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【京都市の予備校 武田塾】理系科目が苦手な人には何が起きている?

枝葉末節を見極めろ!

皆さんいかがお過ごしでしょうか。【日本初!授業をしない武田塾】 京都北大路校講師の福島です。
センター試験も1か月後に迫り、じわじわと入試の緊張感を感じる季節になりました。勉強が進むにつれて自分の出来ていないことが浮き彫りになっていく事もあると思いますが、自分がやるべきことの優先順位をはっきりさせて、あれもこれも手を出しすぎないように目標まで確実に詰めていきましょう。

 

自分の高校時代も今となっては懐かしいですが、高3のこの時期は優先度の低い日本史をバッサリと切り捨てて必要なことを勉強していました。

 

それと関連してというわけではありませんが、私が特に数学などの理系科目に対して有効な考え方を紹介したいと思います。結論を言ってしまうと、それは枝葉末節を切り落とすという事です。正確に言うと、切り落とす必要はないのですが、枝葉に気を取られすぎて幹を見失わないようにするという事です。

私は特にこの表現が好きで、

数学や物理を学ぶという営みは根本的な考え方から出発して周辺概念である枝を伸ばし、それらを有機的に蜘蛛の巣でつなぐという作業に似ています。幹を見失ってしまうと、いたずらに張り巡らされた雑多な知識に雁字搦めになって何もできなくなってしまいます。
実際、勉強しても数学が出来ない人は大概このようなことが起きています。

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余談ですが、学問として数学や物理を突き詰めていくと、今まで幹だと思っていたものがさらに大きな樹の枝であることが分かる事が往々にしてあります。ただ高校の勉強ではそこまで広い視点を持つことはやや難しいので、興味がある人はその道に進んでみると面白いかもしれません。

概念的な内容が続きましたが、一気に具体的な話に移りましょう。

三角関数の公式

 

これは有名な話ですが、三角関数の和積の公式や積和の公式、合成公式などは全て加法定理から導くことが出来ます。センター試験など時間が限られた中で問題を解かなければならないときは最終的に全て覚えたほうが良い事もありますが、勉強する段階ではまずは加法定理を覚え、そこから他の公式を導き出すという作業が三角関数の深い理解につながります。場合によっては加法定理だけを覚えれば余計な暗記も省け、効率的でしょう。

軌跡・領域の問題

 

具体的な問題を2問見てみましょう。

 

・平面上に2点PQがあり、それぞれPがx軸上の(p,0),0<p<1をQがy軸上の(0,q),0<q<1を動く。常にpq=1/2を満たして動くとき、線分PQの通る領域を図示せよ。

 

・点Pが(a,b)が平面上の半径1の円上を動くとき(a+b,ab)の通る軌跡を求めよ。

 

これら二つの問題は求めるものも領域と軌跡で異なりますし、点PやQの動きも全く異なります。しかし数学ができる人はこれらは本質的には全く同じ問題だと言うでしょう。少しヒントを出すと、両方パラメータに注目するという点です。類題は数学IIBの参考書に沢山載っているので興味がある人は調べてみてください。

エネルギーと電位

 

物理ではエネルギーという概念が出てくると思います。位置エネルギーやバネのエネルギーとか運動エネルギーとか、電磁気だとコンデンサのエネルギーとかですね。それに対して電磁気では電位という概念がでてきて、回路の問題を解くときなどは必須でしょう。これらの関係について深い話をするとキリがないのですが、まずわかる事としてこれらが状態に固有のものであるという事です。どういうことかというと、例えば質点の自由落下を考えるとき、初め静止しているときはその"状態"に位置エネルギーのみが割り振られているという事です。そして時間がたつと数秒後の"状態"においては適当に運動エネルギーと位置エネルギーが割り振られています。電位に対して"状態"に対応するのは各時刻の(回路に乗った)電子の位置です。電子の気持ちになると、抵抗を通る前は電位が低い場所にいたわけですが、抵抗を通るとエネルギーを散逸して電位が高い状態になります。それを理解すればエネルギーや電位の足し引きを間違えることはないでしょう。

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ここまで"状態"という言葉を強調してきましたが、じつは熱力学にも状態量というものが存在していて、同じような考え方が使えます。様々なところに同じ構造が出てくるのは物理の面白さのひとつですね。

 

まとめ

 

ここまで挙げた具体例は数学や物理をまだ勉強していない人とってはチンプンカンプンだったかもしれません。

しかし強調して置きたいのはここまで挙げたのは数ある幹のほんの一握りであり、これから理系科目を勉強するときにこのような幹と枝葉末節を明確に意識して欲しいという事です。

そうすることにより、本質を理解していればあり得ないケアレスミスを防ぐことができたり、覚える事を減らすことが出来たり等、メリットが沢山あります。
何より、そっちの方が面白いですしね。

以上を踏まえて、これから幹となる概念を重点的に勉強してほしいと思います。

 

上で例を3つ挙げましたが、読んでくださった皆さんは理解できたでしょうか。理系科目が苦手な方は特に最初こういった点に自分自身で気づくのは難しいかもしれません。逆にそれさえできれば自分自身で様々な参考書を理解し、様々な問題を解くことが出来るようになります。

武田塾ではそのような点も含め、皆さんが自ら勉強を勧めていくサポートをさせていただきます。

 

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