【文系受験生向け】文学部って何してるの? 現役大学生が語る文学部

河内松原校・

こんにちは!

松原市大学受験予備校・個別指導塾
武田塾河内松原校 講師の木下です。

今日は文学部について紹介したいと思います。

 

 

大学受験について語る時、必ずと言っていいほど登場する大きな問題、その一つが学部選択です。

現役生のころ、私の周囲でも、多くの人がこの問題に頭を悩ませていました。 疑問 その中で、よく耳にした意見が「文学部って何すんねん」というものです。

聞いたことはあるけれど、何をしているのか今一つ掴めない。

多くの受験生の方の文学部のイメージはこのようなものではないでしょうか?

比較的早い段階で文学部進学へ舵を切った私も、受験生のころからきちんと把握できているとは言い難かったです。

 

そこで今回は、実際に文学部に入った私が、文学部でどんなことをしているのか語っていきたいと思います。

 

 

 

 

そもそも文学を学ぶって?

本棚

ざっくり言ってしまうと、文学部では人間について学んでいます。

 

文学部には様々な学科があります。

国文学科や英文学科、史学科、哲学科等々……学校によっては心理学科が含まれることも。

これだけ広く、たくさんの学問分野が纏めて文学部の領分なのです。

 

 

余計に分からなくなりましたか?

でも、これらには共通点があります。

それが、人間について研究する学問であるということです。

冒頭に戻ってしまいましたね。
少し細かく見てみましょう。

 

国文学や英文学は、人間が言語によって表現した芸術作品について研究する学問。

史学は無数の人間たちが連綿と紡いできた人類の歩み、歴史について研究する学問。

哲学は人間が生み出してきた思想について学ぶ学問。

心理学は、人間の心を解き明かす学問。

 

 

このように、文学部の研究分野は幅広いものですが、総じて人間について研究する学問であることが理解していただけたでしょうか。

 

具体的には

人間について研究する。先ほどそう述べました。

それでもやはり実際に何をしているかはわかりづらいと思います。

私が通っている国文学科を例に、今度はもう少し具体的に紹介しましょう。

 

国文学科では、文学部の研究対象としてイメージに上りやすい小説や詩歌をはじめ、日記、説話、能や狂言などの劇、その他、また日本語そのものについて学びます。

おそらく学校によって何の研究が盛んか、どんなことをしている教授がいらっしゃるかは差があるかと思いますが、おおむねこのようなものを取り扱います。

book_fusen_tate

 

言語学(国語学)

まず、上記で述べた日本語そのもの、国語学について見ていきましょう。日本語学と呼ばれることもあるそうです。

これは、日本語を言語の側面から研究する学問です。

 

・日本語がどのようにして生まれたのか?

・大陸、現在の中国から流入した漢字から、日本特有のひらがなやカタカナが誕生したことが知られています。このような例をはじめとして、日本語が何の影響を受け、どんな変化を遂げたのか?

・「私は」の「は」、音は「わ」なのにどうして表記するとき「は」の字を用いるのか?

・我々が当たり前に使っている五十音順の表はどうしてあの順番なのか?

・同じ日本語なのにどうして地域ごとに異なる方言があるの?

などなど……。

 

ここで上げたのは極々一部。

まだたくさんありますが、ひとまず国語学がどんなことを研究する学問なのか、多少はイメージが掴めたのではないでしょうか?

 

文学作品

続いて文学作品の研究について紹介します。

漱石ふりー

文学研究の切り口の一つに、視点が存在します。

すなわち、講読的視点文学史的視点です。

虫の目、鳥の目と言ったほうが分かりやすいかも知れません。

 

前者は、特定の作品そのものを丁寧に分析していく方法です。

作品の構造を解き明かしたり、表現の効果について考察したり、作者の意図や伝えたいことについて考えていきます。

小・中・高校の国語の授業で行っているようなことをイメージしてもらうとわかりやすいかも知れません。

 

後者は、文学史における作品の立ち位置について研究します。

具体的に言うとどんな作品の影響を受けたのか、あるいは後世に如何なる影響を与えたのかそれを考察します。

 

我々が文学作品を読んでどんなことを考えているのか、少しわかっていただけたでしょうか。

 

では、もう少し具体的に語っていきたいと思います。

 

詩歌

まず、一つ目は詩歌。

一口に詩歌といっても、『万葉集』など大昔の作品に始まり現在に至るまで、その存在は日本の歴史から消えることがありません。

故に広く深い発達を遂げ、その形式、種類は、とてつもない数に上ります。

中には、物語に挿入される形で登場するものも。

 

宮廷で読まれた作品から、武士や町人が読んだもの、時代や形式によっても詩歌の性質は大きく異なり、文学史を鮮やかに彩っています。

作品中の表現を、当時の常識、思想、生活などと照らし合わせ、時には歴史上の人物の人間性や関係に考えを巡らせながら、歌の意味、意図、それが読まれた背景を推しはかり、解き明かす。

また、作品が与えた当時から現在に至る影響を考察する。

それが詩歌の研究の一部です。

 

物語

二つ目が物語の研究です。

このブログにおいては、小説や劇、説話もまとめて物語と呼ぶこととします。

先ほど視点について紹介しました。

 

一つの作品について研究するときは、講読的視点の紹介で述べたような考察を行います。

先行研究という言葉をご存じでしょうか?

大学では、自分より先に同じテーマを取り扱った人の研究を、先行研究と呼び、それを参考にしたり、掘り下げたり、あるいは反証したりすることもあります。

先ほど、小・中・高校の国語の授業で行っているようなことをイメージしてもらうとわかりやすいと述べましたが、先行研究が大きくかかわってくるのは、大学特有かと思います。

 

芥川ふりー

 

また、文学史的視点で作品を研究することもあります。

ある作品の文学史における位置づけや、受けた影響、与えた影響について考えたり、ストーリーの移り変わりを研究したりするものです。

 

物語が変化する例として一つ挙げてみます。 「かちかち山」という童話をご存じでしょうか?

ウサギがタヌキを懲らしめるあの物語です。

kachikachiyama

 

タヌキの背負った柴にウサギが火打石で火をつけるシーンが非常に印象的で、タイトルの由来にもなっています。

ですが、元々はかなりバイオレンスな内容であったことを知っている人は、そう多くないのではないでしょうか?

子供が目にするものとして適切ではないとして、改変が加えられたのです。

 

もう一例挙げてみましょう。

蛇が女性に変身する、あるいは女性が蛇に変身する物語をご存じでしょうか?

snake_dokuhebi_kiba

 

地域や年代によって内容のバリエーションは様々ですが、蛇と女性がかかわる話は日本にいくつも存在します。『安珍清姫伝説』など、耳にしたことがあるかもしれません。

 

先に述べたように、物語のバリエーションは様々です。

それらはただ単に様々なのではなく、法則や傾向を持っています。

 

蛇と女性の物語の例で語るなら、ある時期までは、女性に化けた蛇が人間の男性と結ばれる「異類婚姻譚(人間と違った種類の存在が結婚する物語)」の特徴を持った作品が多く見られます。

しかし、時代が下るにつれて、そこに仏教の要素が入り込み、蛇になった女性が退治される物語すら誕生しました。

更に、年代を重ねると、娯楽的な性格を持つようになります。

このように、時代あるいは地域ごとに物語は影響を与え、与えられ変化していったり、異なる傾向をもったりしていきます。 これらを考察し、解き明かすことも文学部の研究の一つなのです。

 

まとめ

これまで見てきたように、文学部で取り扱うのは、非常に専門性の高い学問分野です。

今回は国文学科を見てきましたが、それは他の学科でも同じだと思います。

興味のある人間からすると楽園ですが、そうでない人が入ってしまうと、かなり苦しい思いをするはずです。

 

そこで、文学部に合う人の特徴をいくつか挙げてみます。
・本を読むのが好き
・何かに没頭するのが得意
・考えることが好き

 

当てはまったでしょうか?

もちろん絶対というわけではありません。
学科によって毛色の違いはあります。

しかし、文学部に来る人たちは上記のような人が多いです。

 

 

本ブログでは文学部では何をしているのかを紹介してきました。

私自身が国文学科の人間なので、少々偏りがあるかもしれません。

ですが、受験生の皆さんが少しでも文学部のイメージを掴んでいただければ幸いです。

もっと踏み込んで、興味を持っていただければ、嬉しい限りです。

閲覧いただきありがとうございました。

 

今回は以上となります。

 

 

 

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