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共通テストの英語民間試験、記述式の見送り
2021年6月22日、文部科学省は「大学入試のあり方に関する検討会議」において2025年以降の大学入試共通テストにおける英語民間試験と記述問題の導入について「実現は困難であると言わざるを得ない」と提言しました。
この英語民間試験と記述問題の導入ですが、どのような目的がありどうして却下されたのかみていきましょう。
英語民間試験
導入の目的
英語の4技能「読む・聞く・話す・書く」はご存知でしょうか?英語話者になるために必要な技能を4つに分類したものです。
今までのセンター試験では「読む」力を測る筆記試験、「聞く」力を測るリスニング試験の2つしかありませんでした。
そこで、「話す・書く」の2技能を測る有効な手段として検討されてきたのが「英語民間試験」です。
特に「話す」技能は測定が難しく、既存の民間試験を利用するのが手っ取り早いということでしょう。
該当する試験は以下の通りです。
※ 見送りになったはずの「英語民間試験」を過半数の大学が入試に独自導入する理由(https://diamond.jp/articles/-/228265?page=5)より引用
実現困難な理由
英語民間試験の導入は確かに魅力的ですが、実現困難な理由には
・試験によって会場数、受験料、実施回数が異なる
・いい点を取るためには多くの回数受験する必要があり、受験料を払う余裕のある家庭ほど有利になる
・地域によっては受験できない試験がある
などがあげられます。
コロナの影響で中止になる試験も多くあったことから、これらの問題を短期間で解決するのは難しいと判断したのでしょう。
また、共通テストになって廃止された発音・アクセント、語句整序が「話す力、書く力を間接的に測定していた」として、これらを復活させることも提案されています。
記述試験
導入の目的
記述試験の導入について、文科省は「記述式問題の導入により、解答を選択肢の中から選ぶだけではなく、自らの力で考えをまとめたり、相手が理解できるよう根拠に基づいて論述したりする思考力・判断力・表現力を評価することができます。」としています。
いままでの選択問題だけの試験では「答えを出せさえすればいい」ことがほとんどであったため、本質的な理解が無くても暗記だけで答えられたり、最悪4分の1の確率で正解してしまいます。
そこで記述式の問題を共通テストに導入することで、本質的に理解できているかを測ろうというのが目的です。
実現困難な理由
記述式問題は各大学の個別試験ではほとんどの大学で導入されていますよね。
ではなぜ共通テストでは導入できないのでしょうか?
それは、受験者数があまりにも多いからです。
各大学の試験はせいぜい数千人~数万人程度でしょうが、共通テストは50万人が受験します。
これだけ大勢の人数だと採点にはプロだけでは足りずアルバイトを雇う必要があり、採点者の確保、採点精度、採点結果と自己採点との不一致などの課題が解決できません。
自分が一生懸命書いた解答をアルバイトの大学生に適当に採点されては困りますよね。
同じような理由で、国語と数学においても記述式は見送られるようです。
おわりに
2025年なんてまだ先かと思うかもしれませんが、いま高1の人は浪人すると2025年の試験を受けることになります。
共通テストも始まったばかりでこれからどうなるかわかりませんが、最新情報は常にチェックしておきましょう。
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