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(最新版)目的別!9月からの過去問演習まとめ!!

こんにちは!武田塾武蔵小杉校の三浦です。
 
夏休みも終わってしまいましたね。色んな意味で焦ったり後悔している人も多いと思いますが、受験勉強も残り半分を切ってここからが勝負です。まずは志望校の過去問を解いてみてください!もう一度、相手と自分の距離を測り、具体的に戦略を見つめ直しましょう。焦らず冷静沈着な行動を取ることが、合格への最短経路です。
 
今回のブログでは、そんな過去問演習についてまとめたいと思います。それぞれの状況に応じて過去問演習のやり方も目標も違ってくるので、ぜひ考え方を整理してみてください。
 
 
 
 

目的別過去問演習まとめ:基本

受験勉強をはじめる前に

まず大前提として、受験勉強を始める前に自分の受けたい大学はどの科目でどんなタイプの問題が出るのかを確認して、「この大学に受かるためにはどんな力を身に付けておかなければいけないんだろう?」ということを分析しなければいけません。
 
とはいえ、まだ実力の付いていない受験生はそこまで考察することが難しいと思うので、受験のプロに相談したり、赤本の過去問分析などを読み込んで、とりあえずの学習計画を立てることが必須になります。これをしないと、文法問題がほとんど出題されず読解力をメインで問う大学を目指しているのに、文法問題ばかりを解き続けていたり、その逆をしていたりと、思わぬ落とし穴に嵌ってしまうことがあります。こうした情報収集レベルから差がついている子は意外と多いので、まずは大前提を確認しておきました。
 
 

学習計画作りのための過去問演習

「夏休みが終わったら・・・」

では、夏休みが終わったいま、どんな過去問演習をするべきなのかを整理しましょう。
 
おそらく夏までは基礎を固めることに専念してきた人がほとんどだと思います。基礎が出来ていればある程度点数は取れるので、この段階で過去問を使って志望校との距離を再確認することがとても重要になってきます。
 
漠然と参考書を進めたり授業を受けるだけでは、計画性がありません。早慶クラスの授業を受けたり、早慶レベルと呼ばれる参考書をやっているから大丈夫と思っていても、12月ごろに「え!全然点数が取れないんだけど・・・」と絶望する人も多いのが受験の罠です。志望校の過去問全体を見ると、思わぬところに問題集とのギャップがあり落とし穴になることは多いのです。
 
具体的には以下の手順で過去問を解き、自分の課題を分析してください。
 
 

学習方針を決める過去問演習方法

 

① 制限時間を測ってとりあえず問題を解く。
② 制限時間を過ぎても、丸つけはせずに問題を解き続ける。
※このとき制限時間内に出来たものとそうでないものが後で分かるように、青色のペンなどを使って答えを追加で記入していく。

③ 丸つけをして制限時間内の点数と制限時間なしの点数をそれぞれ出す。
④ 各教科書や参考書を見ながら、今の自分に解けるはずだった問題と今の自分に解けない問題、自信を持って答えられた問題と自信が無い問題を振り分けていく。
⑤ それぞれの大問や分野ごとに正答率と反省点を箇条書きにまとめていく。

 
このような分析結果を踏まえて、たとえば以下のように学習の方向性を再検討する必要があります。
 

例1)
状況:英語で制限時間無制限ならばギリギリ合格点を取れるようになってきた。
対処方法:時間が掛かる原因を特定して解決策を見つける。
① 文法の選択肢に悩んで時間が掛かる場合は、悩む分野の知識を整理し直すことで処理速度を上げる。
② 構文を取る速度が遅い場合は、シャドーイングの練習を強化することと多読を取り入れる。
③内容を理解する速度が足りない場合は、パラグラフごとに情報整理をすることと論理的な読解の練習、テーマ対策を取り入れる。などです。

 

例2)
状況:志望校レベルの参考書をやってきたはずなのに全然点数が取れない。 
対処方法:参考書を見ながら過去問を解けるかどうかを検証してみる。
①参考書に類題の解説があるのに解き方が分からない場合は、参考書の知識を過去問に応用する理解や整理が不足している可能性がある。
②参考書を見ながらであれば解ける場合は、そもそも参考書の知識の定着が足りていないので復習を優先していく。
(補足)参考書に類題が載っていない場合には、もうひとつ上のレベルの参考書で補われているかどうかを確認し、その場合は部分的に吸収する。どこにも載っていない場合は、自分で考えるべき問題と考えて解説の中から、どのように発想するべきなのかを整理してノートにまとめる。

 

例3)
状況:明確な苦手分野がある
対処方法:他の分野ならば上手くいっているのに特定の分野のみ上手くいっていない場合、参考書や授業の解説と自分が噛み合っていない可能性があるので、前提部分の解説が詳しい別の参考書などを参考にして自分の苦手や違和感を言語化してみる。それが難しい場合は、直ぐに信頼出来る人に相談してみる。

例4)
状況:自信を持って答えられている問題が少ないので、点数が安定しない
対処方法:問題ごとの解き方を整理して、何を基準に正解か不正解かを言語化する練習を行なっていく

 

「過去問を解くのが怖い・・・」

もちろん、まだ基礎を固められていないと不安になる人もいるでしょう。だからといって、現実から逃げるのは止めたほうが良いですし、意外と成長は実感出来るものです。
 
基礎はやったけど応用はまだという声も聞こえて来そうですが、日本の大学受験はたとえ東大や京大であっても基礎が合否を分けます。だからこそ、今の自分でどこまで戦えるのかを試して欲しいのです。もし、過去の自分と比べて、自分が勉強してきた成果を「部分的にでも」実感出来なければ、少しでも成長を実感出来なければ、今までの勉強がとても危ういものだったと反省した方が良いでしょう。
 
特に、見た目以上の分析、つまりどんな能力が必要とされるかを理解して、その後どんな勉強をすればいいかを考えることがスタンダードな思考です。
 
 

弱点補強のための類題演習

夏休みに早慶やMARCH対策講座を受けて安心している人はいないでしょうか?予備校や学校の先生の分かりやすい解説は、もはやどうでも良いのがこれからの時期です。今後重要なのは、自分がその先生と同じように問題を解けるかどうかです。そのことを肝に銘じて、解き方の復習をしていきましょう。
 
各予備校や受験業界で言われる〇〇レベルという言葉は分かりやすい宣伝文句ではあるのですが、それが必ずしも自分の第一志望校の対策とマッチしていない可能性は十分にあります
 
というのも、それぞれの大学、それぞれの学部ごとに問題の形式や傾向がガラッと変わるものです。なので、自分の受けたい大学の問題がテキストに収録されていて、「よし!出来たから大丈夫!」と思っても、たとえば、英語であれば、各学部に特有な正誤問題、並び替え問題、穴埋め問題、英作文などの対策が手遅れになってしまうこともたくさんあります。特に、同じ長文でも形式によって難易度が大きく変動しますし、出される長文の質も学部によって大きな違いがあります。だから、盲信的に〇〇レベルというものを信じて勉強するのではなく、あくまであれはそのレベル帯の過去問演習に入るための準備用の教材と捉えることがベストです。
 
このことを念頭に置いた上で、二つ目の過去問演習方法の紹介です。志望校の過去問で苦手な大問を発見するようにしましょう。多くの場合、特定の大学の特定の大問に特化した参考書は存在しません。そのため、自分で過去問をその大問だけ年度を遡って練習するか、類題をかき集めて練習することが重要になってきます。
 
まとめると以下のように学習してください。
 

① まずは苦手な大問の理想の解き方をステップに分けて整理する。
② 次に、類題となる問題を集めてきて、そのステップ通りに解けるかどうかを検証する。
③ 様々な類題に当たっていく中で、反省点を蓄積し、解き方をグレードアップさせていく。
④ 上記の練習を1〜2週間続けて効果が出ない場合は、それ以前の基礎的な実力が足りていないので、一度諦めて、総合力アップを目指す。

 
とても大事なことは、たとえ解き方を整理して練習しても、基礎的な思考力やインプットが整っていないと小手先のテクニックを磨くことにしかならない点です。そのため、やってみて効果が薄いと感じた場合は、勇気を持って基礎に立ち返り、根本的な実力養成に戻る方が良いです。
 
そうなると、やっぱり実力を先に身に付けてから大問別対策をした方が良いのではという意見が出てきそうです。たしかにその通りなのですが、この時期にこの作業を後回しにしてしまうと、十分に大問別対策を練る時間が失われたまま、グダグダの直前期を迎えることにもなり兼ねません。一度ここで、自分の志望校の問題の解き方を整理しておくと、堂々と基礎力アップに戻れるので、安心して受験を闘うことが出来ます。形式ごとに対処方法を検討しておくと、この先実力が上がってきたときに、綺麗に歯車が噛み合って成績は伸びるので安心してください。それに、そもそも自分には実力が足りていないのか、過去問と向き合う戦略を知っていないから成績が伸びていないのか、判然としていない受験生の方が多いのです。それを検証しないまま、実力が足りないからだと自分を追い詰めてしまっては、自分が可哀想では無いですか?
 
 

志望校決定のためのデータ集め

学校の先生や塾の先生はやたらと模試の結果を気にしたがりです。そのせいか、受験生も分かりやすいA判定とかB判定で一喜一憂してしまいがちです。ところが、東大京大や早慶など、志望校別のプレテストを除いて、レベルも形式も違う模試では、自分の志望校でどれくらい点数が取れるのかどうかを具体的に測ることは出来ません。模試はあくまで苦手分野を抽出する参考程度、合格の指標としては、とても雑駁なものです。
 
では、なぜ学校でも塾でも共通テスト型の模試をそこまで気にして、共通テストをみんな受けさせるのでしょうか。それは、みんな受けるから、つまり志望校がバラバラな生徒たちを点数で比較することが出来るという指導側の都合によるものです。分かりやすいからそう言っているわけです。
 
正直なところ、これだけ入試が多様化すれば、どんなに凄い予備校の先生でも全ての大学の全ての科目の全ての過去問の傾向を覚えている人はいないでしょう。ましてや学校の先生や、塾のチューターであれば尚更のことです。そうすると、共通テスト型の模試を基準にすれば、とても雑に意見を言えるんですよね。なので模試は参考程度にしなければいけません。
 
受験生自身が大事にしなければいけないのは、自分の受けたい大学の過去問でいま現在どれくらい点数を取れていて、そして今後どれくらい点数を伸ばすことが出来るかというデータを集めることです
 
逆算して考えてください。12月には志望校を絞り込んでおかなければいけないですし、直前には第一志望校の対策をしたいですよね?第一志望校に受かりたいのに滑り止めの対策に時間を取られると嫌な気持ちになる。だから、この時期から第一志望校以外の受ける可能性のある過去問をちょくちょくと解いていきながら、どこの大学だったら相性が良いのか、相性が悪いから対策が必要なのか、データを集める必要があります。そのため、過去問ノートを作り、分かりやすく点数と課題点をまとめて、出願のときに参考資料として出せるように準備しておきましょう。今からこの作業をやっておくと、週に一〜二回くらいの演習でかなりデータを集められるので、第一志望校の対策に時間を割くことが出来ます。
 
 
 

目的別過去問演習まとめ:応用編

揺るぎない実力を付けるためのランダム演習

ある程度、第一志望校の過去問研究と対策を進めたら、同じレベルと考えられる別の大学の過去問を混ぜて解くようにしましょう。
 
傾向対策をしすぎると傾向が変わったときにあたふたしてしまいます。本当の実力は傾向が変わっても揺るがないというのが真理です。だから傾向は変わることがあると思って様々な大学の過去問を混ぜて演習しておくことで、何があっても揺らがない実力を手に入れることが出来ます。特に、今は大学入試が変化を求められて来ている時代です。第一志望校の過去問を古い年度に遡り続けることも大事ですが、今の時代が求めている傾向もあるので、早慶志望の子が近年の東大京大の過去問を解いたり、MARCH志望の子が関西の関関同立の問題を解いたりすることは、思わぬところで実力養成アップになったりするものです。
 
それから、意外と他の大学も難しいんだなと気付けると、謙虚に受験と向き合う姿勢身につくのでオススメです。
 
 

本番想定でのシュミレーション

最終的には、本番で実力を出せなければ努力も水の泡です。本番で実力を出し切るためには、ふたつの方向から練習をした方が良いです。
 

本番のシュミレーション

まずは、本番と全く同じ時間かつ同じような環境を作り、本番想定で問題を解くこと
 
このときに、それぞれの科目の休み時間に何をするのかを含めて自分はどんな行動を取るのか、ある程度決めておいて、同じようなルーティーンを作る方が良いです。また、緊張したときにどのような行動を取って対処するのかなども決めておきましょう。この練習は自分一人ではやりづらいところがあるので、友達と一緒にそれを行なったり、秋以降の模試の機会を活用して本番慣れをした方が良いです。
 

本番よりも過酷な状況を作る

 
次に、本番よりも過酷な状況を作って問題を解くこと。
 
本番は何があるか分かりません。周りに変な人がいて、全然集中出来ないことだってあり得ます。なので、敢えて集中出来ないマックやカフェなどの環境で問題演習を行うことで、無理やり集中する練習をしておくことも良いでしょう。それから、本番の制限時間よりも少し短い時間で問題を解いたり、自分に制約を掛けて実力を上げる練習も有効です。例えば共通テスト数学の練習をするために、センター試験時代の数学を制限時間−10分で解くなどをしてみるのはいい練習ではあります。ただし焦り過ぎてしまう人はその逆もあります。本番ではケアレスミスのないように問題を解くことが優先されるので、焦りがちな人は、友達と一緒に制限時間を追加して、その代わり満点が取れなければ罰ゲームをするみたいなことをやってもいいかもしれません。
 
とにかく、どんな方法を使ってもいいのですが、自分にプレッシャーを与えてその中で実力を発揮する過去問演習があることも理解しておいてほしいです。
 
 

究極の勉強法:第一志望校の解説を自分で作成する

最後に紹介するのは、最強の過去問演習法である、自分で解説を作成する勉強方法です。ある程度実力が高まってきて、時間に余裕がある場合に限るのですが、自分が予備校の先生になったつもりで過去問の解説を出来る状態を作り上げると、この後の過去問演習の質がぐーんと上がるので、全ての過去問でこれを仕上げることは出来なくても、第一志望校の過去問を2〜3年分は自分で解説出来る状態を作り上げてほしいものです。
 
実のところ、赤本の解説は簡素なもので、本来、受験生が本番中に考えるべき思考過程が一切省かれてしまっています。考えて推測する問題を暗記であるかのように解説してしまっている解説だってあるので、間に受けないように気を付けるべきです。
 
初見で自分だったらどう解くかを意識して勉強をしていかなければ、ゴールは見えてきません。ただし、それを自分一人で成し遂げるのも難しいことでしょう。そのため、もし自分で過去問の解説を作ることが出来たら信頼の出来る先生に見てもらいましょう。ちゃんと受験のことを理解している先生だったら、その考え方は当たっているのか、間違えているのかを指摘してくれるはずです。
 
 

まとめ

時期や課題によって過去問演習の目的が変わることを理解出来ましたでしょうか?
 
 
最後に断っておきたいのは、過去問だけで点数を上げようとするのはあまり得策ではないということです。ただ解いているだけでは点は上がらない。だから、過去問で自分の課題を照らし出して、他の類題で練習したり、参考書に戻って知識を整理したりしながら、過去問と他の参考書を行き来する思考が、この先で勝つために必要な勉強方法です。自分を分析する力相手が何を求めているかを分析する力こうした力は大学受験にとどまらず社会に出てからも通用する力だと思うので、是非とも過去問と向き合って自分の分析力を上げるように頑張ってください!!
 
 
 
自分が受ける大学のプロフェッショナルになること!!
 
 
これ以上自分に自信を持てる勉強方法は無いと思います。勇気を持って過去問にトライしていきましょう!!
 
 
 
 

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