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今回は、慶応義塾大学 理工学部の入試について実際に現在理工学部 管理工学科に通っている講師に紹介してもらいます。
【講師紹介⑥】二浪した慶應生プレゼンツ!受験の極意を教えます!
慶應 理工の入試科目の難易度を早稲田 理工と比較
こんにちは、武田塾溝ノ口校講師のSです。
今回は慶応義塾大学理工学部の入試についてお話します。
慶應 理工の出願形態
まずは慶應理工の出願形態からお話します。
慶應理工は学門制と呼ばれる制度をとっており、入試の出願時に学門1~5の5つの学門から一つ選んで出願する形になっています。
学門によって2年生に進級する際に選べる学科が決められています。
学門1からは物理系
学門2からは数学系
学門3からは化学系
学門4はメカニクス系
学門5は情報系、
という風に専門別に分けられていて、それぞれの学門内で4つ程度の学科が選べるようになっています。
また、学科振り分け時に入学した学門内では選べない学科を志望する「学門越え」と呼ばれる制度もあり、「勉強したいことが変わった」等のことがあっても進路を変えることができます。
しかし、この学門越えは基本的には高い成績が要求されますので、出願する時点で行きたい学科を見据えてから学門を選ぶことが無難でしょう。
最近は情報化社会というのもあってか、情報系の学科に進学できる学門5の出願倍率が高くなっているようです。
慶應 理工の入試科目
2つ目は慶應 理工の入試科目についてです。
慶應理工は入試科目が指定されており、英語、数学ⅠA,ⅡB,Ⅲ、物理、化学の4科目を受験する必要があります。
理工系私大では珍しい理科2教科受験になっていて、受験勉強の負担が格段に増えてしまいます。
ここで、慶應理工受験者の多くが併願する早稲田理工の入試と比較して入試科目がどんな感じかを見ていきたいと思います。
慶應理工と同じく早稲田理工も英語、数学、理科2つの合計4科目です。
1つ違う点は、早稲田理工は出願先によって理科の科目を物理、化学、生物の中から二つ選べるという点です。
ですので、高校で生物を履修した人は慶應理工は受けることができず、私大トップを狙うとなると早稲田理工しか受けられないということになります。
このことから、これから理科の履修科目を決める高校生の人たちは自分の受けたい大学、やりたいことができる学科を見据えたうえで生物をとるか取らないかを決めるようにしましょう。
武田塾で講師を始めてから、浪人生で理科の科目を初見でまっさらな状態から勉強し始めた子を何人か見てきましたが、習得するのに苦労していた印象だったので、やはり必要な科目を見極めておくのは大事なことなんだと感じました。
ちなみに入試科目の配点ですが、早稲田は全科目配点が同じなのに対し、慶應は理科の配点が高めに設定されています。
【講師ブログ】東工大生が教える「慶應理工学部の学科について」
【講師ブログ】東工大生による「早慶理工学部の入試の配点・傾向」
慶應理工の入試科目別の難易度
最後に、慶應 理工の入試科目別の難易度などについてです。
ここでも早稲田 理工と比較して見ていきます。
英語 難易度
英語は慶應 理工に比べると早稲田 理工の方が文の長さ、問われる語彙力、制限時間の厳しさの面から圧倒的に難易度が高いです。
その点、慶應 理工の英語は長文は極端に長くなく、単純明快な論文調で単語をしっかり覚えていれば決して読みにくい文ではない上に、出題される文法問題や発音アクセント問題はセンター試験のレベルを大きく超えない程度の難易度で、全体的に早稲田 理工よりも解きやすいけいこうがあるので、英語が壊滅的に出来ない人は慶應 理工の対策を重点的に行うと合格できる可能性が増すでしょう。
そのためには標準レベルの文法問題集、英文解釈問題集、長文問題集をそれぞれ一冊ずつ完璧にしたうえで余裕があればディスコースマーカーによる読解法の参考書を一冊やっておくと良いでしょう。
オススメはZ会の"ディスコースマーカー英文読解"です。
この一冊をマスターすると、文と文の間の意味の繋がりが理解できるようになり、英文内での作者の論理展開をスムーズに読み取ることができるようになります。
数学の難易度
慶應 理工と早稲田 理工の数学はどちらも大問5つ120分で、早稲田 理工がすべて完全記述式になっているのに対して、慶應 理工は一問が完全記述式、残りは答えだけ記述となっているので、慶應 理工の数学は基本的に計算ミスをしてしまうと部分点を全くもらえずに点数をもらえないことになります。
また、慶應 理工の完全記述式の問題では高度な証明問題が出題されることも珍しくはないので、全体的に早稲田理工の数学に比べて解きにくい印象があります。
以上から、数学を突破するためには基礎レベルの問題集はもちろんのこと、標準レベルの問題集を一冊完璧にして、さらにプラスアルファで計算練習用の問題集を一冊用意して根気のいる計算への対策をするといいと思います。
オススメは"大学への数学シリーズ"と"駿台受験シリーズの数学の計算革命"です。
大学への数学シリーズは一対一対応の演習からスタンダード演習を完璧にすることで基礎から標準レベルの問題に対応することができ、それに数学の計算革命を併用することで、計算の工夫をする力を養うことができます。
理科の難易度
物理と化学に絞ってまとめます。
物理と化学は両方の大学共にそれぞれ大問3つずつで試験時間は2科目で120分です。
出題形式は慶應 理工はすべて答えのみの記述で、早稲田 理工は物理、化学ともに大問1が選択問題で残りが答えのみの記述になります。
早稲田 理工の化学大問1の計算があまりにも煩雑で時間をとられるということ以外難易度の面ではあまり大差ない印象を受けます。
扱っているテーマは単振動などのよく見るものが多いが計算が面倒なことが多いので、手持ちの問題集でよく扱われるような物理現象の問題は何も考えずに解けるようにし、よく出る式を覚えたり、計算をショートカットして工夫することが要求されると思います。
化学についてもほぼ同様です。
オススメの問題集は"化学の重要問題集"、"鎌田の有機化学"、"福間の無機化学"と"物理の名問の森"、"体系物理"です。
どれも基礎から発展レベルまで網羅してる良書なので内容を頭に入れるだけでなく、計算も何回も行って筆算が苦にならないくらいになるまで繰り返し演習していきましょう。
ついでに・・・
私は今、理工学部の管理工学科に通っています。
一部の人にしか需要がないかもしれませんが大学で学んでいることについても触れてみたいと思います。
管理工学科以外の学科を志望している人も、自分の行きたい学科での勉強内容や、研究室などの情報をネットで調べるなどしてみると、息抜きになったり、勉強のモチベーションが上がったりと良いことがあると思いますよ。
慶應義塾大学 理工学部 管理工学科
管理工学科とは?
管理工学科は理工学部の中ではあまり馴染みの無い名前ですよね。
どんな内容のことをやる学科なのかピンとくる人はあまりいないと思います。
管理工学がどんなことをやるのかをざっくり言ってしまえば、
「科学技術の進歩によって作り上げられたシステムをどうすれば効率よく運用できるか?」
という問題について考える学問です。
名前通りの内容って感じですよね。
では、管理工学とはどのようにして、この問題を解決するのでしょう?
管理工学では「人間」、「もの」、「情報」、「金」の4つの観点から科学技術のマネジメントについてアプローチしていきます。
「人間」、「もの」、「情報」の観点からは、統計学、情報処理、システム解析、人間工学や、オペレーションズ・リサーチと呼ばれる応用数学的なものの見方、
インダストリアル・エンジニアリングと呼ばれる工場内での工程管理を扱う学問知識を使って問題に取り組みます。
ここまでの3つの観点なら、まだみなさんが想像しているであろう理工学部のイメージ通りかもしれませんが、管理工学科では理工学部とは疎遠と思われている「金」すなわち経済学的な手法も積極的に取り入れています。
人文系だとよく思われている経済学では、現実社会を数理モデル化して解を導き出す手法を用いているため、実は理工学とはとても相性がよい学問なのです。
どんなことを勉強するの?
管理工学は、社会の中で人とシステムがうまく共存することについて考える学問であることから、
経済学に代表される人文・社会科学系の考え方をうまく取り込むことで、人間や社会についての理解を深め、問題解決への糸口を増やしています。
管理工学科の学生はこの4つの観点を学科振り分け後の二年生から徐々に勉強していきます。
慶應義塾大学 理工学部 管理工学科では、上で話した専門的な4つの観点を学部振り分け後に身につけるために、まず1年生で解析学、線形代数などの基礎を学び、現実を数理モデル化して解く練習としては物理学や化学を学び、情報処理の入門として情報学基礎という科目が設置されています。
2年生から始まる専門科目をスムーズに学べるようなカリキュラムになっています。
最後に・・・
今回は慶應理工の入試形態についてまとめ、自分の通っている学科の勉強内容にも少しふれました。
科目別の難易度や配点と自分の学力との相性の面、志望する入学後の進路の面から総合的に判断し、最適な志望校を決められるようにしましょう。
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