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本日は、
現代文の小説や随筆でやってほしいことを紹介していきます。
小説・随筆の読み方のコツ!
小説・随筆のイメージって…
小説や随筆は評論に比べてめんどくさい、
というイメージを持つ方が良くいらっしゃるかと思います。
論理だった展開がされてないように見えたり、
いまいち登場人物の心情がよくわからなかったり、
とにかくなにがいいたいのかよくわからない・・・という人もいるんじゃないでしょうか。
確かに小説や随筆は作者独自の言い回しも含まれていたりして、
それを紐解くのが難しい場合もあります。
ですが、
コツを掴むことができれば案外楽に解けてしまうものなんです!
step1:まずは基本の語句から
まずやってほしいのが、基本的な心情表現のピックアップです。
「ドキドキする」とか、「鬱屈とした心持で」、「昔を懐かしむような声色で」
というようなわかりやすい心情表現に印をつけていってください。
評論文と同様に、
心情表現はその文章の登場人物(あるいは作者)がどんな考えを持っているのか、
もしくは直接何を感じているのかを知る指標になります。
設問でも...
「なぜその行動をその人物は取ったのか」の理由として
人物の心情を上げる必要が出てきたり、
直接その心情がどのような状態なのかを聞いてくる問題を解く際にも、
もちろん心情を表す言葉は根拠として必須になります。
恨んでいるから復習をしようとしたり、
お互いに愛しているから抱擁を交わすのです。
顔は見えなくとも楽しそうなのは伝わって来きますよね(^^♪
step2:遠回しの行動による心情表現のピックアップ
次にやってほしいのは、直接的ではない、
やや遠回しな行動による心情表現のピックアップです。
これは結構難しいんじゃ・・・
と思う方もいるかもしれませんが、
基本的には当たり前のことを登場人物は行っているだけなのです。
実際に、文章を読んでみよう!
以下は芥川龍之介の「歯車」からの引用になります
(青空文庫さんからの引用)
「ちよつと通りがかりに失礼ですが、……」
それは金鈕の制服を着た二十二三の青年だつた。僕は黙つてこの青年を見つめ、彼の鼻の左の側に黒子のあることを発見した。彼は帽を脱いだまま、怯づ怯づかう僕に話しかけた。
「Aさんではいらつしやいませんか?」
「さうです。」
「どうもそんな気がしたものですから、……」
「何か御用ですか?」
「いえ、唯お目にかかりたかつただけです。僕も先生の愛読者の……」
僕はもうその時にはちよつと帽をとつたぎり、彼を後ろに歩き出してゐた。
ここでは、僕(芥川龍之介)が通りがかりの青年に呼び止められて、
ファンだということを伝えられるシーンですが、
「いえ、唯お目にかかりたかつただけです。僕も先生の愛読者の……」
という青年の発言を遮るようにして、僕は歩き始めてしまいます。
ちょっと唐突な行動に感じますよね。
皆さんがこのような行動をとるとしたらどのような時だと思いますか?
ちょっと考えてみてください。
ヒントとしては、
僕は特に何か驚くようなことがあって話を遮ったわけではありません。
若干の差異はあるかと思いますが、
大抵はその人と話したくないという意思の表れではないでしょうか。
実際この後、
先生、A先生、――それは僕にはこの頃では最も不快な言葉だつた。僕はあらゆる罪悪を犯してゐることを信じてゐた。しかも彼等は何かの機会に僕を先生と呼びつづけてゐた。僕はそこに僕を嘲る何ものかを感じずにはゐられなかつた。
というように僕は不快感をあらわにしていますね。
まとめると...
大体は私たちの感性と同じように、
登場人物たちは何かを感じ、何か行動を起こすのです。
より分かりやすいところで言えば、
学生時代のアルバムをめくる(昔を懐かしむ)、
酒を浴びるように飲む(自棄になっている)、話を遮る(話題に対しての不快感・焦り)
等が今でも通じる感情表現でしょうか。
step3:季節を味方につけろ!
さて、感情表現にはもちろん比喩表現というものがあるわけで、
それには様々なパターンがあります。
その中で最も基礎と言えるのは季節や気候にかかわるものではないでしょうか。
例えば...
冷戦時代、アメリカとソ連の和解を『雪解け』と表現したり、
冬は耐え忍ぶ季節、春は芽吹きの季節というイメージから、
成績や業績が落ち込んでいる時期を『冬の時代』、
そこから持ち直して以前よりも良い状態になることを『春になり開花する』、
なんて言ったりもしますね。
ラブソングなんかでは「夏の陽気にあてられて・・・」
と夏はテンションが上がるさまを表現していたり、
秋は落葉樹の葉が散ってしまう様子から、
もの悲しい季節というイメージもありますね。
このように、
季節の中での自然の変化やその季節に対してのイメージを持っておくと、
楽に心情を理解することができます。
これはすぐには出来ないかもしれませんが、
長文演習や、語彙力の養成によってだんだんとできるようになってきます。
step4:独自の表現を捉えよう!
最後に、心情をくみ取るうえで最も難しい表現は、
その作者独自の言い回しや行動でしょう。
実際の文章を、一緒に読んでみよう!
以下は夏目漱石の「倫敦塔」の一節です。
(歯車と同じく青空文庫さんからの引用)
「塔」を見物したのはあたかもこの方法に依らねば外出の出来ぬ時代の事と思う。来るに来所なく去るに去所を知らずと云うと禅語めくが、余はどの路を通って「塔」に着したかまたいかなる町を横ぎって吾家に帰ったかいまだに判然しない。どう考えても思い出せぬ。ただ「塔」を見物しただけはたしかである。「塔」その物の光景は今でもありありと眼に浮べる事が出来る。前はと問われると困る、後はと尋ねられても返答し得ぬ。ただ前を忘れ後を失したる中間が会釈もなく明るい。あたかも闇を裂く稲妻の眉に落つると見えて消えたる心地がする。倫敦塔は宿世の夢の焼点のようだ。
【あたかも闇を裂く稲妻の眉に落つると見えて消えたる心地がする】
この言葉について考えてみましょう。
このような比喩は前後の文から判断をしてみましょう。
余(漱石)は倫敦塔を見物した際のことを回顧しているわけですが、
【どの路を通って「塔」に着したかまたいかなる町を横ぎって吾家に帰ったかいまだに判然しない。】と、
塔を見物したときのことは覚えているようですが、
そこまで向かう道中、帰る時の町の情景、それらを全く覚えていないと言います。
その後も
【前はと問われると困る、後はと尋ねられても返答し得ぬ。ただ前を忘れ後を失したる中間が会釈もなく明るい。】
というように塔を見物したこと、塔がどのようなものだったかは覚えていて、
その前後がはっきりしていないようです。
つまり、前後が曖昧なのに、
塔に行ったことはとてもはっきりとしていることを稲妻と例えているわけですね。
一応、【宿世の夢の焼点】というのも、
前世からのとてつもない因縁というような意味になります。
それだけはっきりとしていて、印象深いということですね。
このように、独特の言い回し、やや難解な比喩は、
前後の文章で言っていることや考えていることを考慮して推測していくと良いでしょう。
もし唐突に何か登場人物が何かを感じたりした場合は、
今までのステップに立ち返り、
それがどのような状態のイメージなのかを意識して考えてみましょう。
現代文おすすめの参考書
ここでは、武田塾のルートから、
お勧めの参考書を3つご紹介します。
① 日東駒専・産近甲龍の現代文
名前の通り日東駒専と産近甲龍の
レベルに合わせた問題が多く収録されている参考書です。
この参考書の特徴は、収録されている問題の内、
小説・随筆の比率を見ると随筆の方が多いことです。
随筆に慣れたい、比喩表現やよりリアルな感性からくる表現を
捉えられるようになりたいという人におすすめです。
② 入試現代文へのアクセス
こちらは比較的簡単な問題が収録されている参考書です。
数は少ないですが、小説が収録されており、
それぞれが解くうえでの基礎を固めるのに最適です。
シリーズの発展編・完成編と合わせて段階的に難易度を上げていくのもおススメです。
③ 国公立標準問題集CanPass現代文
こちらは国公立を目指す人におすすめの一冊です。
国公立大学の過去問がいくつか収録されている形になるので、
前述した2冊や、それ以外の参考書で基礎基本を固めた後、
発展的な演習として解いてみましょう。
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