こんにちは。武田塾小牧校講師のFです。
今回は高校物理と大学物理の違いについて説明していきたいと思います。
目次
高校物理と大学物理の違い
・・・とは言ったものの、大学物理といっても、学部や専攻によって内容が違うので、一色単にこことここがこう違うとはなかなか言いづらいものがあります。
まずは、大学1年生レベルの大学物理との違いについて述べていきます。
どこの大学においても、大学1年生で習う物理は主に「力学」と「電磁気」の2教科であるイメージが強いです。
「力学」と「電磁気」というと、高校物理とあまり変わらない、もしくは延長線上のように思えますが、実は扱う問題が高校物理よりもより一般的になります。
大学物理が高校物理と大きく違うところは、皆さんが数学Ⅲで習った微分・積分を駆使して問題を解く、という部分です。
例えば、運動方程式を立てる際、高校物理では【ma=F】と記述していました。しかし、大学物理では運動方程式は2階の微分方程式として記述します。
変位の部分は速度、速度の微分が加速度なので、変位の2回微分が加速度になるので上式はわかりますね。また、偏微分や重積分、線積分、ベクトル解析などの概念も取り入れられることになります。
これらの登場により高校物理では計算できなかったものが扱えるようになります。
また、ベクトルを用いた表式が多く現れ、そのベクトルに関する微分や積分も行われます。特に電磁気では、電場や磁場自体がベクトル場であることから多く行われます。
また、時間変化が起こる現象も扱えるようになるので、変位電流や電磁波についても学びます。
古典力学→量子力学
理工学系の大学物理では、大学1年生のうちに「量子力学」も学ぶことが多くあります。
量子力学はほとんど古典物理学だけだった高校物理とは大きく違います。一般的に言えば、ミクロの世界を記述するものです。高校物理の日常に絡んだ物理とは違い、経験的世界から離れ、数学的にも高度な概念が必要になります。
初学者にとって数学的な高度な概念というよりも量子力学特有の哲学チックな概念に慣れるまでが大変な気がします。
しかし、現代の科学技術は量子力学なしでは成り立っていないことばかりですから極めて重要な内容です。
簡単にまとめると
数学を駆使して物理について詳細に計算をするのが大学物理、そのような計算がやや少ないのが高校物理です。