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英文和訳BOOT CAMP 3rd!!|武田塾京都校

英文和訳BOOT CAMP 3rd!!

どうも!京都の予備校と言えば武田塾京都校!講師のS.Yです!

12月ですね!

この時期になると、今年度の初めの方に講師が「重要だよ」と言っていたことが、「どういう意味で重要なのか」が分かってくる生徒さんが増え始めてきて、「戦える受験生」に様変わりする様子が見ていて喜ばしいです。
もし、模試の返却などで精神的に落ち込んでいる方などいたら、ぜひ一度、~第一志望を諦めようとしているあなたへ~志望校は誰が決めるものかを読んでみてください。

タイトルは、志望校を変更しようとしている人向けのようですが、
第一志望合格のために今何をしなければならないかを考えてもらうためのヒントをたくさん書いたつもりです。

 

受験をするにあたって、勉強するにあたって、考えておいてほしいこと、知っておいてほしいことをたくさん書いてきた僕のブログですが、受験が近付くと直接受験に関わる知識を提供するブログの方が需要があるのではないかと思って、少しそういったブログを増やしていこうかと考えて書き始めた「英文和訳BOOT CAMP」!第2弾です!

第1弾はコチラ→英文和訳BOOT CAMP!!~要諦シリーズ第3弾~

第2弾はコチラ→英文和訳BOOT CAMP 2nd!!

英文和訳をする上で気をつけてほしいけれど、参考書等に「直接的に」書かれていることがあまりないというポイントを抑えてもらうための演習形式のブログを書いています。

このブログを読むときは、紙とペンを用意して、答えを実際に紙に書くことをオススメします。

※最近の入試問題を用いることも多いと思います。大学名、年度、日程は明記しますので、先に過去問としてやりたい方は飛ばしてもらって構いません。

なお、以前、英文和訳をするときの日本語について(その1)というブログも書きました。

このブログ連載の前身的な位置づけになりますので、まだ読んでない(やってない)方は先にやってから、この連載に取り組むことをオススメします。

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問題

Yet between 1800 and today, life expectancy for white males in the West doubled, from thirty-eight years to seventy-six. The main difference was decline in child mortality. But even for those who survived childhood, life expectancy grew by about twenty years over that period, a jump of a magnitude never before seen.(同志社大学2016年度全学部日程)

 

がんばって紙に答えを書きましょう。

実際に同志社大学で和訳問題として出題されたのは下線部ですが、意味を取るために最低限必要だと思った部分を抜き出しました。

全文訳をするのがよいでしょう。いろいろと気付くことがあるかもしれません。

解説は全文やっています。

問題文を紙に写して構造把握をやってみるのも良いでしょう。

 

 

ダウンロード (1)

 

 

解答

それにもかかわらず、1800年から今日までの間に、西洋の白人男性の平均寿命は、38歳から76歳へと2倍になった。その主な違いは子どもの死亡率の低下であった。しかし、子ども時代を生き抜いた人(の間)でさえ、その期間を通して平均寿命は約20年延びた。それまでには決して見られなかった、大きな進歩だった。

 

まずは答え合わせをしてください。

「ていねいに」答え合わせをしてください。

 

解説

2017年度の同志社大学全学部日程において、英文和訳問題として出題された文章です。

構文として難しいところは何もありません。

しかしながら、文脈をある程度理解していないと、何を言っているのか分かりづらい。

この問題も、おそらく正解を書いた人はほとんど同じ和訳文になることでしょう。

和訳文が解答の和訳文と異なっているときに、その差異がほんとうに許容できるものなのか、解説を見ながら検討してください。

似た日本語の組み合わせで和訳文が構築されていても、意味が異なる場合があります。

気付けない人は「それが正しい」と思って日ごろ生活しているので、他人から指摘するまで気がつけません。

講師に和訳を持っていって聞いてみるのも良いでしょう。

 

 

さて、解説に移りましょうか。

まず「文全体の構造を確認する」ところから始めてください。

何度も言っている、「マクロ的な分析」です。

第一文では、Yet が接続詞、between 1800 and today が副詞的なカタマリ、life expectancy が主語、for white males in the West が修飾語(形容詞的なカタマリ)、doubled が動詞、from thirty-eight years to seventy-six が修飾語(副詞的なカタマリ)。

第二文では、The main difference が主語、was が動詞、decline が補語、in child mortality が修飾語(副詞の役割)。

下線部では、But が接続詞、even for those who survived childhood が副詞的なカタマリ、life expectancy が主語、grew が動詞、by about twenty years over that period が修飾語(副詞的なカタマリ)。

最後は、a jump of a magnitude never before seen ですが、これは名詞表現。

お分かりかもしれませんが、今回の問題では、マクロ的な分析において、何も難しいところはありませんでした。

ここまででは、合格を争う受験生にとって、大きな差がつきにくい。やはり差がつくのは、文脈に沿って、適切に、引きどころのない和訳文が書けることでしょう。

 

ミクロ的な分析を行っていきます。

第一文

Yet :接続詞 それにもかかわらず,しかしそれでも,それなのに 

「しかし」とかでも十分マルですが、yet にはなんとなく感情がこもります。長くなってしまうので引用しませんでしたが、この文章の前の文では、「1200年から1600年の間は、平均寿命がほとんど延びなかった」という趣旨のことが書かれていました。

between 1800 and today :between A and Bですね。

1800年と今日の間 では意味が分からないので、「1800年から今日までの間」とするのがよいでしょう。

life expectancy :平均寿命

expectancy は、辞書によれば、

1期待; 待望 〔of〕.
2(将来所有の)見込み,予期.

とありますね。2の訳が用いられる典型例が、今回の、life expectancy です。「生存見込み」「生存が予測される年限」といった雰囲気でしょうか。

for white males in the West 

for :~にとっての

white males :白人男性

white や black という表現には気を付けましょう。日本においてはあまり意識されないので気付きにくいですが、人を指す語が続いていなくても、それのみで白人、黒人と訳す必要があることもあるので、意識に上らせておきましょう。

in the West :西洋における

West を「欧米」と訳してもよいかは悩みどころです。今回の文章はイギリスの産業革命の話なので、文脈的にNGなのですが、今回のように文脈が無いとき、アメリカをいれても差し支えないような文脈のときは、別に良いでしょう。ふつうは、 Europe and America とされると思います。

doubled :動詞では、自動詞では、「Sが二倍になる」、他動詞では、「Oを二倍にする」です。今回は目的語がありませんね。

from thirty-eight years to seventy-six :from A to B ですね。AからBへ。

 

第二文

The main difference :その主な違い

定冠詞がついているので、「特定の意味」「文脈を背負った意味」だと分かります。訳出するのであれば「その」なんかを付けておきましょう。

今回引用しなかった、「1200年から1600年の間は、平均寿命がほとんど延びなかった」のに、「1800年から今日までの間に、平均寿命が延びている」ことの要因となったと思われる「違い」のことですね。

was :be動詞です。

decline:低下

動詞もありますが、受け身の形にはなっていないので、名詞です。辞書によれば、

1a衰微,衰え,減退.

 b低下; 退歩,堕落.
 c人生の末期,晩年.
2(価格の)下落.
3下り坂.

などがあります。

in child mortality :子どもの死亡率

mortality は少し難しい単語ですかね。難関校受験生に覚えておいてほしい単語としてmortal というのがあります。

意味としては、死の、死すべき(運命の)、致命的な、などですね。その名詞化だと気づけば、訳出は容易でしょう。(mortalには名詞の用法もあります)

ちなみに、mortalやmortalityには、「いずれは死ぬ存在である」という性格を捉えて、「人間」という意味もあります。

 

下線部

But :接続詞 しかし

Yet が先ほど出てきましたが、表現をずらしているのかもしれませんね。

even for those who survived childhood :子ども時代を生き抜いた人(の間)でさえ

even for :~にとってさえ

those who : ~する人々

those には、「人々」を意味する用法がありますね。NextStageなんかにも載っています。(232)

who が主格の関係代名詞なので、ここで区切らなくてもよいのですが、those who~という表現がよく出てくるので、ここで区切ってみました。

(who) survived childhood :子ども時代を生き抜いた

survive という動詞が使われている理由は、文脈を踏まえれば明らかですね。子どもの死亡率が高い時代には、その時期を生きてくぐり抜けること自体が難しく、「生き抜く」「サバイブする」という表現がしっくりきます。

赤本では、「生き延びた」となっていました。

言葉のニュアンスでは、「生き抜く」は「自分の意思で」というニュアンスが強いですが、「生き延びる」というと、「(運も味方して)なんとか」というニュアンスが出ますね。後半のほうが良いなと思う人は赤本の訳を使ってください。

life expectancy :平均寿命

expectancy は、辞書によれば、

1期待; 待望 〔of〕.
2(将来所有の)見込み,予期.

とありますね。2の訳が用いられる典型例が、今回の、life expectancy です。「生存見込み」「生存が予測される年限」といった雰囲気でしょうか。(二度目)

grew :延びる

よく知っている意味は、「成長する」でしょう。

しかし、文脈を意識して、主語が「平均寿命」であることを踏まえて、「延びる」とするのがよいですね。

ちなみに、「寿命がのびる」というときの「のびる」は「伸びる」ではなく「延びる」です。

英語の試験なので、減点されるかどうかは分かりませんが、間違って書かないようにしましょう。

 by about twenty years over that period :その期間を通して約二十年

about twenty years :約二十年

about がついているので、「およそ」「約」などの訳を出しておく必要があります。

over that period :その期間を通して

over があるので、「~を通して」と訳してみました。

赤本では、「その期間で」となっていました。おそらく by を受けたのだと思います。

 

最後の部分

a jump of a magnitude never before seen :それまでには決して見られなかった、大きな進歩だった。

普段、「英文の表現に忠実に、日本語で表現する」といっているので、「名詞表現を文として訳している」のに違和感を覚えるかもしれません。

今回のように、「英語らしい表現」「英語特有の表現」の場合に、それに忠実に日本語にするとかえって変な訳になることがあります。

a jump of :進歩、飛躍

ジャンプとすると訳したことにならないですし、意味も分からないので、文脈に沿った意味を出すようにしましょう。

赤本は「飛躍」となっていました。

a magnitude :規模、大きさ

地震のマグニチュードも「規模」といういみですね。

a jump of a magnitude で、「規模の進歩」「規模の飛躍」みたいな感じになりますね。「大きな進歩」「大きな飛躍」などと意訳するとよいでしょう。

never before seen :それまでには決して見られなかった

 

これらを組み合わせると解答のようになるでしょうか。

細かい言い換え表現は解答のとおりになっている必要はありません。

解説で書いたようなことが踏まえられていれば大丈夫でしょう。

なによりもやってはいけないのが、マクロ的な視点で見ることを怠り、文構造を捉え損ねること、フォーマットを誤ってしまうことです。

といっても、やはり文構造をしっかり捉えて丁寧に和訳すれば、解答とほぼ同じになります。

先述の通り、自分の書いた和訳文と解答の訳文との間で異なるところがあるときに、その違いが本当に許容範囲なのか、訳出の丁寧さに欠けるところがないか、慎重に確認する癖をつけておきましょう。不安があれば、講師に遠慮なく聞くようにしてください。

 

さらばじゃ。

 

 

 


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