みなさんこんにちは!
武田塾武蔵小山校の増田です!
前回のSeries 3では過去形と現在完了形についてみてきました!
でも、完了形って過去完了形もあるやん?って思った方もいるのではないでしょうか?
むしろ過去完了形の方で苦戦している人の方が多いかもしれませんね。
こちらの記事を見れば、過去完了形と過去形・現在完了形では迷わなくなりますよ!
完了形の基本的な概念は、前回のSeries 3の方で現在完了形とともにおさらいしているので、こちらのブログを先にご覧ください♪
Alright. Let's get into it!
過去形・現在完了形・過去完了形
まずは、この3つの文を比べてみて、どのように感じますか?
では、イルカを見たことがないのは、何番の人でしょう?
正解は②番の人だけがイルカを見たことがありません。
文として違和感があるのは?
正解は③番です。
文法的には間違っていませんが、この文だけ言われるとすこし引っかかります。
では、どうすれば違和感のない文になるでしょうか?
過去完了形の概念と使い方を見ていきましょう!
過去完了形の概念
過去完了形が表すものは、' a further in the past, seen from the viewpoint of a definite point of time already in the past (すでに過去となったある一時点から見た、さらなる過去)' とされています。
つまり、現在とのつながりがないので突然 "I hadn't seen dolphines." とだけ発話されても「ん?それっていつの時点の話なの?」や「あれ、今なにか過去の話してたんだっけ?」というような感覚に陥ります。
日本語でいうと、「それまで(に)」というニュアンスが常に入ります。
下のタイムラインを見て、概念を頭に入れておきましょう!
「それまで」というニュアンスが常に入るということは、「それまで」っていつまで?ということを明確にしておかなければ使えません。
上のタイムラインの「そのとき(に)」の部分を同時に伝えるか、互いにそのときがいつなのかを知っているという状況でなければ基本的には使えません。
なので、先ほどのイルカの例文に過去形を含む節を足してみましょう。
I had never seen dolphins, ~. でもOK!
過去完了形の種類
現在完了形と同様、過去完了形にも用法があります。
詳しくはSeries 3を参照してください!
ここでは簡単に例文と意味だけ紹介します!
ここで紹介する例文たちは、「それまで」がいつまでなのか、話者と聞き手が互いに分かっているという堤で発話していることとします。
継続
継続用法は状態を表す動詞とともに用いて、その状態がそれまでずっと続いていたことを表します。
I had lived in this neighbourhood for 10 years. 私はそれまで10年間このあたりに住んでいた。(今はもう住んでいない。) |
経験
ある時点までの経験を表します。正確にいつの時点での経験かを述べることはできません。
Had they visited Hawaii before? 彼らはそれまでにハワイに行ったことがありましたか? |
「それまで」というのは、たとえば「20歳になるまでに」などのような過去のある時点です。
Had they visited Hawaii by the time they turned to 20?
完了・結果
ある時点までに変化が起こり、その結果が「それまで」続いていたことを表します。
The goalkeeper had injured his leg, and couldn't play. ゴールキーパーはそれまで脚を怪我していたので、プレイできなかった。 |
この「それまで」は話題に出ているであろう、「そのゴールキーパーが出場するはずだった試合が行われた時」のことです。
'injure'という単語は、健康な状態から怪我を負った状態への変化そのものを表す動詞で、変化後の状態がそのときまで続いていたという結果を表していますね。
習慣
ある時点まで習慣的に繰り返していたことを表します。
The news had been broadcasted at 10 for as long as I can remember. そのニュース番組は私が思い出せる限りそれまでずっと10時に放送されてきていた。 (今はもう放送終了してしまっている or 時間帯や曜日が変わってしまっている。) |
みなさんは昔好きだったけれど、今はもう放送されていないテレビ番組はありますか?
それを表現するときに使えますね。是非なにか自分なりの例文を作ってみてください!
The Fountain of Trivia, トリビアの泉, had been running on Fuji TV for 4 years every week.
習慣を表す用法では現在完了形と同じく頻度(every weekなど)を言うことができます。
過去完了形の多義性
英語は日本語のように助詞(は、が、を、も等)がない代わりに、語順で意味を決定します。
使っている単語が全く同じであるにも関わらず、順番が変わることで意味が変わることもあります。
これは理解が少し難しいので飛ばしてもらっても大丈夫です。
両方に日本語訳を与えてみるとこんな感じです!
なぜこのような違いが生まれるかは、文の受け取り手がどのようなイメージをするかです。
1文目は典型的な過去完了と過去形の関係になっています。
こちらは「逃走が終わっていて、ひとまず逃げ切れていた」という完了を表します。
難しければ2つ目の分は過去形にしてしまっても構いません。
2文目は過去完了形にする方が「警察が来たと分かった瞬間に走り始めてしばらく逃走している状態が続いたのだろう、、」と想像させることができるようです。こちらは「逃げ切れてはいないが、その場にいるという状態から逃走をするという状態への変化は完了している」=後ろから追いかけられていたことを表します。
'when'という接続詞がついている節が、過去のどの部分を表しているかがあいまいになるようなので
2つの文に若干の違いが生まれます。どちらで表現しても、文脈がきちんとあれば相手には正しく伝わるので
あまり意識しすぎる必要はありません。
たくさん使って感覚を身につけて!
過去形や現在完了形との明らかな違いを感じることはできたでしょうか?
「そのとき」「これまで」「それまで」の感覚と文法を一致させることで
瞬時に意味を理解したり、文を産出できるようになりましょう!
やっぱりわからない!!!
という方は、武田塾でお待ちしております!