職技術職です。

それぞれの人に自分のやりたいことを伝えたところ、以下のようになります。

 

 営業の人「そういう仕事ができるのは技術営業かなー?」

 技術営業の人「うちはあくまで製品の説明を顧客にする人だから、そういうのは技術職じゃない?」

 技術の人「技術職はほぼ外に出ないから、営業じゃない?」

 

どないせーっちゅうねん笑

 

当時は考えつきもしなかったんですが、要するに自分のやりたい仕事は存在しなかったんです。

今思うと、それが原子力がムラ社会と呼ばれる一因なのでしょう。

本当に内側にしか開かれていない社会でした。

 

そんな現実を前にしながらも、就活を続けます。

自分のやりたいことができる会社を求めて。

そもそもそんなことができる会社がない時点で就職先なんてみつかりません。

当たり前です笑

 

しかも今思えば、教授が一番そのあたりに詳しい人なので、教授に相談するのが一番よかったんです。

大学を全然うまく活用できていません笑

みなさんは使えるものは使いましょうね笑

 

結局就活では望みの職は見つかりませんでした。

 

大学でずっと塾講師をやっていたのと、元々教育に興味があったのとで(一つ目の大学は東京学芸大学という教育大学です笑)、結局教育業界に入りました。

 

 

今思うこと

 

社会に出てからは幅広くビジネスに興味を持つようになりました。

今の視野から当時を振り返って思うことは、「なぜ起業しなかったのか!?」ということです。

自分のやりたいことができる会社がなければ、自分が作ればいいだけの話です。

原子力について詳しく教えてくれる人がいれば、そこに当時はニーズがあったはずです。

今の日本の情勢を変えることができていたかもしれません。

情勢を変えることはできないまでも、正しい知識を知ってもらった上で原発の議論をできる環境にはできたかもしれません。

 

そもそも起業をするという発想が持てなかった自分に後悔をしています。

そして、そういう発想を教えない日本の教育も少し違うなと思っています。

日本って絶望的にそういうの教えないですからね。

 

「なぜあのとき大学の勉強以外の勉強をしなかったのか?」

 

これは本当に悔やんでるんです。

だから今教育に携わりながら意識していることは、

「受験勉強だけでなく、生きる知恵も伝えたい。」

ということです。

これは高校生だけでなく、大学生に対しても思ってますね。

 

 


 

自伝的なブログでしたがいかがでしたか?

人の失敗談から学べることもあると思ったので書きました。

 

勉強をしておいて損は絶対にありません。

受験に必要な知識以外も大学では勉強しましょうね。

何をしたらいいかわからないという人は相談してください。

無料人生相談も随時受け付けております笑

 

以上です。

 

 


 

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