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【高等専門学校】高専って何?普通の高校や専門学校とは何が違うの?

こんにちは、武田塾茂原校です。

さて、皆さんは高専を知っていますでしょうか?

恐らく聞いた事くらいはあるかと思いますが、詳しい事はよく分からないと言う人が大半なのではないでしょうか。

「高校みたいなところで、工学だったりの技術的な事を、より専門的に学ぶ特別な学校・・」そんなイメージかもしれませんね。

もちろん、それで間違いではないのですが、今回はさらに詳しく、高専の事を掘り下げてみたいと思います。

中学生の皆さんで、理科系分野が好きで、高専への進学にも興味があるけど、どんなところなのかイマイチ良く分からなくて不安・・そんな人も是非読んでみて下さい。

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高専とは?

高専とは、高等専門学校のこと

高専とは、高等専門学校の略称です。

文部科学省の定義に従えば、「高等専門学校は実践的・創造的技術者を養成することを目的とした高等教育機関」となります。全国に国公私立合わせて57校あり、全体で約6万人の学生が学んでいます。

学科は学校によって異なりますが、主には工業系と商船系の2つの系統に分かれます。

工業系の学科には、機械系、材料系、電気・電子系、情報系、建設・建築系などの分野があります。

商船系の場合は、そのまま商船学科がメインになります。

商船学と言っても、ピンと来ないかもしれませんが、一言で言えば、船の運航や海運の技術を研究する学問です。(今の船は、近代工学技術の結晶なのです。)

なお、コミュニケーション情報学科や国際ビジネス科など、工学系、商船系以外の学科を設けている高専もあります。

 

高専と普通の高校の違い

では、高専と一般的な高校は何が違うのでしょうか

最も大きな違いは何と言っても、5年一貫教育だと言う点でしょう。つまり、卒業までに5年かかると言う事です。
一般的な高校はもちろん3年で卒業なので、2年間長いわけです。

高専は、技術者を育てるという目的を持った学校ですので、入学初年度から国語、数学、英語等の一般科目だけでなく、
選択学科の専門科目の授業が行われます。

ロボットコンテストのような大会で、高専の生徒が作ったオリジナルのロボットが大活躍する様子を、テレビで見たことがある方も多いでしょう。
高校生と同年代の内から、あのような技術を身に着ける事が出来るのも、高専の一つの特徴と言えるでしょう。

なお、卒業後は「準学士」の学位を得る事が出来ます。(これは短大卒と同等の称号になります。)

その後は、より高度な技術を学ぶ為の専攻科(2年間)へ進む事も出来ますし、大学へ編入する事も可能です。難関大学への編入も珍しくありません。

なお、専攻科の課程を修了し、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構の定めた条件を満たした場合には、同機構に申請して学士の学位(大学卒業相当)を得ることができます。

学士を得れば、もちろん、大学院にも進学できます。

高専の入試について

国立の高専入試の問題はマークシート形式で、また全国共通の問題になっています。
その為、当然入試日程も全て同一です。

また、傾斜配点(特定の科目の点数を1.5倍や2倍にすること)によって数学や理科、英語の配点が高く設定されている事が多いです。学校によっては社会科目を実施しない場合もあります。

高専は、殆どが理系の学科ですから、理系科目については、単に傾斜配点が高いと言うだけでなく、問題の難易度自体が高く設定されています。

なお、高専入試の過去問は高専機構から公表されていますので、興味のある方は是非、ご覧になって下さい。(こちらからどうぞ)※国語の文章など、一部が著作権の問題で非公開となっています。全て見たい場合はは過去問を購入しましょう。

また、高専には推薦入試もあります。

こちらは学校によって日程は違いますが、1月中旬ごろに実施される事が多いです。
一般的な高校の推薦入試と同様、殆ど場合、評定平均等によって、出願資格が制限されています。

試験内容は面接や小論文に加えて、適性検査と呼ばれるテストも実施されます。
ですから、推薦とは言え、学力入試(普通の高校受験で言うところの一般受験)程ではないにせよ、ある程度は学力も求められます。

推薦入試は、学校ごと内容が大きく異なるので、各高専のHPなどで、情報を必ず確認しましょう。

なお私立の高専は、国立とは違い、それぞれ独自の入試形態になります。学校によって様々で記述問題も出題されます。やはりHPなどでしっかりと確認しましょう。

 

高専進学のメリット、デメリット

メリット

大学への編入がしやすい。

卒業後、大学に編入するには編入試験を受ける必要があります。
しかし、国立大学に一般受験で入学する場合、まず共通テストで5教科の試験を受けなければいけない事を考えると、
編入試験の場合、基本的に社会や国語の試験はなく、負担も比較的小さいと言えるでしょう。

募集人数や、そもそも編入学試験を実施するかどうかは、大学によって異なりますが、上記の通り、難関大への進学も珍しくありません。

なお、英語の評価点をTOEICの得点で判断する大学もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。

 

就職に有利

高専では、専門的な技術を実践的に学ぶ機会が多いため、こうした方面への就職では、非常に有利に働きます。将来やりたい事が中学卒業の時点で明確に定まっているのであれば、魅力のある進学先の一つであることは間違いないでしょう。

 

卒業研究ができる

卒業研究と言うと、大学おいて実施するイメージが強いかと思います。しかし高専では19歳から卒業研究ができます。
高専を卒業後、さらに専攻科に進学したり、大学に編入した場合は、さらにもう1回卒業研究を行う事になるので、より多くの経験を積むことが出来ます。

 

デメリット

通学時間が長い

高専は全国に57校しかなく、中には高専が存在しない都道府県もあります。
交通の便があまり良くないところにある学校も多く、自宅から通う場合は通学時間がかなり長くなる可能性があります。

進路の変更がしづらい

高専は上記の通り、5年制の学校です。
一般的な高校に進学した生徒は、多くの場合、その間に大学受験を経験する事になります。
しかし、高専に進学した場合、通常はその道は通らない事になります。

それでも、途中で将来への考え方等に変化が生じて、「一般受験で大学を受けたい」となった場合は、そこから独学で受験勉強を進める必要があります。
もちろん、不可能と言う訳では全くありませんが、負担が大きい事は事実でしょう。

留年率・退学率

高専は赤点のラインが60点と高くなっています。
その為、補習や追試などを経ても挽回ができずに留年してしまう人が毎年1名程はいるようです。
もちろん、全体から見れば一部ですが、普通高校であれば、学校に通学さえ出来ればいれば、留年になってしまうケースは稀であるのに対して、高専では、一定程度、現実味のある話である事は知っておく必要があります。

 

千葉県の高専

最後に千葉県の高専である木更津工業高等専門学校について、紹介します。

木更津工業高等専門学校の基本データ

〒292-0041 木更津市清見台東2-11-1  TEL:0438-30-4000

木更津駅からバス(バス乗り場西口2番、東口6番)で15分(清見台団地行き/高専前下車)徒歩2分

木更津工業高等専門学校の学科

・機械工学科

・電気電子工学科

・電子制御工学科

・情報工学科

・環境都市工学科

 

木更津工業高等専門学校の入試制度

木更津工業専門学校の学力選抜と推薦選抜の概要は以下の通りです。

ただし、詳細は必ず、同校HPにて直接確認をするようにお願いします。

 

学力入学者選抜

【定員】
・木更津工業高専第一志望者 100名程度(各学科20名程度)
・第二志望者 若干名

【学力検査内容】
英数国理社の5科目。英数理は配点を2倍とする。
※ただし,各科目(国・社・数・理・英)の得点を Tスコア(偏差値のようなもの)に換算した値で、合否判定を実施するとの事

【選抜方法】
・木更津工業高専が第1志望者の場合

学力検査と調査書の総合評価で 100 名を選抜する。
ただし、学力検査の全科目における得点が設定する基準点以上の場合、調査書の評定に関わらず学力検査で選抜する。

※なお、第二志望の場合は、別途選抜方法があります。詳細は木更津工業高専のHPから確認して下さい。

 

推薦入学者選抜

【定員】
100 名程度(各学科20名程度)

【評価方法】
・面接点(50 点)
・適性検査点(100 点)
・内申点 (350 点)
の計500点にて判断。

※適性検査の内容は基礎的な数学の問題、学校HPにデータあり

※内申点の得点化方法は以下の通り
各教科の教科点を「2 学年の5段階評定」× 「3学年の5段階評定」にて算出。
その上で、【国社数理英の5教科の教科点の和】×2+【音美体技の 4 教科の教科点の和】が内申点となる。

例えば、2年生時オール3、3年生時オール 4の場合を例にとると、
(評定 3 ×評定 4) × 5 教科× 2 倍+ (評定3 × 評定4) × 4 教科= 168

となる。

【推薦基準】
5段階評定において、9教科の全て評点が3以上。かつ2学年および3学年のいずれについても、 9 教科の評点総計が32以上が目安

【推薦方法】
在籍中学校の校長推薦

 

 

以上になります。

高専は、将来、工学分野の技術職で活躍したいと考えている生徒さんには、非常に魅力的な進学先である事は間違いないと思います。

一方で、技術職に興味はあるけど、まだ将来何をやりたいかについては迷いがあったり、明確とまでは言えないと言う場合には、若干リスクの伴う選択であるとも言えるかもしれません。

高専に限らず、今後の進路や勉強の事で、悩み事がある人は、是非武田塾茂原校の無料の受験相談にお越しください。大学受験だけでなく、高専や高校受験等についても対応させて頂いております。

 

 

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