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8月のテーマ「現代文文章読解の基礎知識:科学って何?」

はじめに

皆さんこんにちは!

埼玉県久喜市にある予備校、武田塾久喜校です!

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8月も終わりに近づき、暑い日、というよりむしろ暑すぎる日が続いていますね!

特に受験生の皆さん。夏休みも終盤に差し掛かりましたが、現代文の勉強は進んでいますか?

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現代文の問題っていつも「なんとなく」で解いてるし、それで解けてしまうことも多いから

いざ対策をしようと思っても何をしたらいいか分かりませんよね。

 

参考書を買ってきて現代文の文章の読み方の基礎を学ぶ?

たくさん長文問題を解いて読解力を磨く?

 

どちらも有効で効率的な対策です。

 

しかし、これだけでは足りない。

 

現代文の、得点を上げるためには

様々な分野における基礎知識を持つことも必要なのです。

 

各分野の基礎知識を持つことの意義

なぜ現代文の得点を上げるために、各分野における基礎知識を持つ必要があるのでしょう。

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まず前提として、現代文の評論分野の読解問題で出てくる文章のほとんどは実際の本や論文から抜粋されたものです。

これが何を意味するかというと、現代文の読解問題で出てくる文章は

「高校生が読む読解教材を作ること」を目的として執筆されたわけではないということです。

 

では本や論文はいったい何を目的に作られているのか。

ほとんどの場合、それらは特定の層に特定の内容を伝えたくて作られているといえます。

 

例えば『家庭料理アレンジレシピ集』であれば自宅で料理を作る人に様々なレシピを伝えたくて出版されていますね。

『科学入門』という本であれば、あまり科学に造詣の深くない初学者に向けて、科学というものがどんなものか伝えようとして執筆されているでしょう。

ここで注目したいのは、本や論文の執筆にあたって書き手は読み手の層をある程度限定しているということです。

『家庭料理アレンジレシピ集』は自炊の全くできない人を対象にした本ではありません。

きっとこの本の中では「玉ねぎをくしぎりにして」「落し蓋をして」といった表現が当たり前のように登場し、それらの語句に対する解説がなされることは無いでしょう。

なぜなら『家庭料理アレンジレシピ集』が対象としているのは、基礎的なレシピを熟知しているような家庭料理の上級者だからです。それらの基礎的な語句については知っているよね、という前提で本が構成されています。

 

別の例を出しましょう。

例えば『プログラミング言語C言語の基本』という本があったとします。

こちらは『家庭料理アレンジレシピ集』よりかなり専門性が高い本ですね。

この本の執筆者が想定している読者はある程度パソコンに明るい人です。

それゆえ、この本の中ではパソコンがどういったものかについての説明がなされたり、起動方法やメモ帳の開き方が解説されることはありません。「プログラミング言語についての本を買ったのだからそれくらい知っているよね」という前提で話が進んでいきます。

この本を現役エンジニアの人が買ったなら十二分に本の内容を理解できるでしょうが、仮にパソコンに触ったことさえないおじいちゃんが買ったとしたら、いかにおじいちゃんの読解力が優れていたとしても本の内容を理解することはできませんね。

 

この『プログラミング言語C言語の基本』という本の一部を

抜粋してきているのが現代文の読解問題です。

もちろんのこと、それを読み解くにあたっては

パソコンという分野における基礎知識が必要といえますね。

これが、様々な分野における基礎知識を持つことの重要性です。

 

現代文においては「科学」「文化」「哲学」「現代社会」などの分野から読解問題が出題されます。

それらの分野に対する前提知識を持てば、

そういったテーマを扱った文章を簡単に読み解けるようになるのです。

 

これこそが、現代文の得点を上げるために様々な分野の基礎知識を持つことも必要だと述べた理由です。

 

「現代文文章読解の基礎知識:科学って何?」

「科学」「文化」「哲学」「現代社会」などあらゆる分野についてこのブログで解説できたら良いのですが、そんなことをすればこのブログが10万字を超える超大作になってしまうでしょう。ゆえに今回は「科学」という分野に絞って解説していこうと思います。

 

「科学」の分野の基礎知識

それでは時を紀元前まで戻しましょう。かつて、まだ「科学」という言葉もないころ、

古代ギリシャでは思考や議論といったことに重きが置かれていました。

彼らは自分の頭の中で思考する中で世の真理を見出そうとしていたのです。

 

その時代を生きた有名な学者にアリストテレスという人物がいます。

彼は地球が中心にあり様々な天体がその周りをまわっているという天動説をはじめとして様々な説を主張しました。

そのなかには「蛍は朝露から発生する」なんて、今の価値観からいえば驚くようなものもありました。

彼の説いた様々な説は後世、16世紀頃まで広く世界で信じられていました

 

しかし、17世紀頃になるとコペルニクスやガリレオガリレイによって地動説が説かれます。

彼らの説は最初は大きな反発をもって迎えられるのですが、時を経るにつれ、次第に当時の人々に受け入れられていきました。

すると、一転、天動説を唱えたアリストテレスの各説に疑念が向けられます。

「アリストテレスの主張した天動説は間違っていた。彼が間違えた原因はキリスト教徒であった彼が「聖書の記述は正しい」という

前提・主観をもって自然を観測しようとしたからだ」と当時の人々は考えました。

ゆえに、彼らは主観を排して自然をみようとしたのです。

 

その結果生まれたのが観察と実験に重きを置いた科学です。

 

観察に重きが置かれた理由

自然の法則を発見しようとするときに観察者の主観はノイズになります。

例えば、「虹は7色だ」という主観を持って虹を観測したら現実がどうであれ、虹は7色に「見えて」しまいます。だからそういった主観を排してただ「観察」をしよう、と考えたわけですね。

 

実験に重きが置かれた理由

古代の人々は自分の頭の中で思考する中で真理を見つけようとしたのは先に述べました。しかし、頭の中で思考して考えて導き出した結論をそのまま受け入れてしまうと間違いが生まれます。

例えをあげましょう。

最近あなたの体の調子が良いとしましょう。あなたは考えます。「そういえば、1週間前から朝ごはんを食パン1斤からリンゴ2つに変えていたんだった。きっと朝ごはんにリンゴを食べると健康になるんだろう。」

これをそのまま真理として受け取るのが古代です。これでは間違った事実を真理として受け取ってしまいかねませんね。

そこで、思考の末に導き出した結論を実験によって検証することが必要になってくるわけです。

 

科学と実験

「朝ごはんにリンゴを食べると健康になる」という仮説を実験を通して検証しようとするのが科学です。

科学的な立場に立つならば、この場合は、100人を集めてパンを1斤食べるグループとリンゴを2個食べるグループをつくって対照実験を行うことになりましょう。

その結果、パンを1斤食べるグループとリンゴを2個食べるグループで特に健康状態に差は起きなかったとすれば、

「朝ごはんにリンゴを食べると健康になる」という仮説は間違いだったということになります。

 

このようにして、

主観を排した観察と実験による検証によって確かな真理に迫ろうとするのが科学ということになります。

ちなみに、アリストテレスの唱えた説の多くはそのような科学的な観察と検証によって否定されていきました。

もちろん、「蛍は朝露から発生する」という生物の自然発生説も例に漏れず。

ただし、それについても「ありえないから」ではなく実験による検証を通して否定されたということは明示しておきますね。

 

以上が「科学」の分野の基礎知識です。かなりざっくりと書いてしまいましたので、

より深く知りたい方は図書館で科学入門といった本を借りて読んでみてくださいね。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

このブログがみなさんの読解力向上の一助になりましたら幸いです。

 

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