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【超かんたんに教養を考えるすすめ】 (Part①)

~身体と思考はつながっている、を考える~

観音寺駅より徒歩5分 大学受験予備校・個別指導塾の武田塾 観音寺校の秋澤です。

武田塾は皆さんの自学自習で成績を伸ばしていきます。

そこで、気持ちよく勉強ができるために、皆さん個々人が自分で考える“ネタ”をご提供します。

 

気持ちよい勉強法とは、、、皆さん一人ひとり違う

気持ちよく勉強がすすめられたら、、、と皆さん考えると思います。

ズバリ! その方法は、皆さん一人ひとり違います。

 

ですから、私はこの場を借りて、いろんな“ネタ”をご提供します。

この“ネタ”を読んで自分が感じたことが「答え」です!

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自分の感性をまず信じる

私の提供するネタから、自分の感性を信じて読み取ってください。

意味がわからない、おもしろくない、と感じることもあります。

よくわかる、なんとなくわかる、おもしろい、と感じることもあります。

 

教養レベルの認識

どのように感じようと、これが皆さんの“現在の教養レベル”です。

きちんとそれを認識することからすべてが始まります。

さまざまな教養からすべてがつながることで、おもしろさに広がります

 

今回は身体と思考はつながっている、を考える“ネタ”です。

では、どうぞ!

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チャップリンの映画『モダン・タイムス』(注1)を視座として身体を再認識してみる

“Modern Times.” A story of industry, of individual enterprise ―― humanity crusading  in  the pursuit  of  happiness. 参考URL(注1)モダン・タイムス  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%80%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%B9

 

都会とは、要するに脳の産物である。あらゆる人工物は、脳機能の表出、つまり脳の産物に他ならない。都会では、人工物以外のものを見かけることは困難である。そこでは自然、すなわち植物や地面ですら、人為的に、すなわち脳によって、配置される。われわれの遠い祖先は、自然の洞窟に住んでいた。まさしく「自然の中に」住んでいたわけだが、現代人はいわば脳の中に住む。伝統や文化、社会制度、言語もまた、脳の産物である。したがって、われわれはハード面でもソフト面でも、もはや脳の中にほとんど閉じ込められたと言っていい。ヒトの歴史は、「自然の世界」に対する、「脳の世界」の浸潤の歴史だった。それをわれわれは進歩と呼んだのである。(注2)引用文献:養老孟司『唯脳論』(1998年、ちくま学芸文庫)

 

身体・機械のどちらともを脳は動かしている

上は、養老孟司氏の著書『唯脳論』からの引用である。

人間の身体を動かしているのは脳であって、機械を動かしているのは脳の命令による身体である。

モダン・タイムス冒頭、豚の群れと人々の群れが映し出され、

ベルトコンベアーや歯車といった機械に加え、

経営者の労働者に対する継続的なまなざしが映し出される。

これらが一人の男を狂わせてしまう。

 

個人の犠牲から大勢の幸福が作り出される構図

つまり脳自身がつくりだした、便利になる要素――機械・オートメーション・大量生産――によって、

このチャップリンのような個人の身体を犠牲にする。

それによりその他大勢の利益を呼び起こそうとする。

個人の犠牲から大勢の幸福が作り出される構図に反発して、

一人のチャップリンは個人の幸福奪還に向け動き出すことになる。

とはいいつつも男は意識的に行動を起こしたのではなく、

運命的にそのような行動をとるような運命をたどったというのが

正しい言い方であろう。

 

無意識的な主人公の行動

例えば冒頭の工場で、チャップリンが自動飲食マシーンなるものの被験者となったシーンである。

食事には口と手の動きのバランスがとれていなければならない。

飲食マシーンが男の「手」の代わりを果たそうとするが結局、

口とのタイミングがあわず散々な結果となってしまう。

 

人がどれだけ機械とシンクロしていけるか

ここで問題となるのは人がどれだけ機械とシンクロしていけるか、ということである。

両者はシンクロしてこそ価値が見出せるものである。

しかしチャップリンは、機械とのシンクロどころか機械に飲み込まれてしまい、

ネジをしめる一定の行動が体から抜けなくなる。

それに危惧を感じた彼の脳は、工場の破壊行動にでて、

チャップリン個人の身体を守ろうとする。

 

常識化したことを打ち崩し非日常を表現

次に拘置所でのシーン。

チャップリンは食堂にて、横の男の画策による興奮剤を誤って食べてしまう。

結果としてこの興奮が、暴動を鎮める要因になり、恩赦により出獄が許されることになる。

そのとき牧師夫人から胃の異音がするシーンがある。

夫人の胃の音に犬が盛んに反応するところなどはおもしろい。

なぜなら犬といえばまず第一に嗅覚が特筆されるべき存在であるのに、

胃の音に敏感に反応を示すといった聴覚に重点が置かれている。

犬の特徴である鼻ではなく耳に視聴者を注目させる。

このことは常識化したことを打ち崩し非日常を表現した一番小さなシーンである。

 

非日常を描くことにより、どのような効果があるのか?

では非日常を描くことにより、どのような効果があるのか。

 不可視なものを、不可視であるがゆえに、見過ごそうとするのが、人間の癖といえる。

資本主義社会の中にあっては、人は生活するために、稼がなければならない。

そのため目に見えるもの――商品、お金、書類など――だけにとらわれ、

夜中にベッドの中で湧き出てくる情念に対しては、敢えて目をむけようとはしない。

例えば、夢を見たとしても、いちいちそれを文章化し、記録に残す人はなかなかいないように。

 

無意識のうちに過ごされた現実

確かに、資本主義社会の中にあっては、生活のために、毎日の仕事にとらわれるのも仕方がない。

疲れて帰宅すれば、風呂に入って、すぐに眠りたい。

しかし、そのような毎日が、たんたんと繰り返され、無意識のうちに過ごされたとしたら、

われわれの存在は、あってないようなものではないのか。

 

日常的に見慣れた事物を奇異なものとして表現する

もし、多くの人々の複雑な全生活が無意識のうちに過ごされたとするなら、その生活は存在しなかったのと同じことであろう。(中略)それだからこそ、生の感覚を回復し、事物を意識せんがために、石を石らしくするために、芸術と名づけられるものが存在するのだ。知ることとしてではなしに見ることとして事物に感覚を与えることが芸術の目的であり、日常的に見慣れた事物を奇異なものとして表現する《非日常化》の方法が芸術の目的(注3)                                                                     引用文献:V・シクロフスキー『散文の理論』(1925年、水野忠夫訳)

 

身体と思考はつながっている

つまり日常化しているものを<異化>することにより、日常が生きてくるということである。

各シーンの通常あり得ないような、チャップリンや女の動きは、

それはまさに、普段は意識下にあった情念をはっきりと意識することであって、

自身の再認識である。

つまり日常で自明のことと思っていた自分を、モダン・タイムスを通じて異化することで、

あらためて身体が生きたものになるということである。

身体は生きているのだ。脳が作ったものではない身体をもっとみつめてみたい。

 

【参考URL】

 (注1)モダン・タイムス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%80%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%82%B9

 

【引用文献】

(注2)養老孟司『唯脳論』(1998年、ちくま学芸文庫)

(注3)V・シクロフスキー『散文の理論』(1925年、水野忠夫訳)

 

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