皆さんこんにちは!武田塾小牧校講師のOです。
先週はセンター試験でしたね。受験生の皆様お疲れ様でした。と言いたいところですが、ここからが正念場です。もう一度受験数学における大事なこととして、問題の考え方についておさらいしましょう。
目次
いかにして問題を解くか(G. Polya)
アメリカの数学者G. Polyaは『いかにして問題を解くか』という著書で問題の解き方を伝授しているほか、PDCAサイクル(P: Plan, D: Do, C: Check, A: Act)による思考の流れを通じて「論理的思考力」の付け方を述べています。
1.問題を理解すること
まずは、問題を理解しなければいけません。そこで大事になるのは、
- 未知のものは何か。
- 与えられているもの(データ)は何か。条件は何か。
- 条件を満足させうるか。条件は未知のものを定めるのに十分であるか。または、不十分であるか。または、余剰であるか。矛盾しているか。
- 図をかけ。適当な記号を導入せよ。
- 条件の各部を分離せよ。それを書き表すことができるか。
2.計画を立てること
次に問題を解くための計画(Plan)を立てましょう。
- 与えられているもの(データ)と未知なものとにつながりはないか?
- 以前に同じような問題、似たような問題に出会ってないか?
- 類似の、関連のある問題を知らないか?
- 似た例題、似た結果、似た方法で使えそうなのは?
- 役立ちそうな定理や方法を知らないか?
- 与えられているもの(データ)は全部使ったか?
- 問題が解けそうにないなら
- 似たような、せめて関係してそうな問題をさがせ。そいつはもっと一般的だったり、もっと特殊だったり、類似の問題だったりするだろう。
- 条件の一部だけ使って、残りは捨ててみよ。そうしてみて、解き方は変わるだろうか?
- ひょっとすると補助問題や補助変数が必要なのかもしれない。
3.計画を実行すること
では、2.で立てた計画を実行しましょう。その際には、
- 解答の計画を実行するときに、各段階を検討せよ。
- 間違ってないと証明できるか?もしできないなら計画を修正するにはどうすればいい?
4.ふりかえってみること
計画を実行し、自分の解法を振り返ってみましょう。省察的にみていくことが大事です。
- 一般的な方法やアイデアが何かあったか?
- 結果をためすことができるか。議論をためすことができるか
- 結果をちがった仕方でみちびくことができるか。それを一目のうちに捉えることができるか。
- 他の問題にその結果や方法を応用することができるか。
最後に
よく数学の問題を解いていて、分からないと解答を見ることが多いと思いますが、その解法なんか思いつかないと思ったことはないでしょうか?あるいは、この解法を覚えよう!としていませんか?
数学は必ず論理性が備わっている学問なため、求めるものを求めるためにはどんな具材が必要なのか、それをどう調理しないといけないかが大事になります。世の中にあふれる数学の問題集についている解答は絶対的なものではありません。その解答はどういう構造を持っているのか、あるいは別の解法がないか考えてみると、頭が柔らかくなるのではないでしょうか?
受験生の皆さん、ここからが正念場です。がんばることに意義があります。
夢を現実に変えていきましょうね。
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